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一般コラム

コートハウスの価格は高い?メリット・デメリットは?建築例や実際に住んだ感想なども解説。

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最近急速に耳にする機会が増えた「コートハウス」。海外のおしゃれな施工事例など、画像で目にした方も多いのではないでしょうか?

「コートハウスとは?」
「メリット・デメリットは?」
「コストはかかる?」
「間取りの実例はどんなものがある?」
「実際に住んだ人の感想は?」

コートハウスはおしゃれ感への流行りだけでなく、最近の世相に応じて、急速に注目の集まってきている建物形態と言って良いでしょう。なぜなのでしょうか?

今回は「コートハウス」についてのお話をします。住まいの新しいデザインや機能に要注目です!

1.コートハウスとは?

1.コートハウスとは?

コートハウスとは、建物や塀で囲まれた 中庭(コート)や 光庭(こうてい=採光用の小規模のもの)などのオープンスペースをもつ住宅をさします。

中庭は、周りの目を気にせずに過ごしたり、屋内から外の自然と景観でつながる、くつろぎの空間となります。

また、プライバシーを確保しながら通風や採光も図れるため、都市型の住宅として多く見られるようになっています。

1-1.コートハウス・テラスハウスの違い

よく似た名称で、テラスハウス・タウンハウス・リンクハウスなどがありますが、それぞれ建物の機能をあらわす別の形態のものです。

コートハウス建物や塀で囲まれた中庭(コート)や光庭(こうてい)などのオープンスペースをもつ住宅(本稿参照)

他と違い、敷地内は1戸のみで専有する。

テラスハウス「つながった一戸建て」。境界壁を共有する複数の戸建て住宅が連続している形式の低層集合住宅。

庭は専用庭。昔のいわゆる「長屋」。

タウンハウステラスハウスと近い。隣の家と壁がつながり、共用の庭や管理組合があるなど、権利関係はマンションに近い。
リンクハウス敷地の中に4~6棟の一戸建てが建っている形態。

壁はつながっておらず独立戸建。門や中庭のスペースを共有している。各戸建てには庭や駐車場つき。タウンハウスやテラスハウスよりもプライバシーが守られる。

ここに挙げた中で、コートハウス以外は「共同住宅」です。共同住宅とは1つの建築物(1棟)内に2戸以上の住宅があって、廊下や階段などの一部を共用するもので、アパートやマンション、団地がここに含まれます。

「〇〇コートハウス」という物件名で見かける場合がありますが、この場合コート=宮殿や邸宅をさし、高級感を演出する名前です。1戸専有の中庭付きである例は、ほぼないと言って良いでしょう。

2.コートハウスの特徴 メリットとデメリット

2.コートハウスの特徴 メリットとデメリット

2-1.メリット

プライバシー確保:
外部からの視線をカットし、プライベートな空間を内部に作ることで、外部に影響を受けない、自由で開放的な暮らしを手に入れることができるのが魅力です。

明るい部屋:
閉じられた空間なのですが、中庭の存在のおかげで、部屋に向かって太陽光がたっぷり入ってきます。平屋など建築面積が大きく、家の中心部が暗くなりがちな間取りの採光をカバーすることもできます。

通風の良さ:
家の通風と言えば通常、家の外から外に風が抜けるものですが、コートハウスの場合中庭も風の通り道となるため、風通しの良い空間にすることもできます。

防犯面に優れている:
外に向けて開口部を取ると、防犯は手薄になりやすくなります。コートハウスは開口部を家の内部に集めることで、防犯性の高い家づくりがしやすくなります。

おしゃれ・癒し:
写真を見ていれば一目瞭然ですが、庭の植栽や調度などが屋内にもたらす癒し効果があるほか、庭を囲むテラスや廊下が、おしゃれなアクセントとして贅沢に機能します。

周辺環境に左右されにくい:
住宅が密集している都市部で、建てたときは日当たりがよく快適だったが、お隣の家の建て替えによって居心地が悪くなってしまうなど、内部採光のできるコートハウスでは、住まい周辺の環境変化の影響を防ぐことができます。

2-2.デメリット

建築コストの上昇:
外壁が増え、中庭面の開口部の多さから強度を出す必要も増える関係上、建築コストは一般的な間取りよりも高くなります。

施工事例を探すと、本体価格2000~2500万円のコートハウスも多数ありますが、「同じ建坪で作るのなら高くなる」と心得た方が良いのでしょう。

メンテナンス費用がかかる:
家の外側外壁だけでなく内側の外壁もメンテを要します。中庭を囲む外壁やテラスは絶えず目にするため、経年による汚れが気になりがちです。中庭に植栽があれば、剪定などの維持も必要となります。

居住スペースが狭くなる場合も:
同じ敷地内に作るなら、コートハウスの方が中庭分の面積に影響されて屋内が狭くなる場合もあります。

長い屋根や庇、ピロティ上の2階部分が中庭にかかった場合、その部分も建ぺい率に算入されるため、法定の建ぺい率の範囲を守るために屋内を狭くしなければならない可能性もあります。

外気の影響が生じる:
せっかくのコートハウスですから、庭に面した開口部は大きな窓にしたいですよね?窓の面積が増える分、外気の影響が生じて、夏は暑く冬は寒いといったこともありえ、断熱や冷暖房の空調にも配慮が必要となります。

水はけがよくない:
中庭は大雨などの状況を考え、水の逃げ道となる排水環境などをしっかりつくる必要があります。普段から中庭の水はけが悪い状態だと、家を傷める可能性があります。

3.コートハウスの間取り・事例

3.コートハウスの間取り・事例

コートハウスの間取りは敷地の状況=道路付きや隣戸との関連によって、 口の字型・コの字型・L字型・その他変則型などがあり、中庭を囲んでロの字に完全に閉じているものばかりではありません。

3-1.口の字型

旗竿敷地で住宅に囲まれた土地の、プライバシー確保・採光を実現。

出典:SUVACO

3-2.コの字型

廻り廊下で囲んだ庭で日照・通風・採光を確保。

出典:大原工務店

3-3.Lの字型

子供スペースとリビングから拡がる庭。リビングから庭経由で勉強部屋が見渡せる。

出典:HOME TRIP

3-4.コートハウスの施工事例

コートハウスの最大の強みですが、屋内と庭のコントラストは、こんなに美しい意匠を見せてくれます。


曲線を生かしたコートハウス。曲線が生み出す心地よい居場所
出典:Replan


和の中庭とそれを囲むギャラリー型廊下。日常の生活に豊かな自然を取り込む仕掛け。
出典:建築家紹介センター


長期優良の二世帯住宅。壁面・回廊・庭。すべてが明るい光に溶け込む。
出典:Forestyle

4.コートハウス 実際に住んでみたら?後悔は無い?

4.コートハウス 実際に住んでみたら?後悔は無い?

コートハウスの口コミですが、思い入れを持って設計し、デメリットは最初から承知の上でいる施主の方がほとんどなせいか、「後悔」などのネガティブなコメントがあまり見受けられません。

地方の施主
「やっぱり、プライヴァシーを確保された、庭というのが最大のメリットだと思います。
庭は、建物とか樹木で囲まれているので、私は田舎暮らしですがちょっと、家の庭とかでBBQとかになると、囲まれていた方がおちつく感じはしますね。居間が面しているのですが、近所からの視線も気になりませんね。

後は、光が満遍なく入ってきます。外壁の面が多いので窓が沢山とれますし。デメリットは、掃除ぐらいですかね。ちょっと、やはり中庭(外から見えない)なので、掃除をなまけてしまいがちな所はあります。」

出典:Yahoo!不動産

都市郊外の施主
「コートハウスの実現にはこだわりました。今の家が隣家から丸見え(こちらからも見えてしまう)というのがどうしても我慢できなかったのです。

機能としては、ほぼ完璧です。ゾーニングに関しても文句なく、プライバシーはしっかり守られ、コートや広いバルコニーのおかげで実際の数値×1.5ぐらいの広さを感じることができます。」

出典:the house

地方の施主
「カーテンの要らない生活が理想。塀を高くすることに当初反対していた親たちは、この家を見て『こんなに明るく、風通しが良いとはね』とびっくりしていました。」

出典:かふう 沖縄の家

5. コートハウスについてのまとめ

コートハウスの価格は高い?メリット・デメリットは?建築例や実際に住んだ感想なども解説。

以上、「コートハウス」というテーマでのお話をしました。コートハウスの良さや注意点は、理解頂けたでしょうか。

コートハウスは、おしゃれでかっこいい家づくりとしての流行りの他、 プライバシー・セキュリティ確保にもつながり、さらに アウトドアブームの屋外志向とも非常に相性が良いです。

都市部に向いているといわれますが、自然の借景がしやすい、安く広い土地が確保しやすいなどから考えれば、地方にこそ向いている部分もあると言えます。

しかし、コートハウスを作る際に注意する点は、「あまり外に向かって閉じ過ぎた家も良くない」ということに尽きると思います。

確かにプライバシーの確保された環境はストレスが減りますし、昨今どんな奴が外をうろついているか分からないのも事実でしょう。

しかし、外からは壁しか見えないような家は近寄りがたく感じられるので、とくに近所づきあいの濃い地方では、それだけで近隣から敬遠されます。建物は、周囲の景観とのバランスを考慮する必要性もあります。

また、外の守りの堅い家は一度侵入されたら、今度は中でどんな犯罪が起きているのかが、外部には伝わりにくい側面もある点、要注意です!

「コートハウス」 本記事のポイント
  • コンテナハウスはひと口に言えば、荷物運搬用の鉄製コンテナを建築物に流用したもの。200万円以下で住宅建築も可能。
  • アウトドアブームやミニマリズムの台頭も、追い風となっている。
  • 近年では居住用を含めて用途が拡がり、おしゃれな外観・内装が目を惹くものが出てきている。
  • 安さ・設計の自由度が魅力な反面、居住性・設置場所などに工夫が必要。
  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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