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退職金はいつ振り込まれる?支給の流れ・金額相場・早く欲しい場合の対処法も解説!

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退職金はいつ振り込まれる?支給の流れ・金額相場・早く欲しい場合の対処法も解説!

会社や組織を退職した場合、退職金はいつ振り込まれるのでしょうか。

退職金を次の仕事が決まるまでの生活費に充てたり、老後の生活費に充てたりといった予定を立てている方も多いはずです。

実は退職金が振り込まれる時期や金額は、働いていた組織によって異なります

今回は退職金を受け取れるまでの流れや、民間企業や公務員など職業ごとの振り込み時期・金額の相場などを解説します。

退職金がなかなか振り込まれない場合の対処法も紹介しますので、早く欲しいという方もぜひ参考にしてください。

1.退職金はいつ振り込まれるのか?

1.退職金はいつ振り込まれるのか?

一般的には、退職してから2ヶ月後までに退職金を受け取れるケースが大半です。退職月の給料と一緒に振り込まれる場合が多いでしょう。

ただし、確実に2ヶ月以内に振り込まれるわけではありません。また、退職月の給料とは別で支給されることもあります。

なぜなら退職金制度は法律で枠組みが決まっている制度ではなく、あくまでも各組織が独自でルールを定めているからです。退職金の振り込み時期や金額の計算方法については、就業規則に記載されているのが一般的です。

就業規則は入社時に必ず手渡されているはずです。手元になければ、会社に常設されたものを読むこともできます。

もし就業規則を読めない状況であれば、総務や経理といった部署に問い合わせてみましょう。

1-1.振込通知書について

退職金が振り込まれる前に届く「退職金振込通知書」を見れば、正確な振り込み日が分かります

退職金振込通知書とは、退職金の明細や振込予定日が記載されている書類のことです。

通知書がいつ届くかは、元勤務先での手続きの進み具合によります。一般的には退職金の振り込み準備ができしだい発送されます。

1-2.請求すれば7日以内に振り込まれる?

インターネットで調べると、「請求すれば7日以内に退職金が振り込まれる」といった意見も見られます。

しかし多くの専門家の意見では、就業規則で決められている期日までに支払われれば問題ないという解釈が一般的です。

「請求すれば7日以内に振り込まれる」という話は、次の法律に由来しています。

労働基準法第23条
使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。
出典:労働基準法第23条 - wikibooks

この法律においての請求できるもの(労働者の権利に属する金品)に退職金は含まれます。しかし退職金は高額になることが多く、7日間で資金を用意できない場合もあることから、期日までに支払えば良いとされた判例が出ています。

つまり、この法律を盾として速やかに支払うように命じることは難しいでしょう。

ただし正当な理由なく一方的に支払い期限を延長されている場合は、請求するべきです。労働者の合意なく退職金の支払期限を延長することは、原則認められていません。

2.退職金が振り込まれるまでの時間・流れ

2.退職金が振り込まれるまでの時間・流れ

先ほども紹介したとおり、退職金が振り込まれる時期は組織によって差があります。なかには2ヵ月以上、長くて6ヶ月ほどかかる場合もあります。

しかし、なぜ退職金が振り込まれるまでに時間がかかるのでしょうか。

その理由は、退職金が振り込まれるまでの流れにあります。一般的に、退職金を振り込むためには次のような手続きを経る必要があります。

  1. 退職の手続きを済ませる
  2. 会社が退職金を管理する機構に支払いを依頼する
  3. 依頼にもとづいて機構が支払い手続きを行う
  4. 退職金が振り込まれる

退職金の保管や運用は外部の機構に委託している場合が多いので、会社側と機構側の両方の決済が必要です。

退職者の人数が多かったり、手続きを担当する部署が忙しかったりすれば、振り込みが遅くなる可能性もあるでしょう。

もし就業規則に支払い時期が明記されていない場合は、手続きにかかる時間の目安を担当部署に聞いておくと安心です。

3.退職金の振り込み時期・相場は職業により違う【いつ?】

3.退職金の振り込み時期・相場は職業により違う【いつ?】

退職金の振り込み時期はもちろん金額の相場も、各組織で異なります。

相場に関しては、勤続年数や退職理由(自己都合・会社都合)なども影響するため、一概に具体的な金額を紹介することはできません。

ただし業種ごとの傾向や目安はありますので、以下に紹介します。

3-1.公務員

公務員の退職金は、退職してから1ヶ月後に振り込まれるのが一般的です。

金額の計算方法については、法律で次のとおり定められています。

退職金の額=(退職日の月給額×退職理由別・勤続年数別支給率)+(調整額)

ただし各種の支給率や調整額などは国・都道府県などで異なるため、実際の支給額は異なります。

具体的な金額の相場としては、次に紹介するとおりです。

3-1-1.国家公務員の退職金相場

次の表は、内閣官房が発表している国家公務員(常勤)の退職金の平均額です。

勤続年数自己都合定年
5年未満23万円193万円
5年~9年87万円524万円
10~14年264万円781万円
15年~19年504万円971万円
20年~24年918万円1,247万円
25年~29年1,347万円1,630万円
30年~34年1,695万円1,996万円
35年~39年1,998万円2,293万円
40年以上2,119万円2,310万円

参考:令和元年度 退職手当の支給状況 - 内閣官房

上記から分かるとおり、国家公務員には民間の大企業とほぼ同じ水準の退職金が支給されます。

3-1-2.地方公務員の退職金相場

次の表は、地方公務員の退職金の平均額です。年齢別で分かりにくさはありますが、総務省が5年に一度とっている統計なので信頼性は高いと言えます。

勤続年数自己都合定年・勧奨退職(勤続25年以上)
20歳~24歳15万円
25歳~29歳23万円
30歳~34歳42万円
35歳~40歳86万円
40歳~44歳151万円1,559万円
45歳~49歳212万円1,840万円
50歳~51歳196万円2,026万円
52歳~53歳235万円2,107万円
54歳290万円2,155万円
55歳316万円2,196万円
56歳387万円2,236万円
57歳448万円2,259万円
58歳488万円2,259万円
59歳634万円2,254万円
60歳347万円2,229万円
61歳~64歳49万円1,954万円
65歳以上60万円2,948万円

参考:平成31年 地方公務員給与の実態 - 総務省

ただし上記はあくまでも全国平均であることに注意が必要です。都道府県によって具体的な金額には差が出ます。

なお消防士はもちろん公立保育園の保育士などを含めて、地方公務員は原則同じ扱いとなっています。消防士は普通の地方公務員より退職金が多いと思われていますが、それは若い年齢から長く勤める人が多いからです。

3-2.民間企業

民間企業の退職金は、退職してから1〜2ヶ月後に振り込まれるのが一般的です。

金額の相場はそれぞれの会社で異なるものの、代表的な計算方法としては次があげられるでしょう。

  • 基本給連動型…退職時の基本給×支給率(勤続年数により変動)×給付率(退職理由により変動)
  • ポイント制…勤続年数・社内評価・役職などをポイント化した後、足し合わせて計算
  • 定額制…給付額(勤続年数により変動)×給付率(退職理由により変動)

なお、中小企業退職金共済制度(中退共)に加入している企業の場合は、納める掛け金の額によって退職金が変わる仕組みとなっています。

それぞれの相場については、次のとおりです。

3-2-1.大企業の退職金相場

次の表は中央労働委員会が、資本金5億円以上、従業員1,000 人以上の大企業の退職金相場をまとめたデータです。大学卒で事務・技術系総合職の場合の相場を記載しています。

勤続年数自己都合会社都合
5年63万円123万円
10年186万円312万円
15年407万円588万円
20年801万円965万円
25年1,287万円1,426万円
30年1,898万円2,012万円
35年2,368万円2,455万円

参考:令和元年退職金、年金及び定年制事情調査 - 中央労働委員会

民間企業では、学歴や職種によって退職金の額が変動するのが一般的です。高校卒や短大卒の場合は上記よりも2~3割少ない相場となっています。

3-2-2.中小企業の退職金相場

中小企業の退職金相場は、東京都産業労働局のデータが参考になります。

次の表は、従業員10 人~299 人の都内中小企業が大学卒従業員に支払っている退職金の相場です。

勤続年数自己都合会社都合
5年55万円77万円
10年145万円187万円
15年271万円331万円
20年445万円545万円
25年666万円738万円
30年912万円985万円
33年1,075万円1,132万円

参考:中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版) 第8表―⑲ - 東京都産業労働局

なお、高校卒や短大卒の場合は上記よりも1~2割少ない相場となっています。

3-2-3.中小企業退職金共済制度の退職金相場

中小企業には独自の退職金制度を設けず、中小企業退職金共済制度(以下・中退共)に加入することで退職金を確保している中小企業もあります。

中退共とは、国の法律に基づいて設けられた中小企業のための退職金共済です。事業主が毎月の掛金を納付することで、従業員に共済から直接退職金が支払われる仕組みとなっています。

中退共から受け取れる退職金の額は、企業が毎月収めていた掛け金の額と納付期間によって決まります。

掛け金の額は最高で1ヶ月あたり3万円ですが、次の表は平均的な掛金額1万円で計算した相場です。

納付年数支給額
5年60万円
10年126万円
15年195万円
20年266万円
25年342万円
30年421万円

参考:基本退職金額表 - 中小企業退職金共済事業本部

なお、中退共から受け取る退職金の額は、退職理由(自己都合・会社都合)に関係なく一律です。

3-3.社会福祉法人

社会福祉法人が経営する福祉施設(介護施設など)に勤めている場合は、(独)福祉医療機構の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」から退職金が支払われるのが一般的です。

この制度では経営者が負担する掛け金に加えて、国や都道府県の補助金で退職金をまかなっています。

振り込み時期は、手続きに必要な書類が福祉医療機構に到着してから2ヶ月、請求が多い月は3ヶ月ほどです。

支給額は加入年数や退職時の給料額で決まります。

一例をあげると次のとおりです。

  • 5年間勤務(退職時月給20万円) … 49万5900円
  • 10年間勤務(退職時月給22万円)… 114万8400円
  • 15年間勤務(退職時月給26万円)… 269万7000円
  • 20年間勤務(退職時月給28万円)… 572万4600円

参考:退職手当共済事業 - 独立行政法人福祉医療機構

なお、福祉医療機構ホームページの「退職手当金計算シミュレーション」を利用すれば、より詳細な目安金額を計算できます。

4.退職金以外に受け取れるお金

4.退職金以外に受け取れるお金

実は退職後に受け取れるお金は退職金だけではありません。

一般的な退職金制度がない会社に勤めている場合でも、退職後にお金を受け取れる可能性はあります。

なぜなら企業によっては退職金の全部または一部が、企業年金として運用されている場合もあるからです。

一般的な退職金は「退職一時金」と言って、退職時に一括で現金をもらう仕組みとなっています。しかし近年では、そういった一般的な退職金の代わりに企業年金を導入する会社が増えています。

4-1.退職金代わりの企業年金

企業年金では老後の収入源として一定期間、もしくは生涯にわたって一定の給付金を受け取り続けることが可能です。

退職金の代わりに導入されることの多い企業年金としては、次の2種類があげられます。

  1. 確定給付企業年金制度:会社が責任を負って掛け金を運用・管理する。もらえる金額が確定している
  2. 企業型確定拠出年金制度:掛け金を従業員自身が運用する。運用の成績によって受け取る金額が変わる

両者の大きな違いは、運用をするのが企業か従業員自身かという点です。

「1.確定給付企業年金制度」の場合は従業員自身が何もする必要がないため、加入を把握していない可能性があります。

いずれにしても「退職一時金」がもらえない場合は、このような年金制度に加入していないか改めて確認してみることをおすすめします。

5.退職金が振り込まれない場合の対処法【早く欲しい!】

5.退職金が振り込まれない場合の対処法【早く欲しい!】

退職金制度があるのに退職金が振り込まれない場合、もしくは就業規則が定めた期日までに振り込まれない場合は、何らかの行動を起こす必要があります。

なぜなら退職金の請求権は5年で時効を迎えてしまうからです。つまり未払いのまま何せずに5年が経てば、退職金を請求する権利を失うことになります。

5-1.正当な理由で支給されないケースもある

そもそも正当な理由で退職金が支給されない場合もあるので、具体的な行動を起こす前に次の2点をチェックする必要があります。

  • 会社に退職金制度があるか
  • 自分に非があるような辞め方をしていないか

5-1-1.退職金制度があるか

世の中には、退職金制度が設けられていない会社も存在します。

退職金制度がなければ当然、退職金を受け取ることはできません。

しかし求人票に「退職金あり」と記載されていたのに、実際には退職金制度がなかった場合は、請求が認められるケースもあります。そういった場合は弁護士へ相談しましょう。

5-1-2.自分に非があるような辞め方をしていないか

自分に非がある理由で退職した場合、規定どおりに退職金が支払われないこともあります。

たとえば突然に自己都合で退職したケース、不正行為で懲戒解雇となったケースなどです。

自己都合で突然に会社を辞めてしまった場合、退職金の支給手続きを進められないこともあります。連絡が取りづらいとしても、会社側に相談して必要書類に記入するなどの手続きを行う必要があるでしょう。

また、犯罪行為や無断欠席などで懲戒解雇となった場合は、退職金が支給されない規則となっている会社もあります。

ただし就業規則に「懲戒解雇の場合は支給しない」などの文言が書かれていないなら、懲戒解雇であっても受け取る権利はあります。

会社との関係性が悪化していて交渉がしづらいのであれば、労働基準監督署や弁護士などの第三者に相談しましょう。

5-2.具体的な対処法

先ほど紹介したケースに該当せず、正当な権利を持っているのに退職金が振り込まれない場合は具体的な行動を起こしましょう。

次のようなステップで行動を起こしていくと、より早く振り込まれる可能性があります。

  1. 会社側に直接問い合わせる
  2. 労働基準監督署に相談する
  3. 専門家(社会保険労務士や弁護士)に相談する

何らかの理由で手続きが止まっている可能性もあるので、まずは会社側に直接連絡して振り込みを催促しましょう。

それでも解決しそうになければ、労働基準監督署や専門家に相談します。これらの第三者に相談するときは、「退職金をもらう権利があるのに未払いであることが分かる証拠・書類」をできるだけ集めておくとスムーズです。

専門家に相談するとなると敷居が高いように感じますが、近年は着手金や相談料が無料の弁護士事務所もあります。

6.退職金の使い道は計画的に!

6.退職金の使い道は計画的に!

退職後の生活設計を考えるうえで、退職金の占める比重はとても大きいものです。その使い道は、慎重に計画する必要があります。

計画を立てる際は何に使うかだけではなく、「どうやってリスクに備えるか」「すぐに使わない分をどう管理・運用するか」といった視点も重要です。

とくに老後の生活資金として退職金を当てにしている場合は、注意が必要でしょう。医療の発達により老後の人生が長くなっている昨今、入院や介護により想定以上のお金が必要になるケースも増えています。

また、数十年という長いスパンで見れば、インフレ(物価の上昇)によってお金の価値が目減りしてしまうリスクもゼロとは言えません。

こういったリスクに備えるには、すぐに使わない分の余裕資金を運用して減らさないようにする、もしくは増やすといった視点も必要です。

退職金を有効活用するうえでは、ぜひ投資を含めたマネープランについても勉強しておくことをおすすめします。

※お金で苦労しないためのマネープランの描き方は、「人生設計は大学生から必要?お金で困らない為の書き方・アプリ等を解説」で詳しく解説しています。

7.「退職金 いつ」のまとめ

退職金はいつ振り込まれる?支給の流れ・金額相場・早く欲しい場合の対処法も解説!

退職金の振り込み時期は、民間企業で退職から1〜2ヶ月後公務員で退職から1ヶ月後が一般的です。介護施設などの社会福祉法人では、退職から2〜3ヶ月後に振り込まれる場合が多いでしょう。

もし期限どおりに退職金が振り込まれない場合は、勤務先に問い合わせたうえで、労働基準監督署・弁護士などへの相談も必要です。

退職金は、退職後の生活設計を考えるうえで重要となる資金と言えます。さまざまなリスクに備えるためにも、その管理・運用方法については計画を立てておくことをおすすめします

これから退職金を受け取る予定の方は、この機会に投資についても勉強してみてはいかがでしょうか。

  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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