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一般コラム

損切りラインとは?必要性・成功する方法を解説【初心者・FX】

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投資家の生命線ともいえる「損切りライン」。相場のセオリーや、心理学や、いろんな要素が成否を分けるといわれています。

「損切りラインの決め方は?」
「損切りラインとは?なぜ必要?」
「FXの場合の損切りライン設定は?」

損切りは、負けを少なくするだけでなく、勝つための大事なセオリーと捉える必要がありますね。

今回は「損切りライン」についてのお話をします。投資について興味のある方には見逃せない話です、ぜひ参考にしてください。

1.損切りラインとは?

1.損切りラインとは?

損切りは、損失を最小限にとどめるために、損失額の少ない段階で株を処分すると言う意味の言葉です。ロスカットという言い方もします。

株の世界では「プロスペクト理論」という行動心理学が引用されますが、初心者に難しい理論はさておいて、「損は早めに処分する」ことを鉄則にして投資を始めましょう。

投資の世界では、この損切りができるかどうかが 「利益を上げるための最大のポイント」と言われています。

1-1.損切りはなぜ必要?

まず第一に、 損失を最小限にとどめるためです。損切りの行動が遅れるほど含み損は増え、売る勇気が必要となります。

次に、 資金効率がよくなる点です。損切りを実行しないで値上がりを待つ「塩漬け株」が多くなると、株式投資に充当する資金の効率が悪くなってしまうので、回転が悪くなり、資金も目減りします。

損切りを早めに実行することで、その銘柄の資金を他に振り向けることができるのです。

もちろん売却した銘柄がその後値上がりし、得られたはずの利益を得られない場合もありうるのですが、最近は値動きのスパンが大きく、たとえば3分の2ないし半分までのレベルで下がった銘柄では、回復はほぼ絶望的と言われています。

例外的にベテラン投資家の中では 「ナンピン(難平)買い」という手法があります。買値1000円の株価が500円にまで下がった場合、普通は損切りするところ逆に500円でもう一株買い増し=個人買値の平均株価は750円となり、回復が早くなるという考え方です。

このやり方は相応の財力と、回復が確実に見通せなければNGで、初心者には困難です。「下手なナンピン、スカンピン」という格言があるくらいです。

1-2.損切りの重要性が高まった背景

最近は投資環境が高度経済成長時代から、低成長に大きく変化してきました。高度成長時代には、経済全体が右肩上がりで成長し、株を10年間保有していれば2倍、3倍になることもありましたが、現在は保有期間が長くなるほど、株価低下のリスクが大きくなっています。

さらにITによる売買・情報化の進展で、株の売買スピードが格段に速くなって、株価の下落はまさにあっという間という状況になっているのが大きいです。

2.損切りラインの設定目安【撤退する基準】

2.損切りラインの設定目安【撤退する基準】

損切りラインというのは各自が商品ごとに基準をもって設定する必要があるのですが、その基準となるセオリーの種類を見てみましょう。

2-1.買い値のパーセンテージ

買値の5%~10%下落したら損切りをする、と決めるのがオーソドックスな方法です。各自の予算や「そこまで堅くいくか」のポリシー、熟練度などによって決めます。

2-2.納得できる損失額を決めて損切り

金額で設定する方法です。例えば、100円の株式を1,000株購入し、投資金額10万円に対して、1万円の損失までは納得できるのであれば、株価90円が損切りラインという決め方になります。

2-3. 取引期間を決めて損切り

あらかじめ取引する期間を設定しておき、その期限が来たら損切りをする方法です。つまり、株式の保有期間をあらかじめ決めて、自動的に決済するのです。

ただし「下がっていなくても売る」ので、そこで利益確定にもなります=利益が出ている場合でも売却になるということです。

2-4.長期バリュー投資トレードの場合

長期の投資であっても目を離さず、たとえば「25日移動平均線」や「100日移動平均線」を下回ったら損切りするといった、明確なものは必要となります。

買値から15パーセント以上で下落した場合に損切りを行う、といったパーセントルールでもよいでしょう。

逆に、1日に何度も多くの銘柄を売買するデイトレーダーや、3~5日間で売買を終えるスイングトレーダーは、損切りラインを1%あるいは0.5%に設定して自動売買するケースが多いです。利益が小さい代わりに、損失をほとんど出さない手法です。

その他、決めたセオリーに一辺倒ではなく、銘柄の業種や過去のトレンドで損切りラインを調整することはありえます。

2-5.損切りの方法【自動設定】

損切りを実行するのに活用したいのが 「逆指値注文」です。逆指値注文は、注文する銘柄の株価が指定した価格以上または価格以下になった場合に、指定した注文(買い注文もしくは売り注文)を発注する設定です。

「購入した銘柄の株価が○○円まで下がったら売り注文を出す」という注文ができます。つまり、損切りを自動化し、株価をチェックする頻度を大幅に減らせるため、「下がってないかな・・・」とやきもきするストレスが減りますね。

逆指値注文には 「成行注文」 「指値注文」があり、損切りを確実に実行するためには、成行注文を入れます。指値注文では、指定した金額で約定せず損失が大きくなる可能性があるためです。

以下、注文方法を整理します。

注文方法概要
指値(さしね)注文希望価格を指定して発注する方法
成行(なりゆき)注文価格を指定せず、「いくらでもいいから買いたい(売りたい)」という注文方法
注文方法購入売却
指値(さしね)注文希望価格より安くなったら購入希望価格より高くなったら売却
逆指値(ぎゃくさしね)注文希望価格より高くなったら購入希望価格より安くなったら売却

このように、指値注文の場合、希望価格以上にならない限り売られないため、成行注文にする必要があるわけです。

※【株/FX】暴落時に有効な損切りルールを短期/中期/長期別に解説!ミスを防いで損失を抑えろ!

3.損切りライン FXの場合【FXの場合】

3.損切りライン FXの場合【FXの場合】

FXの場合、ハイリスクハイリターンのわりに初心者も多く、レバレッジの影響も強いため損切り2%ルールというセオリーが存在します。

最大損失額を証拠金の2%に収めるというシンプルなルールで、有名投資本 「投資苑2」で紹介された。優れたトレーダーは損失を少なくとも2%以内で収めている事実が由来です。

「●pips下がったら損切り」というように、一定の値幅で損切りの基準を決めるトレーダーもいるが、FX初心者には、損切りの基準を値幅で考えることはおすすめできません。FXの場合レートは常に動いているので、損切り幅が毎回同じだということはあり得ないためです。

その時のチャートによって意識されているポイントは異なるので、トレンドを見極めることも重要です。

※pips=通貨の共通単位としてFXで使用されるもの。pipsは「ピップス」と読む。
通貨の共通単位・買値と売値の差を表すスプレッドの単位としても用いられる。

こちらの記事もご覧ください:
投資家になるには?必要な勉強・資金・学歴を解説!【具体的な5ステップ】

4.「損切りライン」についてのまとめ

損切りラインとは?必要性・成功する方法を解説【初心者・FX】

以上、「損切りライン」というテーマでのお話をしました。リスクを減らし、資金確保する損切りの重要性については、理解を頂けたでしょうか。

キャリアの長い投資家は、銘柄への愛着は持ち続けることではなく、追いかけ続けて下がれば売り、底と見たらまた買い直すということをします。つまり、ベテランも意外に細かい動きをしているということですね。

ベテランの場合は、その経験や情報網から、損切りにも合理的な根拠を伴える場合もあるでしょうが、そうでない人にとって、損切りの理屈の中心となるのは心理学かもしれません。

まず、前出のプロスペクト理論とは、不確実な状況下で意思決定を行う際に、事実と異なる認識の歪みが作用するという意思決定モデルを表した理論です。

簡単に言いますと、値が上がるか下がるか不確実な時には、判断にゆがみが出てしまうということですが、一番怖いのは「動かない」ことではないでしょうか?

投資家の9割が、含み損を抱えているといわれます。「正常性バイアス」という言葉は台風などの自然災害で注目を集めましたが、「現状は維持される。大丈夫」という、根拠のない考えが心を支配する状況を指します。

現に現状は維持されていません。手持ちの価格はどんどん下がっているのです。それでも「正常性バイアス」です。

人間だれしも「変わらないこと」を無意識に選択し、踏み出す勇気を持てません。アドラー心理学に当てはめると、「勇気づけの必要性」というのがあります。

「売らなければ損をすることもない。現状を変えずに済むから楽」と考えて、前に踏み出さない状態です。

変わらないことを貴ぶこともあります。しかしそれが時に「勇気を持てない」ことからきているのかどうか、見極めることが必要そうです。

「車庫証明 アパート」 のポイント
  • 不動産賃貸業は、簡単に言うとおもに大家業をさす。8割が個人事業者。高齢化が進んでいる。
  • 不動産賃貸業は少額の投資から始められ、法人成りも目指せるが、売上1000万円を超えてからが法人有利。
  • 自己所有物件の賃貸に資格は不要。仕事内容は不動産会社に委託できることも多いが、任せっきりでは空室増加・賃料ダウンが起きがち。
  • 組む管理会社は地域情報と募集時のネットリテラシーをしっかり持った相手を選ぶことが肝心。
  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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