不動産投資の種類と特徴

区分マンション投資のメリットデメリットを一棟投資と比較し解説!

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マンション経営を始めようと考えている方の中には、区分マンション投資をしてみようと考えている方が多いのではないでしょうか。

しかし、区分マンションについてインターネット等で検索をすると、結構デメリットについても書かれていたりして、不安に感じてはいませんか?

特に、一棟マンションと比較されていることが多いですよね。

確かに区分マンション投資は一棟マンション投資に勝てない部分はありますが、区分マンション投資にはそれ以上におすすめできるメリットがあるのです。

そこでこの記事では、区分マンション投資のメリットとデメリットを、一棟マンション投資との比較を交えながらお伝えしていこうと思います

また、区分マンション投資のメリットを引き出すために、区分マンションで失敗しないための対策方法、実際に投資をしたらどうなるのかのシュミレーションもお伝えします。

区分マンション投資をしたいと迷っている方に、知って欲しい知識をお伝えしていきますよ。

1.区分マンションに投資をするメリット

まずは、区分マンションに投資をするメリットをお伝えして行きます。

具体的には

  • 管理が楽
  • 費用を抑えて投資できる
  • 分散して投資ができる
  • 市場に出ている物件数が豊富

の4つが挙げられます。

1-1.管理が楽

区分所有マンションであれば、管理すべきなのは所有している部屋だけなので、管理が楽というメリットがあります。

マンション全体の管理等は、マンションのオーナーもしくは管理会社が行ってくれるからです。

ですので、区分所有マンションに投資をすれば、管理費や修繕費積立金を払ったら、あとは自分の部屋を集中して経営するだけで良いのです。

もし、マンション一棟投資をするのであれば、共有部分の掃除や、外壁などが破損していないかなどをチェックする手間が発生します。

管理費や修繕積立金を回収したり、回収する金額をいくらに設定するかなども考えなければなりません。

また、それら管理を管理会社に任せるという手もありますが、管理会社を探して、契約して、という手間がかかります。

そのため、こういった手間を省きたいと考えている方は区分マンションに投資することがおすすめです。

1-2.費用を抑えて投資できる

不動産投資は、不動産価格の10%~20%程度の自己資金があればスタートすることができます。

中古の区分マンションであれば、東京23区内であったとしても1,000万円を切る物件はたくさんあるので、ローンを組めば自己資金100万円前後でも始めることができるのです。

例えば、東京都中野区で区分マンションと一棟マンションを調べてみると、以下のような物件が見つかりました。

(参照:LIFULL HOME'S 不動産投資

画像1枚目の区分マンションであれば720万円で購入することができるので、不動産価格の10%でローンを組めば、自己資金72万円でマンション経営を始めることができます。

一方、画像2枚目の一棟買いをするのであれば、10%でローンを組めたとしても1,580万円は必要となるのです。

1,580万円用意するのはハードルが高いですし、お金がある方でも気軽に出せる金額ではありません。

そういった点から、区分マンション投資は費用を抑えて始めることができるというメリットがあるのです。

1-3.分散して投資ができる

マンションは、同じ立地に集中して投資をするよりも、様々な立地に分散して投資をしたほうがリスクを減らすことができます

例えば、A地区に1億円の一棟マンションを購入している田中さんと、A地区に5,000万円、B地区に5,000万円の区分マンションに投資している高橋さんがいるとします。

ある年、鉄道のダイヤ改正でA地区の駅に特急が止まらなくなり、家賃相場が下がってしまったとします。

A地区に集中して投資をしていた田中さんは1億円分全額ダメージを受けることになりますが、分散していた高橋さんは5,000万円でダメージを食い止めることができました。

このように、マンションは分散して購入した方がリスクを減らせるのですが、一棟マンションは価格が高く、何棟も購入することができないので分散しにくいという特徴があります。

しかし、区分マンションであれば価格が低く、一棟マンションよりも分散して投資しやすいというメリットがあるのです。

1-4.市場に出ている物件数が豊富

マンション1棟には、数部屋から数百部屋あります。

そのため、世の中はマンションの数よりも部屋の数の方が多いです。

これにより、一棟マンション物件よりも、区分マンション投資物件の方が市場に出回る数も多いです。

市場に物件がたくさんあるということは、選択肢が増えるため、自分の理想に近い物件を探すことができやすくなります

例えば、HOME'Sのサイトで区分マンションと、一棟マンションを検索してみると

(参照:LIFULL HOME'S 不動産投資

約8,700件も市場に出ている数が違いました。

自分が経営したい物件が

  • 物件価格700万円以内
  • 東京都内
  • 駅から徒歩7分以内
  • スーパーが近い

であった場合、これら条件が全て揃っている確率は、2,534件の中よりも11,224件の中の方が多いということはわかっていただけると思います。

つまり、区分マンションは、理想の物件に近い物件と出会える確率が高いというメリットがあるのです。

2.区分マンションに投資することによるデメリット

次に、区分マンション投資をすることによるデメリットをお伝えします。

  • 収益性が低い
  • 空室による家賃収入のダメージが大きい
  • マンション自体には裁量がない
  • 融資を受けにくい

これら4つが挙げられます。

2-1.収益性が低い

区分マンションは、一棟マンション投資と比べて利回りが低くなる傾向があります。

利回りが低いと、投資した金額を取り戻すまでに時間がかかってしまうため、収益性が低くなるというデメリットがあります。

※利回りについて詳しく「【図で解説】アパート経営の利回り|正しい計算方法と相場・目安」にて解説していますので、合わせてご確認ください。


(参照:見える!賃貸経営

「LIFULL HOME'S 見える!賃貸経営」で公表している、東京都の想定利回りです。

例えば、上から5番目の文京区をみると区分マンションは利回り5%、一棟マンションは6%です。

この利回りで、700万円の区分マンションと、1億2,000万円の一棟マンションを購入したとします。

700万円(マンション投資額)×5%(利回り)=35万円(年間家賃収入)

700万円(マンション投資額)÷35万円(年間家賃収入)=20年(マンション投資額を取り戻すのにかかる年数)

1億2,000万円(マンション投資額)×6%(利回り)=720万円(年間家賃収入)

1億2,000万円(マンション投資額)÷720万円(年間家賃収入)=16.7年(マンション投資額を取り戻すのにかかる年数)

(経費は利回りに含まれているものとして計算しています。)

このように、一棟マンションであれば16.7年で取り戻すことができますが、区分マンションだと20年もかかってしまいます

以上のことから、区分マンションは一棟マンションに比べて経営の効率が悪く、収益性が低いと言えるのです。

2-2.空室による家賃収入のダメージが大きい

自分が所有している区分マンションが空室になってしまった場合、家賃収入は0になってしまいます

一棟マンションであれば、住民全員が急に出て行くと言ったことがない限りは、0にはなりません。

この点から、区分マンション投資は空室による家賃収入のダメージが大きいというデメリットがあるのです。

しかもマンション経営は、家賃収入から管理費や固定資産税などの経費を払わなければなりません

もしその年に半年間の空室期間があったとしたら、経費を支払うだけで利益はほぼなし、最悪の場合赤字になってしまうということが考えられます。

また、先ほどお伝えした通り、区分マンションはただでさえ投資した金額を取り戻すのに年数がかかるのに、空室の期間が増えてしまうとさらに年数がかかってしまいます。

このように、区分マンションは空室により経営が左右されやすいのです。

2-3.マンション自体には裁量がない

区分マンション投資では、あくまでもマンションの1室を経営しているだけなので、マンション自体の裁量権はありません。

家賃を少しでも上げるために、宅配ロッカーの設置をしたいと思っても、オーナーが受け入れてくれなければ実現することは難しいです。

つまり、マンション自体の裁量権、経営の自由度が低いというデメリットがあります。

区分マンション投資で、自由にできないことは以下のようなものがあります。

  • 管理費の使い道
  • 修繕積立金の使い道
  • 大規模修繕工事のタイミング
  • 共用部分の修繕
  • 承認なしで部屋のリノベーション
  • マンション設備の拡充

また、部屋のオーナーであるあなたは優秀であったとしても、マンションの裁量を持っている人が、外壁が壊れても修繕しないなどずさんな経営をする人であれば、あなたの部屋の家賃にまで影響が及んだりします

それでも、区分マンション投資ではどうすることもできない、ということになってしまうのです。

2-4.融資を受けにくい

区分マンション経営をしようと考えている方の中には、アパートローンなどを利用して金融機関から融資を受けたい、と考えている方も多いのではないでしょうか。

実は、区分マンションは一棟マンション経営をする場合に比べて、融資を受けにくいというデメリットがあります。

金融機関が、ローンの審査をする際にチェックする項目として

  • 自己資金の多さ
  • 年収など個人の属性
  • 物件の評価

こちらの3つが挙げられるのですが、この中「物件の評価」では、土地を売却した際にどれくらいの額になるのかといった項目が含まれています。

しかし、区分マンション投資では部屋を購入してるだけなので、土地を売却する権利がありません

つまり「物件の評価」における、土地評価はゼロとなってしまうのです。

そのため、自己資金を多く用意できる、年収が高い、といった他の評価項目で評価を稼ぐことができなければ、融資ができないといった可能性も出てきます。

また、融資ができたとしても、金利が高く設定されてしまうなど、融資の条件が悪くなってしまうこともあります。

このような理由から、区分マンション投資では、金融機関による融資が不利になってしまうといったデメリットがあることに注意が必要です。

3.区分マンション投資で失敗しないためには?

区分マンションに投資をすると決めた場合、「失敗しないためになにかできることはある?」という疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでここからは、区分マンション投資で失敗しないためにできることである

  • 立地にこだわる
  • 1K、ワンルームマンションに投資する
  • マンション管理状況を事前に確認しておく

こちらの3つをお伝えして行きます。

3-1.立地にこだわる

先ほどデメリットのところでお伝えしましたが、区分マンション投資ではマンション自体に裁量がないため、家賃を上げるための設備拡充がしにくいです。

そのため、マンション自体の価値が下がってきたら、空室率が目立つようになってしまいます。

しかし、マンション自体をいじらずに、マンションの価値が下がることを抑える方法があります。

それは「そもそも立地条件が良い物件を選ぶ」という方法です。

アパートを経営で失敗しない物件選びのポイント6つ」の記事でも解説していますが、

マンションの立地は

  • 駅から徒歩10分以内
  • スーパーが近い

であることが非常に重要です。

これら2つの条件を満たしていると、立地自体に価値があるため、物件が多少古くても需要があり、部屋の価値も下がりにくくなるからです。

ただし、駅が近いからといって「風俗街が近くにある」「街灯が少ない」などの物件は避けましょう。

特に女性は、そういった危ないと感じる物件は避ける傾向にあるからです。

そのため、東京以外に住んでいる方で、東京都にマンションを購入するという場合などは、その土地の治安などもしっかり把握しておく方が良いでしょう。

ポイント

  • 駅から徒歩10分以内の物件を選ぶ
  • 近くにスーパーがある物件を選ぶ
  • 賃貸の近くに風俗街などがある物件は避ける

3-2.1K、ワンルームマンションに投資する

不動産投資で避けたい失敗の1つは、「入居する人が決まらず家賃収入がないため、ローン返済ができない」というものです。

このような状況は、ローンを組まずに現金で購入することで避けることができます

しかし、1000万円以上するような物件をローンなしで購入するのは、かなり難しいのではないでしょうか。

そのため、現金でも購入できるくらい価格の低い、1Kやワンルームのマンションに投資することをおすすめします

東京23区であれば400万円台くらい、他の県であれば都心でも300万円以下の物件は存在します。

(参照:LIFULL HOME'S 不動産投資

特に投資の初心者で、失敗できないという方はこういった価格帯の物件を購入し、ローンが返済できないという状況を無くしましょう。

また、ローンを組む場合も、借金する金額は低い方がリスクの低いマンション経営を行うことができるようになりますよ。

ポイント

  • ローンを組まず現金で買う
  • 価格の安い1Kやワンルームマンションを狙う
  • ローンを組む場合も借入額は最小限に

3-3.マンションの管理状況を事前に確認しておく

マンションの階段にゴミが散らばっているなど、管理状況が悪い物件は選ばないようにしましょう。

マンションの管理状況が悪いと、入居者が不満を感じ、出て行ってしまう可能性が増えてしまうからです。

しかし、マンションの管理がおろそかになっているオーナーさんや管理会社さんは、そもそも綺麗にすることに重きを置いていない場合が多いです。

管理をしっかりして欲しいと意見を申し出ても響かない可能性があるため、初めから管理状況の良いマンションを選びましょう

また、不動産業者はあまり悪いことは言って来ないため、管理状況は自分の目で確かめに行くことがおすすめです。

自分の目で確かめに行く際は、以下の点をチェックしてみてください。

エントランス

・ゴミが落ちていないか

・電球が切れていないか

駐輪場

・きれいに駐輪されているか

・放置自転車がないか

ゴミ集積所

・きちんと分別されているか

・清潔か

その他

・お知らせが古いままではないか

・破損箇所があれば、それを把握しているのか

ポイント

  • 管理状況がずさんではないかチェック
  • 初めから管理状況の良い物件を選ぶ
  • 自分の目で確かめに行く

4.区分マンションに投資するとどうなるかシミュレーションしてみる

最後に、区分マンションに投資をすると、どれくらい年間の手取り収入を受けることができるのか、何年で投資した金額を取り戻すことができるのかを具体的な数字を使ってシュミレーションしてみます。

4-1.300万円の区分マンション現金一括の場合

  • 物件価格:300万円
  • 購入方法: 現金一括
  • 家賃設定:4万円
  • 空室期間:2.5ヶ月

・年間家賃収入

40,000円(家賃)×9.5ヶ月(在室期間)=380,000円(年間家賃収入)

・経費(15%で計算します)

380,000円(年間家賃収入)×15%=57,000円

・年間手取り

380,000円(年間家賃収入)-57,000円(経費)=323,000円(年間手取り)

・何年で投資金に到達する?

3,000,000円(不動産価格)÷323,000円(年間手取り)=9

300万円クラスのマンションのため、空室期間を2.5ヶ月、家賃も4万円でシュミレーションしております。

投資金を取り戻すのは、9年かかるので、それ以降はプラスの収入となっていきます。

4-2.1,000万円の区分マンション20年ローンの場合

  • 物件価格:1,000万円
  • 購入方法:20年ローン(頭金300万円、金利1.5%)
  • 家賃設定:10万円
  • 空室期間:1ヶ月

・年間家賃収入

100,000円(家賃)×11ヶ月(在室期間)=1,100,000円(年間家賃収入)

・ローン返済

1,100,000円(年間家賃収入)-405,348円(年間返済額)=694,652円(1年分ローン返済後年間家賃)

・経費(15%で計算します)

1,100,000円(年間家賃収入)×15%=165,000円(経費)

・年間手取り

694,652円(1年分ローン返済後年間家賃)-165,000円(経費)=529,652円(年間手取り)

・何年で投資金に到達する?

10,000,000円(物件価格)÷529,625円(年間手取り)=18年

1,000万円クラスのマンションのため、家賃は10万円、空室期間も1年と好条件で設定しました。

高い家賃を設定できるため、300万円のマンションよりも年間の手取りは多く得ることができますが、物件そのものが高いため、投資金を取り戻すのに18年もかかってしまいます。

ただ、18年でしっかり取り戻すことができれば、その後の家賃収入は935,000円となりますので、かなりありがたい収入源となりそうです。

(まとめ)区分マンション投資は初心者のサラリーマンに特におすすめ

この記事では

  • 管理が楽
  • 費用を抑えて投資できる
  • 分散して投資ができる
  • 市場に出ている物件数が豊富

という区分マンション投資のメリットをお伝えしました。

特に、管理が楽というメリットから、区分マンション投資はあまり時間をかけられないサラリーマンの副業に適しています

また、デメリットもありますが、それ以上に価格が安いし選択肢も多いため、初心者でも始めやすい投資方法です。

そのため、初めて投資をするという方はリスクが高い一棟マンンション経営ではなく、リスクを抑えて経営できる区分マンション投資から手を出してみることをおすすめします

  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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