マンション経営で失敗しやすい5つのパターンと対策方法

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これから不動産投資を始めようと思った場合、まず考えるのがマンション経営ではないでしょうか。
一室から始められるマンション経営は購入資金も安く、他の物件と比較してリスクも少ないため、初心者にとって一番手が出しやすい不動産投資といえます。

ですが、そんなマンション経営でも失敗することは十分にあり得ます。マンション経営を始める場合は、あらかじめ起こりうる失敗を想定し、事前にしっかり対策をとることが非常に重要なのです。

そこでこの記事では、絶対におさえておきたいマンション経営で起こりやすい失敗例と、失敗しないようにするための対策について網羅的にご紹介します。これを読めば、あなたも安心してマンション経営を始めることができます。ぜひ参考にしてくださいね。

1.物件選びの失敗

まず、投資用物件選びについての失敗例をご紹介します。

1-1.新築マンションの失敗リスク

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投資用物件を選ぶ際、新築マンションと中古マンションなら新しくて綺麗な新築物件の方が良いと思われる方も多いかもしれません。ところが、新築マンションにはマンション経営の失敗に繋がるデメリットがあります。

新築マンションの場合、一度退去者が出た途端価値が大幅に下がってしまうのです。最初の入居者が退去した途端「中古物件」という扱いになり、築年数関係なく中古物件の相場で値段がつけられてしまうからです。

例えば、月々の家賃は、最初の入居者の時に設定したものより5,000円近く下がってしまうこともあります。また、万が一売却することになってしまった場合、どんなに築浅の物件でも売却時の価格は分譲時の70%ほどに下がってしまいます。

新築マンションだから継続的に高い家賃収入が得られるだろう、売却時も高く売れるだろうと計算していると、マンション経営は失敗してしまうのです。

1-2.地方マンションの失敗リスク

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地方マンションにも、マンション経営の失敗につながるデメリットがあります。

地方マンションは都心のマンションより価格が安いです。そのため、都心のマンションより地方都市のマンションの方が、一見利回りが良いように思えます。

ただ、地方マンションは都心のマンションより賃貸需要が低く、安定しません。つまり、空室が発生しやすいのです。
マンション経営の利回りは、「1年間ずっと満室」であることを想定して計算されます。よって、空室が発生してしまうと、計算通りの利回りは得られません。計算上の利回りは都心のマンションより地方都市のマンションの方が良いように見えても、実際は地方都市のマンションはその利回りが得られないという危険があるのです。

また、地方マンションで危ないのは、特定の入居者の賃貸需要(近くに大学や工場などがある)に頼っている物件を選んでしまうことです。こういった物件を選んでしまうと、施設移転などで突然その物件の賃貸需要がなくなった時、経営が立ち行かなくなってしまう恐れがあります。

1-3.ファミリータイプのマンションの失敗リスク

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ファミリータイプのマンションにも、マンション経営の失敗につながるデメリットがあります。

ファミリータイプのマンションだと、ワンルームマンションに比べて購入価格が高くなる(2~3倍)反面、入居率のことを考えると家賃はそこまで高く設定できません。また、ワンルームマンションと比べてファミリータイプのマンションはリフォーム費用が高くつきます。
さらに、ファミリータイプのマンションはワンルームマンションに比べて空室期間が長引きがちです。1つは、リフォーム工事に長い期間がかかるのが原因です。もう1つは、ファミリータイプのマンションは家族全員の意思が一致した上で選ばれますので、物件を決定するためのハードルが高くなってしまうのです。

投資用物件としてファミリータイプのマンションを選んだ際は、資金計画をしっかり立てないと失敗してしまうことになります。

2.物件購入前の情報収集不足による失敗

続いて、投資用物件購入前の情報収集不足による失敗例をご紹介します。

2-1.知らない地域のマンションを選んでしまう

まず考えられるのが、知らない地域のマンションを選んでしまうという失敗です。

自分の知らない地域でマンション経営をする場合、その地域の情報を集めるのには限界があります。購入時には立地が良いと思った物件でも、実はその後すぐその近くに競合物件が続々と建設される予定だったり、少し離れたところに大型のショッピングモールができたりといったことがあります。そうすると、賃貸需要が変化し、自分の物件が突然空室になってしまうという危険があるのです。

2-2.利回りだけを見てしまう

次に考えられるのが、利回りだけをみてしまうという失敗です。

確かに利回りは、投資用物件からどれくらいの利益が見込めるかの指標になるものであり、とても重要です。
参考:不動産投資の利回りとは?計算方法から注意点まで徹底解説します!
ただ、利回りだけをみて投資用物件を選んでしまうと、マンション経営に失敗する恐れがあります。

2-2-1.提示される利回りは実態を反映していない

利回りの計算には、表面利回りと実質利回りの2種類があります。
表面利回りは、単純に年間の家賃収入の総額を投資用不動産の購入価格で割ったものに100をかけて算出するものです。例えば、1,000万円で購入した物件を月8万円で貸出した場合、表面利回りは
[96万円(8万円×12ヶ月)÷1,000万円]×100=9.6%
となります。

一般的に投資用不動産を販売する時に表示される「利回り」は、こちらの利回りのことです。
ところが、この表面利回りには問題があります。それは、実際に不動産経営をする上でかかる諸経費(管理費、固定資産税など)が考慮されていない点です。
この点を考慮して計算する利回りが、実質利回りです。

実質利回りは、諸経費を考慮して以下の計算式で算出されます。

実質利回り
=[年間の家賃収入-不動産経営にかかる諸経費]÷[購入価格+不動産購入にかかる諸経費]×100

先ほどの計算で、不動産経営に50万円、不動産購入に100万円の諸経費がかかっていたとすると、実質利回りは下記のようになります。

実質利回り
=[(96万円-50万円)÷(1,000万円+100万円)]×100
=4.2%(小数点第2位以下四捨五入)

表面利回りと実質利回りには差(9.6%→4.2%)が生じていることがわかります。
不動産会社に提示された利回りだけ見ていると、実際には期待通りの利回りが得られず、マンション経営は失敗してしまう危険があるのです。

2-2-2.利回りの計算には「空室になった場合」が想定されていない

また、先ほども書いた通り、利回りの計算には「空室になった場合」が考慮されていません。よって、提示された利回りが良かったとしても、実際に経営を始めてその通りの利回りが得られることは保証されていないのです。

2-3.物件のことをよく調べない

次に考えられるのが、物件のことをよく調べないという失敗です。

2-3-1.マンションが「満室」の場合も要注意

例えば、購入しようとするマンションが、他の部屋含め満室だったとします。これを見ると、そのマンションのエリアは賃貸需要が高いように思えます。
しかし、実際には不動産会社が家賃を相場より大幅に安くするなどして無理やり満室にしただけという場合や、もうすぐそのエリアから移動するという人を無理やりかき集めて一時的に満室に見せているだけという場合がありうるのです。こういった場合、実際にその物件を購入して経営を始めると、すぐに経営が立ち行かなくなってしまう危険があります。特に地方マンションの場合は「満室」であったとしても要注意です。

2-3-2.実は「ワケあり物件」だった場合も

また、購入しようとする物件のことをよく調べてから購入しないと、後になって実は事故物件であることが発覚したり、以前ラブホテルや風俗店だったところをリノベーションした物件であることが発覚したりするのです。こうなってしまうと、入居者に避けられ、空室期間が長くなってしまう危険があります。

2-3-3.大規模修繕工事が行われているか

さらに、中古物件の場合、ここ数年以内に大規模修繕工事が行われているかどうかも調べる必要があります。マンションは、築年劣化に対応するため、数年に1度大規模修繕工事を行う必要があります。自分がその物件を購入する前にこれが行われていないと、経営を始めてから多額の修繕費を負担することになってしまうのです。

3.営業マンの話を鵜呑みにしてしまったことによる失敗

続いて、営業マンの話を鵜呑みにしてしまったことによる失敗例についてご紹介します。

3-1.「値下げしました」の文言に注意

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まず、「値下げしました」という宣伝には注意が必要です。確かに値下げはされていても、値下げ前の値段が相場と比較して高すぎただけで、値下げ後も相対的に見れば相場より高いということがありえます。この場合、物件を売却する際、売却価格が購入価格より大幅に下がり、マンション経営が赤字になってしまうということが考えられます。

3-2.「自己資金0円」の文言に注意

また、「自己資金0円からはじめられる」という文言にも注意が必要です。
「自己資金0円」というと、購入金額全額についてローンが組め、全くお金が必要なく始められるかのようなイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際そうではありません。物件購入時には、購入価格の他に諸経費がかかるのです。そして、諸経費の部分についてはローンが組めませんので、自分で支払う必要があります。つまり、「自己資金0円」と宣伝されていても、実質的には自己資金が必要なのです。
これを知らずに「自己資金0円」につられて物件を購入してしまうと、いきなりお金を誰かに借りなければならないということになってしまいます。
さらに、「自己資金0円」ということは多額のローン返済を抱えるということであり、あまり望ましいことではありません。ローン返済が立ち行かなくなってしまい、マンション経営が失敗に終わってしまう危険性があります。

4.資金繰りの甘さによる失敗

続いて、資金繰りの甘さによる失敗例をご紹介します。

4-1.節税効果に期待しすぎてしまう

まず考えられるのが、節税効果に期待しすぎてしまうという失敗です。

マンション経営をすると節税できるということを聞いたことがある方もいるでしょう。
確かに、マンション経営をすると、所得税や住民税を節税することができます。

参考:不動産投資による節税はどういう仕組み!?徹底解説します!

ただ、節税のカギとなる減価償却費の仕組み上、節税効果の恩恵を最大に受けられるのは新築ワンルームマンションの経営をした場合の最初の数年間です。

参考:不動産投資の必須知識!マンション減価償却費の計算方法と利用方法

なので、節税効果に期待をしすぎてマンション経営を始めてしまうと資金繰りが上手くいかなくなる危険があります。

4-2.ローン返済計画を甘く立ててしまう

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次に考えられるのが、ローン返済計画を甘く立ててしまうという失敗です。

ローンを利用して物件を購入した場合、借金の部分はなるべく早く返済して無くしたいと考えますよね。
ただ、あまり返済計画を短く立ててしまう(15年など)と、空室などが出た場合返済が苦しくなってしまう危険があります。返済期間が短いと、それだけ1年あたりの返済額も大きくなってしまうからです。

また、ローンを借りすぎてしまっても、返済に苦しむことになります。あまり多くのローンを抱えると、返済期間中に金利が上がってしまうと返済額が一気に膨らむ危険があります。

5.賃貸管理にまつわる失敗

続いて、賃貸管理にまつわる失敗例をご紹介します。
マンション経営をする上で欠かせないのが、管理会社です。
管理会社は、オーナーに変わって建物管理業務(建物の清掃や定期メンテナンスなど)や賃貸管理業務(入居者募集や家賃徴収など)を行ってくれる会社です。マンション経営をする上でオーナーの強い味方となってくれます。
ところが、この管理会社やそれに任せる管理形態をしっかり選ばないと、マンション経営は失敗してしまうことになるのです。

5-1.経営が不安定な管理会社を選んでしまう

まず考えられるのが、経営が不安定な管理会社を選んでしまうという失敗です。

経営が不安定な管理会社を選んでしまうと、その管理会社がマンション経営中に倒産してしまうリスクがあります。
管理会社が経営中に倒産してしまうと、突然管理業務を自分で行わなくてはならなくなり、対応に追われます。また、空室時の家賃保証をつけていた場合、急にそれが無くなってしまい資金繰りが厳しくなるという危険もあります。

管理会社は慎重に選ばないと、経営に失敗してしまうのです。

5-2.管理形態をよく知らずに経営を始めてしまう

次に考えられるのが、管理形態をよく知らずに経営を始めてしまうという失敗です。
マンション経営での管理委託契約には、一般管理委託契約の他にサブリース契約もあります。また、一般管理の場合でも家賃保証をつけるか付けないかの違いもあります。

参考:サブリース(一括借り上げ)について絶対に知っておきたい9つのこと

これらのことをよく知らないままマンション経営を始めてしまうと、様々な失敗が起こりえます。

例えば、支払う必要のない手数料を支払ってしまう可能性があります。賃貸需要がしっかりとある地域で、本当はサブリース契約をする必要はないのにサブリース契約をして高額な手数料を支払ってしまう場合などです。
逆に、賃貸需要が安定していないのに手数料を惜しんだため空室家賃保証を付けないで、空室期間が長引いたため結果的に手数料を上回る損失が生じてしまうというケースも考えられます。

また、途中で管理形態を変更して失敗してしまうケースもあります。例えば、それまでサブリースで委託していたのを経営が安定したからといって一般管理に変えてしまい、それまで保証されていたリフォーム費用が突然自己負担になったため資金繰りが上手くいかなくなるケースなどです。

マンション経営を始めるにあたっては、賃貸管理についてよく調べておかないと失敗してしまう可能性があるのです。

6.マンション経営で失敗しないようにするために

ここまでマンション経営の失敗パターンをご紹介してきましたが、マンション経営で失敗しないためにはどうすれば良いのでしょうか。
答えは、あらかじめリスクをおさえ、万全の対策をしてからマンション経営を始めることです。
マンション経営には多くのリスクがあるのは確かですが、それらはあらかじめ対策が取れるものばかりです。なので、あらかじめ対策をとって、リスクを最小限におさえることが大切なのです。
マンション経営のリスクと対策については、以下の記事で詳しく網羅的にご紹介しています。この記事でご紹介した失敗例をおさえるのに加えて、これらの記事も参考にして、万全のリスク対策を取るようにしてください。
参考:必ずチェックしておきたい!マンション経営のリスクと対処法

参考:【保存版】マンション経営で安定収入を得るための仕組みとリスクを徹底解説!

7.まとめ

マンション経営の失敗について書きましたがいかがでしたか。
まとめとしてこれまで紹介した失敗例をチェックポイントで表にしました。

マンション経営の失敗例まとめ
①物件選びの失敗
・新築マンションを選ぶ場合は注意
・地方マンションを選ぶ場合は注意
・ファミリータイプのマンションを選ぶ場合は注意
②物件購入前の情報収集不足による失敗
・知らない地域のマンションを選ぶ時は注意
・利回りだけをみて選んでしまうのはNG
・物件のことをよく調べずに購入してしまうのはNG
③営業マンの話を鵜呑みにしてしまったことによる失敗
・「値下げしました」という宣伝には注意
・「自己資金0円」の文言には注意
④資金繰りの甘さによる失敗
・節税効果に期待しすぎてはNG
・ローン返済計画を甘く立ててしまうとNG
⑤賃貸管理にまつわる失敗
・経営が不安定な管理会社を選んでしまうのはNG
・管理形態をよく知らずに経営を始めてしまうのはNG

これからマンション経営をしようと検討する方は、これらを踏まえて万全の対策をしてから始めるようにしてください、

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