インデックス投資を活用して銘柄を購入し資産を増やしたいものの、どんな種類の投資か分からない人もいるでしょう。
やり方が難しいと思う人もいるかもしれませんが、企業の銘柄を買う場合と比べると、意外と簡単に売買できます。
証券会社の口座を開けば、オンライン上で取り組める気軽さも兼ねそろえています。
とはいっても、やり方が分からなかったり、失敗するのが怖かったりして、取り組むのが怖い人もいるはず。
そんな人向けに、今回はインデックス投資のことに焦点をあてた記事を書いてみました。
今回はインデックス投資の概要や、やり方を解説しつつ、メリット・デメリットや失敗しにくい投資である理由を紹介します。
目次
1.インデックス投資は著名投資家も勧める手堅い投資
インデックス投資とは、複数の証券・債券が一括りになった金融商品に出資して、利益を増やす投資のことです。複数の銘柄の値動き(=指数)によって、価額が決まるファンド(投資信託)と呼ばれる商品を買い、資産の運用をします。
投資信託を用いた投資では、複数の出資者から集めた資金を活用して証券会社が運用しているため、あなたは資金を出資するだけでファンドの運用が始まります。
純資産推定883億ドル(約9兆9800億円)、世界で3番目に裕福な投資家ウォーレン・バフェット氏も「低コストのインデックス・ファンドは、投資家の大多数にとって、最も聡明な投資だ」と語り、インデックス投資を勧めています。
投資信託を買った後は、売却をするまで放置して大丈夫なのも特徴です。
2.インデックス投資のメリットとデメリット
ここでは、インデックス投資のメリットとデメリットを見てみましょう。
2-1.メリット
各企業の銘柄と比べるとファンドの方が種類は少ないため、銘柄を選ぶ手間がかかりません。企業の財務分析を見ながら、銘柄を選ぶことが面倒に感じる人にとっては、購入しやすいでしょう。
さらに、急激に損をする可能性が低いのも特徴です。1銘柄の株しか買ってない場合、その銘柄が暴落すると大損失につながります。しかしファンドでは、さまざまな銘柄の値動きによってファンドの価額が決まるため、1銘柄が暴落しても他の銘柄が暴落しなければ、損失を抑えられます。
つまり、普通の株式投資と比べると大損失を被る確率は低いといえるでしょう。
ポイント
複数の銘柄がパッケージされている金融商品を、安く手に入れたい人におすすめの投資方法!
2-2.デメリット
デメリットは、ハイリターンが期待できないことです。1銘柄の購入であれば、その銘柄が急上昇すればハイリターンを得られます。
しかし、ファンドの場合は1社の銘柄が急上昇しても、他の銘柄が上がらなければ利益額は大きくならないため、短期間で大きな利益を得るのは難しいでしょう。
さらに、投資の経験を積めないのもデメリット。ファンドを買った場合、運用は証券会社サイドが行います。よって、投資経験をしながら勉強をしたい人には、物足りないと感じるでしょう。
ポイント
自身で頻繁に売買を行ったり、短時間で莫大な利益を得たい人には向いていない投資方法!
3.インデックス投資を始める方法を見てみよう
インデックス投資を始める時の、一般的な手順を見てみましょう。ここでは、インデックス投資を始めるのにおすすめな「楽天証券」と「SBI証券」を例に、流れを紹介します。
3-1.楽天証券
出典:楽天証券
楽天証券でインデックス投資を行う時の流れは、下記の通りです。
- 楽天証券の口座を作り、入金をする(マネーブリッジらくらく入金、リアルタイム入金だと即日入金が可能)
- オンライン上で「買い注文」を選択してファンドを買う
- 売却をする時は「解約注文」を選択し、口数などを入力する
参考:楽天証券
3-2.SBI証券
出典:SBI証券
SBI証券でインデックス投資を行う時の流れは、こちらの通りです。
- SBI証券の口座を作り、入金をする
- 投信のタグを選び、買いたい銘柄を検索
- 金額買付、口数買付、積立買付の中から選択し、ファンドを購入
- 売却をする時は、対象のファンドを選んで口数や金額などを入力し売却できる
参考:SBI証券
4.インデックス投資で用いられる指数
インデックス投資では、いろいろな指数が用いられます。
ここでは、インデックス投資で用いられる代表的な指数を見てみましょう。
4-1.日経225
日経225は、東証一部上場の銘柄の中から代表的な225種類の銘柄の株価を基に、算出した指数のことです。国内のテレビやラジオでも日経225の指数に関する情報が流れており、日本の代表的な指数といえます。
4-2.TOPIX
TOPIXとは、東証一部上場の全銘柄の株価を考慮して算出した指数のことです。つまり、日経225に含まれている銘柄の株価が上がっても、それ以外の東証一部上場銘柄の株価が下がれば、下げ幅は大きくなります。
逆に、日経225に含まれている銘柄の株価が下がっても、その他の東証一部上場の株価が上がれば、下げ幅は抑えられます。
4-3.S&P500
アメリカのNASDAQやニューヨーク証券取引所などの市場に上場している銘柄の中で、代表的な500銘柄の時価総額を基にして付く指数です。1923年から公表されている指数で、アメリカの株式市場の動向を知るうえで重要視されています。
なお500銘柄の内、工業系の銘柄が8割を占めているのも特徴です(参考:日興証券)。
4-4.先進国株式
先進国から選ばれた銘柄の株価を基に、付いている指数です。アメリカやヨーロッパの銘柄を多く占めます。
有名な海外企業の銘柄も含まれているため、国内企業のみの銘柄に投資したくない人に、おすすめの株式です。
4-5.新興国株式
新興国株式とは、経済的な成長が世界的に遅い国から選ばれた銘柄の株価を基に、定められた指数のことです。経済発展するための土壌が整っていない国の銘柄である分、先進国の銘柄と比べると暴落する確率が高いです。
しかしその反面、事業に大成功した企業の銘柄は急上昇するため、ハイリスクハイリターン型の株式と呼ばれます。
5.同じ指数を使っていても、ファンドによって費用は異なる
同じ指数が使ってあっても、各社のファンドによって価額は違います。よって指数が同じでも、どの銘柄に出資するかで利益が変わるということです。最後の章では、証券市場で取引されている代表的なファンドを見てみましょう。
5-1.ニッセイTOPIXインデックスファンド
ニッセイアセットマネジメントが運用しているファンドで、TOPIXの指数を基に価額が変動します。2019年8月22日現在の基準価額は、10,008円です(出典:ニッセイアセットマネジメント)。
5-2.大和ifree日経225インデックス
大和証券投資信託委託株式会社が運用しているファンドで、日経225の指数を基に価額が決まります。2019年8月22日現在の基準価額は、12,787円です(出典:大和証券投資信託委託株式会社)。
5-3.三井住友DS-三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
三井住友DSアセットマネジメントが運用しているファンドで、INDEX指数を基に価額が変わります。2019年8月22日現在の基準価額は、23,119円です(出典:三井住友DSアセットマネジメント)。
5-4.三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
三菱UFJ国際投信株式会社が運用しているファンドで、先進国株式の指数を基に価額が変動します。2019年8月22日現在の基準価額は、11,658円です(出典:三菱UFJ国際投信株式会社)。
5-5.SBI-SBI・新興国株式インデックス・ファンド
SBIアセットマネジメントが運用しているファンドで、新興国株式の指数を基準に価額が決まります。2019年8月22日現在の基準価額は、11,219円です(出典:SBIアセットマネジメント)。
※ファンドを証券会社で取引をする時は、証券会社の手数料が発生するため、各ファンド会社が公表している価額よりも安い金額での取引になります。
注意
同じ指数を使っていても、1つあたりの価額が2倍以上開いている場合もあるから慎重に買おう!
6.まとめ
不動産投資用の物件を買うために資産を増やしたい人は、インデックス投資を行ってファンドを購入するのも一つの手です。
投資に割く時間がない人に、ピッタリな投資といえます。
不動産投資など、投資のための資金作りにインデックス投資をする人もいます。
ただしインデックス投資は、通常の株式投資と比べると手数料が多く発生するため、価額だけではなく手数料の確認をしてから買うことが大事です。
資金を無駄にしないためにも、覚えておきましょう!