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一般コラム

年金の特別催告状が届いた時の対応法とは?5種類の減免制度も紹介!

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年金の特別催告状が届いた時の対応法とは?5種類の減免制度も紹介!

年金の特別催告状が届いた人もいるのではないでしょうか?

「年金を支払いたくないから捨てても良いか…」と思ったあなた!

年金の支払いを放置していると、とんでもない状況に陥る恐れがあります。

とは言っても年金を支払う余裕がない人もいるでしょう。

そんな時に役立つのが「減免制度」です。

減免制度を活用すれば、納付額を減らせる可能性があるからです。

この記事では、年金の特別催告状の概要を解説しながら、5種類の減免制度について紹介します。

この記事を読むと分かること

  • 特別催告状の概要
  • 特別催告状を放置すると起こること
  • 年金を支払えない時に活用できる5種類の減免制度

1.特別催告状は、催告状を受け取ったのに年金を支払っていない人へ送付される書類

特別催告状は、催告状を受け取ったのに年金を支払っていない人へ送付される書類

特別催告状とは年金を支払っていない人で、かつ催告状を送付したにもかかわらず、放置している人に届く書類のことです。黄色の封筒に入っています。

年金保険料の支払は20歳以上の成人に課せられた国民の義務となっており、法律上、未払いの状態を放置することは許されていません。

特別催告状を無視すると、引き続き別の書類が発送されます。なお特別催告状が届いた後に送付される書類については、後ほどご説明します。

2.年金の特別催告状が届いて払わなくても、現段階ではペナルティは発生しない

年金の特別催告状が届いて払わなくても、現段階ではペナルティは発生しない

特別催告状が届いた段階で、年金保険料を支払わなくても逮捕されることは、ありません。

しかし、支払日が遅れると延滞金が付く恐れがあります。

本来の締め日よりも、支払日が遅くなるほど延滞金は増えるため、ご注意ください。

3.年金の特別催告状を無視すると「最終催告状」が届く

年金の特別催告状を無視すると、最終催告状が届く

特別催告状を無視すると「最終催告状」と呼ばれる紙が、ピンク色の封筒に入った状態で届きます。いわば「最後通告」です。

国民年金機構では、最終催告状の発行~滞納処分までの流れを強制徴収としています。よって、最終催告状が発行された段階で、財産差押えに向けた準備が始まったと思って良いでしょう(参考:国民年金機構)。

ちなみに年金を支払っていない人には、以下の書類が届きます。

第一段階:青色の封筒に入った「催告状」
第二段階:黄色の封筒に入った「特別催告状」
第三段階:ピンク色の封筒に入った「最終催告状」
第四段階:ピンク色の封筒に入った「督促状」
第五段階:赤色の封筒に入った「(資産の)差押予告」

最終催告状を受け取った人が年金保険料を支払わなかった場合、督促状・差押予告の書類が送付され、最終的には強制的に資産を差押えられるのです。

差押えの対象物は給与の他に、雑貨や家電製品・乗り物など、換金できそうな物品です(生活で最低限必要だと認められるものは除く)。

ちなみに国民年金の支払には、本来の支払期限日より2年経てば、強制徴収されない法律があります(国民年金法第102条 289ページ)が、時効を迎える確率は低いです。なぜなら、督促状が送付されると時効のカウントが0に戻るからです。

システム上や人為的なミスが起こらない限り、2年以内に督促状は送付されるため、時効を成立させるのは難しいです。仮に徴収されなくても納付額が少ないため、満額支払った人と比較すると年金受給額は減ります。

結果、どちらにしても年金保険料は支払った方が良いのです。

注意

差押予告が届いた時には手遅れ状態!いつ資産の差押えが行われるか分からないので、早めに対応しよう!

4.年金の特別催告状が届いた時に取れる対応法は3つある

年金の特別催告状が届いた時に取れる対応法は3つある

年金の特別催告状が届いた時に、取るべき対応法は、3つのうちいずれかです。ここでは、その対応法を見てみましょう。

4-1.未納分を全額一括で払う

最も手っ取り早い方法は、未納分を全額一括で支払う方法です。特別催告状が届いた段階で未納分を一括で支払えば、財産の差押えを回避できます

未納分を支払う時は、使用期限が切れていない年金の納付書であれば、コンビニエンスストアなどでの支払いが可能です。

なお使用期限が切れている場合は、最寄りの年金事務所に連絡をして納付書の再発行をすると、コンビニエンスストアなどで支払えます。

4-2.分割払いをする

全額を一括で払うのが厳しい場合は、分割払いをする手もあります。仮に未納分が5万円であれば、5回に分けて1万円ずつ払うイメージです。

新たに請求書を送ってもらい、コンビニエンスストアで払います。しかし分割払いができるのは、年金事務所に承認してもらった人のみです。また、仮に分割払いが認められたとしても、延滞料を徴収されるケースもあるため気を付けてください。

4-3.年金の減免制度を利用する

減免制度とは年金の納付額を減額したり、支払猶予を与えたりする制度のことです。条件に該当する人のみ利用できます。

申請をして年金事務所の審査に通過すれば、減免制度を利用できます(減免制度の概要・条件は、次の章でご説明します)。

ポイント

年金を払えない時は、最寄りの年金事務所へ自身の状況を伝えよう!すると、担当者の人が支払案を提示してくれるよ!

5.年金の特別催告状が届いた時でも利用できる減免制度のパターンは5種類ある

年金の特別催告状が届いた時でも利用できる減免制度のパターンは5種類ある

減免制度には5種類のパターンがあり、申請内容ごとで条件が異なります。

ここでは全5パターンの条件を、日本年金機構のホームぺージを参考にして見てみましょう(参考:日本年金機構)。

5-1.全額免除

年金保険料が全額免除になるパターンです。適用条件は、こちらの通りです。

(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円>前年の所得額

仮に扶養親族等が1人いる場合は
(1+1)×35万円+22万円となるため、所得が92万円以内であれば、条件に合致しています。

5-2.4分の3免除

年金保険料が、75%減額されるパターンです。適用条件は、こちらの通りです。

78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等>前年の所得額

扶養親族等控除額と社会保険料控除額等は、確定申告や年末調整時に申請した金額を指します。

たとえば、扶養親族等控除額が38万円。社会保険料控除額等が15万円であれば、
78万円+38万円+15万円となるため、所得が131万円未満の人に限り申請可能です。

5-3.半額免除

年金保険料が、50%減額されるパターンです。適用条件は、こちらの通りです。

118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等>前年の所得額

計算方法は4分の3免除と同じ要領ですので、計算例は省略します。

5-4.4分の1免除

年金保険料が、25%減額されるパターンです。適用条件は、こちらの通りです。

158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等>前年の所得額

こちらの計算方法も4分の3免除・半額免除と同じ要領ですので、計算例は省略します。

5-5.納付猶予制度

納付猶予制度とは、支払を延期する制度のことです。適用条件は、こちらの通りです。

(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円>前年の所得額

つまり、全額免除の時と条件は一緒です。ただし、対象年齢は20~50歳までと決まっています。

減免申請をせずに放置していると、あなたの知らないところで財産の調査・差押えへの準備が始まります。それを回避するためにも、支払が厳しい人は必ず減免制度を利用しましょう。

注意

年金事務所で、自動的に免除申請をしてくれるわけではないので気を付けよう!

6.年金の特別催告状が届いて減免制度をする時は3つのことに注意しよう

年金の特別催告状が届いて減免制度をする時は3つのことに注意しよう

年金の減免制度を利用すると、デメリットも発生します。ここでは、3つの注意点を見てみましょう。

6-1.申請期限が決まっている

減免制度の申請に期限があることです。納付期限から2年以内の年金に限り、申請できます。

仮に2018年7月~2019年6月の年金を免除したい時は、2017年の所得を基に審査が行われます。減免申請が遅れると、場合によっては遺族年金や障害年金を受け取れなくなるため、早めに申請してください。

6-2.満額払った人よりも受給額が少ない

減免制度を利用すると、満額払った人よりも年金受給額は減ります(支払期間、受け取り開始日が同じ場合)。免除した時の受給額は下記の通りです。

全額免除・・・8分の4(満額払った人の50%)
4分の3免除・・・8分の5(満額払った人の62.5%)
半額免除・・・8分の6(満額払った人の75%)
4分の1免除・・・8分の7(満額払った人の87.5%)

免除をした場合は、残額を後日支払うことも可能です(=追納)。追納をすれば、将来受け取れる年金受給額を増やせます。ただし、追納は10年以内(例.2018年4月の年金の場合は、2028年4月末までの支払)ですので、ご注意ください。

6-3.追納時に加算金が付く場合がある

追納時に、加算金が付く場合があります。2019年10月現在であれば、2016年度分以前の年金の追納で、加算金が付きます。つまり、元々の年金保険料よりも納付額が増えるということです。

そのため加算金が付かないようにしたい人は、早めに支払いましょう。

メモ

減免制度を活用する必要がなければ、満額を支払った方が良い!

7.年金の特別催告状が届かないようにするには、未納の状態を作らないことが大事!

年金の特別催告状が届かないようにするには、未納の状態を作らないことが大事!

未納の状態を作らなければ、特別催告状は届きません。

未納の状態を発生させないためには、年金の支払い状況を定期的に確認することが大事です。そこで最後の章では、支払い状況の確認方法を2つ紹介します。

7-1.送付される「ねんきん定期便」での確認

ねんきん定期便とは、年金の支払い状況が載っているハガキです。当事者の誕生日月付近に、直近1年間の支払い状況が載った状態で郵送されます。現段階での推定受給額が載っているのも特徴です。

7-2.「ねんきんネット」のホームページ上での確認

ホームページ上でも、支払い状況の確認が可能です。インターネット上より登録すると、年金機構よりログインIDなどが載ったハガキが届きます。

その後、ハガキに載っている内容を入力してインターネット上でログインすると、支払状況が分かります。しかも、ねんきん定期便と違って数年間の支払い状況が分かるため便利です。

8.年金の特別催告状に関するまとめ

年金の特別催告状が届いた時の対応法とは?5種類の減免制度も紹介!

年金の特別催告状が届いている段階で、年金の支払いが遅れている状況です。

もう一度お伝えしますが、年金の支払は義務です。

財産を差押えられて、不自由な生活を送る羽目になる恐れもあるため、早い段階で年金を払ってください

支払えない場合は最寄りの年金事務所に相談して、減免制度を利用できないか相談し解決することを、おすすめします。

  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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