失敗を回避!不動産投資のリスクと対処法を時系列で解説します!

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不動産投資は、上手くいけば安定的な副収入が得られる一方で、様々なリスクも潜んでいます。
インターネットで検索して見ると、失敗事例やリスクが出てくることもあり、調べれば調べるほど不安が大きくなってくる方も多いのではないでしょうか?

確かに、不動産投資には多くのリスクが存在します。しかし、不動産投資のリスクは、他の投資のリスクと比べて自分で回避しやすいといえます。
そのため、あらかじめ把握できるリスクに対して対策をしっかり取っておけば、不動産投資の失敗リスクを一気に下げることが可能です。

本記事では、不動産投資において行うべきリスクヘッジを、不動産選択時、不動産購入時、不動産経営時、不動産売却時と時系列ごとに分解し、徹底的に解説します。
さらに、海外不動産投資をお考えの方に向けて、海外不動産投資のリスクヘッジについてもご紹介します。

1.不動産選択時のリスク対処法

まず、不動産を選ぶ時にできるリスク対処法についてご紹介します。

1-1.瑕疵のある物件を避ける

○瑕疵物件リスク
投資用不動産を購入する際に発生することが考えられるリスクとして、「瑕疵(かし)のある物件を買ってしまう」ということが考えられます。瑕疵とは、何かしらの欠陥があることです。
これらを確認せずに物件を買ってしまうと、その物件自体の価値が下がってしまったり、入居者が入らなくなってしまったりすることも考えられます。

そこで、瑕疵のある物件を避けるということが重要になります。

瑕疵の種類としては、(1)物理的な瑕疵、(2)環境的な瑕疵、(3)心理的な瑕疵、の3種類があります。以下、それぞれについての対応を見ていきます。

1-1-1.物理的な瑕疵

物理的な瑕疵の具体例としては、建物の傾き・不具合、雨漏りなどが考えられます。

これら物理的な瑕疵のある物件を選ばないようにする対策としては、不動産購入時に契約書の「物件状況確認書」をしっかり確認することです。

物件状況確認書には、以下の項目が設けられており、それぞれについて現在の物件の状況が書かれています。

・雨漏り
・シロアリ被害
・建物の瑕疵(傾き・腐食・不具合など)
・石綿使用調査の結果の記録
・給排水施設の故障・漏水
・新築時の建物確認通知書・設計図書
・住宅性能評価
・耐震診断
・増改築・修繕・リフォームの履歴

購入前にこれをしっかり確認することで、買おうとしているマンションの現状を把握し、物理的な瑕疵のある物件を買ってしまうことを防ぐことができます。

1-1-2.環境的な瑕疵

環境的瑕疵の具体例としては、近隣からの騒音・振動、悪臭、近くに暴力団が住んでいる、などが考えられます。

これらの環境的な瑕疵のある物件を選ばないようにする対策としては、購入前に自分で現地へ足を運び、周辺の環境を確認したり、管理会社から以前入居者からのクレームがあったかどうかの確認をしたりすることです。入居者の身になって考えることが大切です。

また、マンション内に暴力団事務所が入っている場合は、それを報告することが法律上不動産販売者の「告知義務」として、売る側の人間が買う側の人間に必ず伝えておくべき情報となっていますので、しっかり確認しましょう。

1-1-3.心理的な瑕疵

心理的な瑕疵の具体例としては、その物件で以前殺人事件や自殺があった場合が考えられます。このような物件は、いわゆる「事故物件」と呼ばれます。
何か目に見える形での問題がなくても、不吉や感じがするために事故物件は避けられることが多いです。そういった意味ではこれも立派な瑕疵といえます。

事故物件についても、先ほどと同様法律上不動産販売者の「告知義務」となっています。ただ、何年前の事件・事故まで説明しなければならないのかについて、法律上明確な規定はありません(過去の裁判例には3年としたものがあります)。

よって、事故物件を買うリスクを事前に完全に防ぐことは難しいです。

そこで、事前にできる対策としては、万が一事故物件を買わされてしまった場合、契約を解除することができる場合がありますので、このことを覚えておくということです。

民法の規定では、契約の解除ができるのは、瑕疵を知ってから1年以内です。万が一購入後にそのマンションが事故物件だと判明した場合は、早急に対応するようにしましょう。

※瑕疵がないかどうかを確認する方法まとめ
①物件購入時に契約書の「物件状況確認書」して、問題ないかどうかを確認する。
②物件購入前に自分で現地へ足を運び、周辺の環境を確認したり、管理会社から以前入居者からのクレームがあったかどうかの確認をしたりする
③事故物件ではないかをあらかじめ確認する
※万が一後から発覚した場合は、契約を解除する

1-2.空室になりにくい物件を選ぶ

○空室リスク
不動産投資で一番怖いのは、物件が空室になってしまうことです(空室リスク)。物件が空室になってしまうと、家賃収入が入りませんので、利益が出ないだけでなく月々のローン返済を自分の財布からしなくてはならなくなってしまいます。

そこで、空室になりにくい物件を選ぶということがとても重要になってきます。

そこでまず、空室になりやすい物件と空室になりにくい物件それぞれの特徴をおさえましょう。空室になりやすい物件と空室になりにくい物件の特徴を表にまとめると、以下のようになります。

空室になりやすい物件の特徴 空室になりにくい物件の特徴
×立地が悪い
×間取りが悪い
×設備が古い、便利な設備がない
×建物がきちんと管理されていない
×室内が汚い、古い
○立地が良い
○間取りが良い
○設備が新しい、人気の設備がある
○建物がきちんと管理されている
○室内がきれい、新しい

これを踏まえたうえで、以下、空室になりにくい物件のポイントをご説明していきます。

1-2-1.立地の良い物件を選ぶ

1つ目のポイントは、利便性の良い立地の物件を選ぶということです。利便性の良い物件は賃貸需要が高く、空室になりにくいからです。

ただ、どういった立地が利便性の高い立地といえるかは、入居者によって異なります。
例えば、サラリーマンをターゲットにした場合、駅チカで通勤時間30分以内(都心まで30分でアクセス可)の立地が良いでしょう。学生をターゲットにした場合であれば、駅の近くよりもキャンパスの近くの立地が良いでしょう。また、家族層をターゲットにした場合は、駅から少し遠くても近くに大型のスーパーがある、子供の小学校が近い物件が利便性の高い立地が利便性の高い立地であるといえます。

このように、決定した入居者によって立地が良いといえる物件は異なります。よって、投資用物件を購入する際は、まずどのような入居者をターゲットにするかを決定する必要があります。それが決まったら、その入居者に合った立地の物件を購入するようにしましょう。

入居者層と、それにとって利便性の高い立地といえる条件を表にまとめると、以下のようになります。

入居者層 利便性の高い立地
単身サラリーマン ・駅から徒歩10分以内
・上記「駅」は、東京23区内、もしくは乗り換えなしで都心まで30分以内でアクセスでき、乗降者数が1日5万人以上の大きな駅
学生の一人暮らし ・キャンパスから近い(徒歩10分以内)
・近くにコンビニがある
家族層 ・近くに大型スーパーがある
・近くに学校(小学校、中学校など)がある
・近くに公園があり、緑が多い

1-2-2.間取りの良い物件を選ぶ

2つ目のポイントは、間取りの良い物件を選ぶということです。
具体的には、その物件のあるエリアにおいて人気のある間取りの物件を選ぶようにします。

入居者層によってニーズのある間取りは異なります。そのため、購入を検討している物件の周辺地域がどういった層に人気のあるエリアで(家族、学生の一人暮らし、単身のサラリーマンなど)、それに対して物件の間取りはどうか、をあらかじめリサーチする必要があります。

加えて、競合物件との差別化ができているとなお良いでしょう。このポイントは、「需要はあるのにそれに対し数が少ない物件」を選ぶことです。
例えば、あなたが購入を検討する物件の周辺地域が一人暮らしのサラリーマンに人気のあるエリアで、そのエリアにはワンルームが多いとします。そこで1LDKの物件を見つけられれば、それは競合物件との差別化ができるということになります。

1-2-3.設備の良い物件を選ぶ

3つ目のポイントは、設備の良い物件を選ぶということです。人気のある設備がついた物件は入居者が来やすいです。

入居者に人気のある設備の例を挙げると、以下のようなものがあります。

①ルームエアコン
②追い焚き給湯器
③ウォシュレット付トイレ
④独立洗面化粧台
⑤インターフォン(カラーモニターだとなお良い)
⑥無料インターネット設備

物件を選ぶ際は、なるべく上記の設備のある物件を選ぶようにしましょう。

1-2-4.きちんと管理の行き届いた物件を選ぶ

4つ目のポイントは、きちんと管理の行き届いた物件を選ぶということです。
これを確認するためには、自分で物件まで足を運び、自分の目で物件の管理状況を確認することが必要です。
その際、確認するポイントは以下の通りです。

・ポストにチラシが散乱していないか?
・自転車置き場はきちんと整備されているか?
・雑草が伸びてしまっていないか?
・階段部分に放置荷物があったり、クモの巣が張ってしまっていたりしないか?
・共同部分は清潔にされているか?
・鉄部分が錆びていたり、塗装が剥げてしまっていたりしないか?

上記の点を確認したうえで、「きちんと管理が行き届いているな」と思える物件を選ぶようにしましょう。

1-2-5.室内のきれいで新しい物件を選ぶ

5つ目のポイントは、室内のきれいで新しい物件を選ぶということです。入居者が快適に生活できるような、室内環境の良い物件を選びましょう。

これも、自分で物件まで足を運び、自分の目で確かめるようにしましょう。

「室内がきれいで新しい物件」というのは、必ずしも新築の物件を指すわけではありません。中古の物件でも、きちんとリフォームされていれば大丈夫です。

このほか空室リスクの対策について詳しく知りたい方は、(*「空室対策」とリンクしたい)にて詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。

1-3.価格が下落しにくい物件を選ぶ

○価格下落リスク
不動産投資の中で、物件の価格が下落してしまうリスクがあります。まず、築年数とともに価格が下落してしまいます(特に、築3年~10年の間に大きく下落します)。これに加えて、賃貸需要のない物件を購入してしまうと、より一層物件価格は下落します。
物件価格が下落してしまうと、家賃も下落するため、家賃収入が減ってしまいます。また、不動産売却時の価格が下落することになるので、最終的に不動産投資による利益が出ないということになってしまうリスクがあります。

そうならないためにも、価格が下落しない物件を選ぶということが重要になります。

価格が下落しにくい物件を選ぶ際のポイントは、以下の4つです。

①立地・間取り・設備の良い物件を選ぶこと
②「住みたい街ランキング」を参考にしてみる
③分譲タイプのマンションを選ぶ

1-3-1.立地・間取り・設備の良い物件を選ぶこと

1つ目のポイントは、立地・間取り・設備の良い物件を選ぶことです。
この点は、基本的に上記「空室になりにくい物件を選ぶ」でご紹介したポイントをおさえておけば大丈夫です。ただ、「物件価格の下落」の視点から特に重要なポイントがありますので、以下紹介します。

「立地」において特に重要なのは、最寄りの駅から近い(10分以内)ことと、ターミナル駅まで乗り換えなしでいけることです。やはり通勤・通学の利便性の高い物件に賃貸需要が高いようです。

「間取り」において特に重要なのは、バス(風呂)とトイレが別になっていることです。近年、バス(風呂)とトイレが別になっている物件の需要が高まっているからです。

「設備」においてとくに重要なのは、オートロックが完備されていることです。防犯意識の高まりから、オートロック完備の物件の需要が高まっています。

1-3-2.「住みたい街ランキング」を参考にしてみる

2つ目のポイントは、「住みたい街ランキング」を参考にしてみるということです。

さまざまなサイトが「住みたい街ランキング」を調査していますが、このランキングは賃貸需要を顕著にあらわしているといえるでしょう。こういったデータを参考に、価格が下落しにくい物件を選ぶのも良いです。

ちなみに、suumoが行った「住みたい街ランキング」関東のランキング1位~10位は、以下のようになっています。

1位 恵比寿
2位 吉祥寺
3位 横浜
4位(タイ) 武蔵小杉
4位(タイ) 自由が丘
6位 目黒
7位 池袋
8位 新宿
9位 東京
10位 二子玉川

参考:suumo「住みたい街ランキング」

この他にも、参考になりそうなデータとして、「今後、地価が値上がりしそうと思う街」ランキングと「これから人気が出そうな郊外の街」ランキングを掲載しておきます。こういったデータから、今後の賃貸需要を読み取りましょう。

「今後、地価が値上がりしそうと思う街ランキング 関東」

1位 武蔵小杉
2位 豊洲
3位 品川
4位 立川
5位 海老名
6位 田町
7位 渋谷
8位 橋本
9位 東京
10位 北千住

参考:suumo「今後、地価が値上がりしそうと思う街ランキング 関東」

「これから人気がでそうな郊外の街ランキング 関東」

1位 武蔵小杉
2位 立川
3位 和光市
4位 吉祥寺
5位 海老名
6位 横浜
7位 浦安
8位 橋本
9位 本八幡
10位 流山おおたかの森

参考:suumo「これから人気がでそうな郊外の街ランキング 関東」

1-3-3.大手分譲会社の物件を選ぶ

3つ目のポイントは、大手分譲会社の物件を選ぶという点です。
大手分譲会社の物件は、会社のブランド力と「管理がしっかりしている」という信頼があることから、物件価格が下落しにくいといわれています。

大手分譲会社の具体例として、以下の6つの会社をご紹介します。

①住友不動産
参考:住友不動産HP

②大京
参考:大京HP

③東急不動産
参考:東急不動産HP

④野村不動産
参考:野村不動産HP

⑤三井不動産レジデンシャル
参考:三井不動産レジデンシャル HP

⑥三菱地所レジデンス
参考:三菱地所レジデンスHP

1-4.地震や火災に強い物件を選ぶ

○物件損害リスク
不動産経営をしていて、その不動産が火災や地震・津波などで損害を受けるというリスクがあります。もしこれらによって建物が損壊してしまうと、家賃収入が得られなくなってしまいます。

そうならないためにも、地震や火災に強い物件を選ぶということが重要になります。

地震や火災に強い物件のポイントは、以下のようになります。

・新耐震法の施行(1981年)以降に建てられた物件であること
・鉄筋コンクリート(RC)構造の重厚な物件であること

1981年(昭和56年)から新耐震基準法が施行され、それまで震度5程度の地震に耐えうる住宅とされた基準が、

震度6強以上の地震で倒れない住宅

参考:国土交通省 「住宅・建築物の耐震化について」

と変わりました。
地震がきて投資物件が損害を受けてしまうリスクを避けるためにも、新耐震基準法施行後に建てられた物件を選ぶようにしましょう。

また、地震・火災両方に耐えうる鉄筋コンクリート(RC)構造の重厚な物件を選ぶようにしましょう。

これに加えて、なるべく避けるべき立地のポイントもあります。それが、以下のようになります。

・活断層のある地域や沿岸部の物件
・緊急車両が入りにくい、狭い道路が入り組んでいるような地域の物件
・他の物件からの飛び火を避けるために、木造家屋が密集しているような地域は避ける

万が一に備えて、こうした点にも留意する必要があります。

2.不動産購入時のリスク対処法

続いて、不動産を購入する時にできるリスク対処法についてご紹介します。

2-1.不動産購入費用を知っておく

○購入費用リスク
不動産を購入するとき、だいたいどれくらいかかるかを知っておかなければ、後々の資金計画で困ることになります。

そこで、投資用不動産の購入費用を知っておくということが重要になります。

投資用不動産の購入費用は大きく分けて①物件購入価格②諸費用の2つです。

①物件購入価格
物件購入価格は、「土地+建物」を購入するのにかかる価格のことです。新築の場合、建物購入費用は建物建築費用となります。これをまとめると以下の表のようになります。

ケース 内容
既に完成した物件を購入する場合 土地の購入費用
建物の購入費用
新しく物件を建てる場合 土地の購入費用
(既に土地を所有している場合はかかりません)
建物の工事費用
(本体工事、別途工事、付帯工事)

物件を購入する際、多くの方はローンで融資を受けて購入すると思います。不動産販売会社が金融機関と提携している提携ローンの場合、物件購入価格の70~90%の借入が可能になります(まれにフルローンを受けることもできます)。これを参考にすると、頭金としては物件購入価格の10~30%を用意しておいた方がいいでしょう。

②諸費用
物件を購入するにあたってさまざまな諸費用がかかります。これをまとめたものが、以下の表になります。

項目 内容
税金 売買契約書に貼る印紙税
登録免許税
固定資産税・都市計画税精算金
不動産取得税(購入の翌年にかかる)
司法書士にはらうお金
(登記を司法書士に依頼した場合)
登記依頼の費用
保険料
(保険に入った場合)
火災保険
地震保険料
賃貸住宅費用補償保険料
銀行に払うお金
(銀行から融資を受ける場合)
金銭消費貸借契約書に貼る印紙税
融資事務手数料
ローンの保証料
不動産仲介会社にはらうお金

(不動産仲介会社を利用した場合)

不動産仲介手数料

上記の諸費用は、だいたい物件購入価格の10%ほどかかると覚えておきましょう。

2-1.融資を受けすぎない

○返済リスク
ローンで多くの融資を受けられれば、初期費用が少なく不動産投資が始められます。しかしその反面、返済しなければいけない負債を多く抱えることになってしまいます。
順調に返済できれば良いですが、もし入居者の家賃滞納や空室が続くなどのトラブルで返済がうまくいかなくなった場合、資金計画がどんどん崩れてしまい、最悪の場合自己破産ということになりかねません。

そうならないためにも、ローンで融資を受けすぎないようにするということが必要です。

一定の条件がそろうと、フルローンで融資が受けられるケースがあります。フルローンで融資が受けられるということは、物件購入価格0円で始められるということのなので一見良い話のようにも思えます。ところが、そこには上記返済額を抱えすぎてしまうというリスクも潜んでいますので、安易に飛びつかないようにしましょう。

2-2.金利上昇に備える

○金利上昇リスク
不動産購入時はローンで融資を受けて購入する場合が多いと思います。ローンに関しては、まだローンを返し終わらないうちに金利が上昇してしまうと返済額が多くなってしまうというリスクがあります。

特に、複数の物件を同時に経営する場合、多額のローンを抱え込んでしまい返済が困難になってしまうおそれがあります。

そこで、融資を受ける際、金利上昇に備えることが必要です。
具体的には、複数の物件を同時に経営する場合、投資額に対して借入割合を4割以内に抑えるということが考えられます。

例えば、1,200万円の物件を3戸経営する場合、借り入れの合計は1,200×3×0.4の1,440万円以内に抑えるということです。これで急な金利上昇にも対応することができます。

ちなみに、金利についてより詳しく知りたい方は、「頭金0円でもはじめられる?アパート経営に必要な資金の話」の3以降により詳しい解説がありますので、そちらもあわせて参考にしてください。

3.不動産経営時のリスク対処法

続いて、不動産経営時のリスク対処法についてご紹介します。

3-1.経費を知っておく

○経費リスク
不動産を経営するのにだいたいどれくらいかかるかを知っておかなければ、後々の資金計画で困ることになります。

そこで、不動産の経営にかかる経費を知っておくということが重要になります。

項目 内容
租税公課 固定資産税・都市計画税
不動産投資が事業的規模に相当する場合にかかる事業税
不動産運営費 管理費・修繕積立金
修繕費・資本的支出
賃貸管理代行手数料
など
損害保険料 火災保険料
地震保険料
賃貸住宅費用補償保険料
ローン関連費 ローン返済元本部分
ローン返済利息部分
ローン保証料
税理士報酬 確定申告代行手数料
その他雑費 交通費
通信費
新聞図書費
接待交際費
消耗品費
など

中でも、予算を確認する際に重要なのが修繕費です。他の費用はだいたい月や年ごとに一定の方法で計算する金額を払うため予測がつきますが、修繕費は予測がつかないのです。あらかじめ修繕費を見込んでいないと、急に設備が故障して修繕費がかかるということになった場合対応できないということになってしまいます。
予算を考える際は、修繕費がかかることを見込んでおきましょう。

不動産投資にかかる必要経費についてより詳しく知りたい方は、「絶対に知っておきたい!不動産所得の必要経費を完全網羅」で詳しく解説していますので、そちらも併せて参考にしてください。

3-2.家賃滞納に備える(家賃滞納リスク)

○家賃滞納リスク
入居者が入ったのはいいものの、家賃滞納をされてしまったらこちらが思わぬ損害を被ることになってしまいます。

よって、あらかじめ家賃滞納に備えておくことが必要になります。

入居者の家賃滞納への対策としては、次の2つをあげることができます。

①賃貸管理会社に家賃の立替払いをしてもらう
②入居者審査を厳しくする

以下、それぞれについてご説明していきます。

3-3-1.賃貸管理会社に家賃の立替払いをしてもらう

賃貸管理会社は、オーナーの代わりに不動産の賃貸管理をしてくれる会社のことです。賃貸管理会社にマンションの管理委託をすることによって、万が一入居者の家賃滞納があった場合でも、賃貸管理会社に家賃の立替払いをしてもらえます。

立替払いをしてくれる期間は賃貸管理会社によって異なりますが、だいたい6ヶ月から、長い会社だと1年まで立て替えしてくれます。
ただ、賃貸管理会社に委託すると、費用として家賃の5~6%ほどかかるということは覚えておきましょう。

賃貸管理会社に家賃の立替払いを依頼する場合に注意が必要なのは、賃貸管理会社が倒産してしまうリスクがあるという点です。これを避けるためにも、しっかりとした賃貸管理会社を選ぶ必要があります。

ちなみに、賃貸管理会社は入居者募集も行ってくれますので、しっかりした賃貸管理会社を選ぶということは、先ほどご紹介した「空室リスク」対策としても非常に重要なのです。以下、この点も含めて、しっかりした賃貸管理会社を選ぶポイントをご紹介していきます。

賃貸管理会社を選ぶ時のポイントは、以下のようになります。

①会社・営業所の雰囲気が良いこと
②積極的に広告を出していること
③その管理会社が現に管理している他の物件の空室率が低いこと
④顧客にチラシのコピーを渡すだけでなく、きちんと物件の案内をしていること
⑤募集間取図面が見やすいこと(古い、汚い、そもそも無い、などはNG)
⑥物件のあるエリアについて詳しいこと
⑦土日祝日に休んでいないこと
⑧財務面において信用できること

①会社・営業所の雰囲気が良いこと
会社・営業所の雰囲気が良い会社を選びましょう。会社・営業所の雰囲気が良い会社であれば信頼感が持てますし、顧客(入居希望者)も来やすいからです。
実際に管理会社に足を運び、自分の目で確かめるようにしましょう。具体的には、あいさつがしっかりしているか、対応が丁寧か、社員の身だしなみがしっかりしているか、活気があるか、などを見ます。

②積極的に広告を出していること
積極的に広告を出している会社を選びましょう。積極的に広告を出している会社であれば、自分の物件が顧客(入居希望者)の目に触れる機会も多くなるからです。
確認する方法としては、有名なポータルサイト(アットホーム、スーモ、ホームズなど)をいくつか検索してみて、検討している管理会社がどれだけ多くのサイトに広告を掲載しているかを見ます。

③その管理会社が現に管理している他の物件の空室率が低いこと
空室対策で結果を出している会社を選びましょう。他の物件の空室対策で結果を出している会社であれば、自分の物件の空室対策に関してもしっかりしてくれるでしょう。
確認する方法として、その管理会社が現に管理している物件の情報を上記のポータルサイトを用いて調べ、その物件の空室率が低いかどうかを見ます。

④顧客にチラシのコピーを渡すだけでなく、きちんと物件の案内をしていること
顧客にチラシのコピーを渡すだけでなく、きちんと物件の案内までしている会社を選びましょう。
物件を案内する際に重要なのは、顧客とコミュニケーションを取ることです。よって、顧客にチラシのコピーを渡すだけでなく、きちんと物件の案内までして顧客とコミュニケーションを取っていることが重要なのです。

⑤募集間取図面が見やすいこと(古い、汚い、そもそも無い、などはNG)
募集間取図面が見やすい会社を選びましょう。
顧客がその物件を見に行ってみようと思う最大の決定打になるのが、募集間取り図面です。よって、募集間取り図面を見やすく作っている会社を選ぶようにしましょう。
インターネットの広告や、実際に管理会社の窓などに貼ってある間取り図面を見て判断します。

⑥物件のあるエリアについて詳しいこと
物件のあるエリアについて詳しい会社を選びましょう。そのエリアの賃貸需要などの動きをしっかりチェックしている会社であれば、よりしっかりした入居者募集・空室対策をしてくれると考えられます。
具体的には、実際に管理会社で話を聞いてみて判断するのが良いです。
また、社員が安定しているかという点からも確認できます。社員がコロコロ変わってしまうと、会社全体としてエリアの情報に詳しくなれません。よって、社員が安定している管理会社が良いでしょう。

⑦土日祝日に休んでいないこと
土日祝日に休んでいない会社を選びましょう。
部屋を探している人の80%近くが、土日祝日に動いています。この大事な日に休んでいるような会社では、営業に積極的とはいえません。

⑧財務面において信用できること
財務面において信用できる会社を選びましょう。顧客にとって一番気になる金銭面がしっかりしている会社は信頼できるといえます。
これは、実際に管理会社に話をしにいって何かの見積もりを出してもらった時、細かく算出してくれているかどうかで見極めます。

3-3-2.しっかり入居者審査をする

しっかり入居者審査をすることで、きちんと家賃の払えそうな人にのみ入居してもらうようにすることができます。具体的には、以下の点を審査します。

・入居希望者の勤務先や年収を確認する
・親族を連帯保証人につけてもらう ※この時、連帯保証人についても勤務先や年収を確認する
・連帯保証人がつけられない場合、必ず保証会社をつけてもらう
・直接面接をして人間性をみる

ただし、あまり審査を厳しくしすぎると、今度は空室になってしまいかねないので注意が必要です。バランスの良い審査をするようにしましょう。

3-4.保険に加入する

○物件損害リスク
不動産経営をしていて、その不動産が火災や地震・津波などで損害を受けるというリスクがあります。もしこれらによって建物が損壊してしまうと、家賃収入が得られなくなってしまいます。

万が一地震や火災が起きた場合を考えると、先ほどご紹介した火災や地震に強い物件を選ぶことに加えて、保険に加入することをおすすめします。

具体的には、地震保険火災保険に加入します。地震保険については、保険で全額補償されることは難しいので、できれば掛け金を最大にするのが望ましいです。

4.不動産売却時のリスク対処法

続いて、不動産売却時のリスク対処法についてご紹介します。

○売却費用リスク
不動産を売却するとき、不動産を売る側は売却による利益を得るだけとは思っていませんか。実は、不動産売却時にも意外と費用がかかるのです。不動産売却費用がだいたいどれくらいかかるかを知っておかなければ、いざ売ってみたら想定していたほど利益が出なかったということになりかねません。

そこで、投資用不動産の売却にかかる費用を知っておくということが重要になります。

投資用不動産の売却時にかかる費用は、以下のものがあります。

①不動産仲介手数料
②租税公課(印紙税、譲渡所得税・住民税、消費税、抵当権抹消登記の登録免許税など)
③融資返済手数料

①不動産仲介手数料
不動産売却時における不動産仲介手数料は、価格ごとに国がその上限を定めています。それを表にしたものが以下のようになります。

売買価格(税抜き) 仲介手数料の上限
200万円以下の部分 売買価格(税抜き)×(5%+消費税)
[売買価格(税抜き)×5.4%]
200万円を超え400万円以下の部分 売買価格(税抜き)×(4%+消費税)
[売買価格(税抜き)×4.32%]
400万円を超える部分 売買価格(税抜き)×(3%+消費税)
[売買価格(税抜き)×3.24%]

不動産仲介手数料がどれくらいかかるかは、上記上限を目安に考えるのがよいでしょう。

不動産仲介手数料については、無料にもできる?不動産売却時にかかる仲介手数料の仕組みを解説により詳しい解説がありますので、そちらも併せて参考にしてください。

②租税公課
不動産売却時にかかる租税公課には、印紙税、譲渡所得税・住民税、消費税、抵当権抹消登記の登録免許税などがあります。

それぞれについての詳しい計算等については、「不動産売却前に絶対に知っておきたい税金と確定申告まとめ」で詳しく解説していますので、そちらも併せて参考にしてください。

③融資返済手数料
不動産売却時にローン返済がまだ残っていた場合、一括繰り上げ返済をすることになります。その場合、手数料が発生します。
手数料の額は金融機関によってさまざまですが、相場は3,000~5,000円です。返済方式が固定期間選択型ローンの場合は、3万円~5万円かかってしまうこともあります。

5.海外不動産投資のリスク対処法

不動産投資先として、国内のみならず海外に目を向けている方もいるでしょう。リスクヘッジとして、リスクを分散させるために海外不動産に投資するという方もいるかもしれません。

ここからは、そんな方々のために海外不動産投資のリスク対処法についてご紹介します。

5-1.投資先の国の政治状況をチェックする

1つ目に、投資先の国の政治状況をチェックするようにしましょう。

政治体制が安定しない国だと、政治的原因で経済発展が妨げられてしまうリスクがあります。自分の投資がこうした事情に左右されないよう、新聞などで投資先の国の政治状況についてはよく調べておく必要があります。

5-2.不動産に関する権利関係をチェックする

2つ目に、投資先の国の不動産に関する権利関係をチェックするようにしましょう。

経済発展の目覚ましい新興国の中でも、不動産に関する権利関係の法整備がいい加減な場合があります。自分が所有している不動産が突然他人に取られてしまい泣き寝入りということになってしまっては元も子もありません。
また、政府が自国民の不動産を保護するための政策をとるということも考えられます。

そうならないためにも、不動産に関する権利関係をしっかりチェックすることが必要なのです。自分だけでは調べきれない点もあるでしょうから、法律の専門家にアドバイスを求めるようにしましょう。

5-3.為替レートをチェックする

3つ目に、為替レートをチェックするようにしましょう。

海外の不動産に投資するとなると、どうしても為替のリスクを考えなければいけません。投資先の国の通貨が弱くなると、不動産売却時にそれだけの損失が出ることになります。

そうならないためにも、投資先の国の為替レートは常にチェックするようにしましょう。

6.まとめ

不動産投資には様々なリスクが存在しますが、それぞれに対する対処法さえ抑えておけば、心配ありません。
リスクを回避し、是非不動産投資にチャレンジしてみてくださいね!

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