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空き家

今がチャンス?空き家活用ビジネスを網羅的に紹介します!

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空き家 ビジネス

こんにちは!「イエベスト」の管理人、松崎 サブローです!

深刻な空き家増加問題ですが、実は空き家にはビジネスチャンスもたくさんあります。
もし現在空き家を所有している場合、当然その空き家を貸し出すことで家賃収入や利用料を受け取るビジネスを始めることができます。入居者を募集して長期的に貸し出すこともできますし、旅行者向けに短期貸し出しをすることもできるのです。


ススメ先生、、この増えていく空き家を利用してビジネスに展開できないのですか?


サブロー君、いい視点じゃな。実は、空き家を活用したビジネスはどんどん増えておるのじゃ。特に最近だとAirbnbなどのマッチングサービスを利用した民泊ビジネスも増えておるな。


たしかに最近、民泊のワードはよく聞くようになりました。でも、民泊って最近流行ってきたものですよね。他にもビジネスチャンスはあるのでしょうか??


大きく分類すると、貸し出しビジネス、仲介ビジネス、管理メンテナンスビジネス、があるぞ。近い将来さらに空き家は増えていく見込みだからぜひ覚えておくのじゃ。


 


 

空き家を所有している場合はもちろん、空き家を所有していなくても、空き家取引を仲介する、自治体の空き家対策を支援する、所有者に代わって空き家の管理をする、などのビジネスを始めることができます。近年空き家が増加していることが社会的な問題となっていますが、そうした状況で空き家にまつわる様々なビジネスが生まれています。空き家問題というのは、1つのビジネスチャンスでもあるのです。

この記事では、空き家にまつわるビジネスを網羅的にご紹介していきます。様々なビジネスプランを参考にして、自分にもできそうな空き家ビジネスを探してみてください。

1.空き家貸し出しビジネス

あなたが空き家を所有している場合、その空き家を貸出してビジネスをすることができます。

主な空き家貸し出しビジネスは、以下の3つです

①空き家の長期貸し出し
②旅行者などへの短期貸し出し
③地域への貸し出し

1-1.空き家の長期貸し出し

1つめは、空き家の長期貸し出しです。あなたがオーナーとなり、空き家を第三者に賃貸することで毎月家賃収入を得ていきます

いわゆる「不動産投資」と同じですが、1つ一般的な不動産投資とは異なる点があります。それは、一般的な不動産投資は新たな投資用不動産(一戸建て、マンションなど)を購入するところから始まりますが、空き家活用の不動産投資はすでに投資用不動産(所有する空き家がこれにあたります)を持っているところから始まるという点です。

一般的な不動産投資では、ローンを利用して投資用不動産を購入し、家賃収入の中からローンを返済していきます。一方、空き家活用の不動産投資はすでに投資用不動産を持っている状態なので、ローンの返済が必要ありません。つまり、入居者が見つかれば家賃収入が丸々あなたの利益となるわけです。もちろん、リフォーム費用や管理費などがかかるので100%とは言えないでしょうが、購入費用が要らない分一般的な不動産投資より大きな利益が見込めるでしょう。

一般的な不動産投資のノウハウについては、【保存版】不動産投資の仕組みを初心者向けに1から徹底解説で詳しく解説していますので、そちらを参考にしてください。

空き家の入居者を募集するにあたって、空き家バンクを利用してみましょう。空き家バンクに登録すると、借主とのマッチングをしてくれるだけでなく、貸し出すにあたってリフォームが必要な場合にその費用を助成・補助してくれます。

リフォーム費用は空き家の状態や依頼する業者によってまちまちですが、高ければ数百万円かかってしまうこともあるそうです。そこで最近注目されているのが、借主負担DIY型の賃貸契約です。

○借主負担DIY型借主負担DIY型の賃貸契約とは、「空き家が住むのに支障があるほどの状態であり、大きな修繕を必要とする」というわけではない場合、そのまま借主に空き家を引渡し、借主が自分で修繕しながら住むという形態の賃貸契約です。

貸主としてはリフォーム費用を負担しなくて良い、借主が修繕しながら住むので長期契約になりやすいといったメリットがあります。一方、借主としては自分好みに住居を修繕できる、修繕費を負担する分家賃が安くなる、といったメリットがあります。

1-2.旅行者などへの短期貸し出し

2つめは、旅行者などへの短期貸し出しです。旅行に来た人に対してホテル代わりに貸し出し、宿泊料を得ます。いわゆる「民泊」と呼ばれる方法です。上で紹介した長期貸し出しよりも手軽で簡単な方法と言えるでしょう。

具体的な方法としては、インターネットの宿泊マッチングサイトに登録するところから始めます。サイトに登録すると、その物件を宿泊に利用したいという人との間でマッチングが成立し、貸し出すという仕組みになっています。
代表的なサービスであるAirbnbを例にとると、利用の流れは以下のようになります。

AirBnB利用の流れ

長期貸し出しと比較すると得られる利益は少ないかもしれません。ただ、長期貸し出しほど建物の管理を細かくやる必要はないので手間がかかりません。また、空き家があるのが田舎の場合、賃貸需要が低く長期貸し出しの相手が見つからないということもあるでしょう。その場合でも、近くに観光地があったりすると、旅行の宿泊施設としては需要が高いかもしれません。

短期貸し出しの注意点としては、以下のものが挙げられます。

○短期貸し出しの注意点①海外からの旅行者とのトラブル
海外からの旅行者とのトラブルには注意しましょう。具体的には、以下のようなトラブルが想定されます。・宿泊料を支払わない
・家の器物を壊してしまう、家を傷つけてしまう
・貸し出し条件の認識の不一致
・騒いで警察沙汰になるこういったトラブルに対応できるよう、最低限の英語は話せるようにする(または話せる人を探しておく)などの準備はしておきましょう。②法律関係のトラブル
宿泊施設として住宅を提供する行為(いわゆる「民泊」)には、様々な法律が絡んでいます。現段階では法律的にグレーゾーンな部分が多いのも確かです。そこで、法律関係でとらぶるにならないよう、関係する法令をしっかりチェックしておきましょう。具体的には、以下のような法令をチェックしておきましょう。

旅館業法
住宅宿泊事業法案
・各自治体の民泊条例

1-3.地域への貸し出し

3つめは、地域への貸し出しです。空き家を地域に貸し出して、公共用途に利用してもらうという流れになります。「地域貢献」という側面が強く、あまり収益には繋がらないかもしれませんが、長い目でみれば地域経済には貢献できるでしょう。公共用途の具体例としては、以下のようなものがあります。

・コミュニティスペース
(文化活動の拠点や集会所などとして活用する例です)
・移住者に向けた体験用住宅
(これから地域に移住しようとする人向けに、その地域の暮らしを体験してもらうための住宅として活用する例です)
・文化施設
(資料館、図書館といった文化施設として活用する例です)
・医療・福祉施設
(デイサービスなどの拠点として活用する例です)

まずは自治体に活用したい旨連絡してみましょう。

2.空き家仲介ビジネス

空き家を持っていなくても、空き家を仲介するビジネスをすることができます。空き家を持っている人と、空き家を利用したい人をつなぐビジネスです。具体的には以下の4つがあります。

①空き家売買の仲介サービス
②空き家マッチング・サービス
③自治体向けサービス
④空き家データの管理サービス

2-1.空き家売買の仲介サービス

1つめは、空き家売買の仲介サービスです。これは、空き家を売りたい人から空き家を買取り、空き家を買いたい人に売るというビジネスです。買い取った空き家をリフォームして付加価値をつけるところまで行う業者も多いです。

参考になるサービスとしては、以下のようなものがあります。

家に価値タス|カチタス
RESET HOUSE

○宅建士このビジネスを行うには、「宅地建物取引士(宅建士)」の資格が必要となります。
※参考:宅地建物取引士とは|生涯学習のユーキャン

2-2.空き家マッチング・サービス

2つめは、空き家マッチング・サービスです。これは、クラウドソーシング等で空き家の情報を集めてネット上にアップロードし、空き家を必要とする人に提供するというビジネスです。

参考になるサービスとしては、以下のようなものがあります。

カリアゲJAPAN

2-3.自治体向けサービス

3つめは、自治体向けサービスです。自治体の空き家対策を支援するようなサービスを提供して対価を得ます。

具体的には、自治体向け広告代理業や空き家調査などのサービスがあります。

自治体向け広告代理業は、自治体が空き家の広告をするにあたって必要な広告枠を作成・確保するなどのサービスです。具体的には以下のようなサービスがあります。

自治体・公共団体専門広告代理店|有限会社 行政広報社

また、自治体に代わって空き家調査をするサービスも考えられます。自治体は入札形式で空き家調査を民間に委託することがありますので、そこに参入します。具体的には以下のようなサービスです。

空き家調査

2-4.空き家データの管理サービス

4つめは、空き家データの管理サービスです。空き家データを扱うITシステムを開発・運営し、データベースの販売で収益を上げます。随時情報を更新したり掲載項目を増やしたりして利便性を高める必要があるでしょう。

空き家バンクシステム

3.空き家管理・メンテナンスビジネス

空き家を所有していなくても、空き家を管理したりメンテナンスしたりするビジネスをすることができます。具体的には以下の3つがあります。

①空き家管理
②空き家リフォーム
③空き家再生

3-1.空き家管理

1つめは、空き家管理ビジネスです。空き家所有者に代わって空き家の管理業務を行い、管理プランに応じた利用料を受け取るビジネスです。管理業務の具体的な内容としては、巡回、掃除、庭の草むしり、郵便物の回収などがあります。あなたが「あったらいいな」と思う管理サービスを考えればビジネスチャンスになる可能性もあるでしょう。

料金プランは様々ですが、月に1回空き家の巡回をして3,000円~1万円とし、後はオプションを追加する、といったものが多いようです。本業のバックエンド商品につなげるのも良いでしょう。

一般社団法人|空き家管理士協会
空き地・空き家管理サービス | 株式会社未来投資不動産
あんしん空き家管理サービス | 大東建託パートナーズ株式会社

○リフォームではない空き家管理は、後述する「リフォーム」ではありませんので、管理をしたからといって物件の価値が上がるというものではありません。どちらかというと、ご近所への配慮という意味合いが強いです。

3-2.空き家リフォーム

2つめは、空き家リフォームビジネスです。文字通り、空き家のリフォームサービスを行います。空き家を売却・貸出しする際、きれいにリフォームすることが多いのですが、その際のリフォームを行うのがこのサービスです。

大掛かりなリフォームとなると、技術的にも金銭的にも、素人に簡単に手が出せるものではないでしょう。ただ、簡単な掃除や日曜大工程度の手入れであれば、できるかもしれません。低コストでこういった簡単なリフォームを行う、といったビジネスなら成立し得るでしょう。

ハウスクリーニング・リフォームサービス| 空き家管理プログレス
住宅リフォーム・原状回復・クロス張替え|トータルリフォームサービス
家主負担0円リフォーム|有限会社ハウスキープ

3-3.空き家再生

3つめは、空き家再生ビジネスです。所有者に代わって空き家のリフォームを行った上で、所有者からその空き家を借り、第三者に転貸します。家賃収入の割合は所有者と協議して決めます。

詳しいノウハウについては、amazon.co.jp|『常識破り「空き家不動産」投資術』という本で解説されています。ご興味のある方は、一度手にとってみてください。

○宅建業法違反?本のレビューの中には本で紹介された方法について「宅建業法違反」を指摘する声もあります。
不動産の「仲介」には「宅建士」という資格が必要とされています。ただ、事業者が空き家のオーナーと入居者それぞれと契約を結べば、「仲介」には当たらず「宅建士」の資格は不要です。
しかし、反復継続して行うと宅建業法違反に当たる場合があるようです。
個人で空き家再生業を行う際は、なるべく法律家に確認するようにしましょう。

4.空き家ビジネスの発展をはばむ問題点

ここまで様々な空き家ビジネスを紹介してきました。
ただ、空き家ビジネスの発展をはばむ様々な問題点があり、空き家ビジネスには難しさがあるというのも事実です。

ここからは、空き家ビジネスの発展をはばむ問題点や、それを克服していくためのカギとなることをご紹介していこうと思います。

4-1.空き家ビジネスをはばむ問題点

空き家ビジネスの発展をはばむ問題点としては、以下の2つがあります。

①日本では全体的に中古住宅の質が悪い
②地域経済が回っていない

4-1-1.日本では全体的に中古住宅の質が悪い

1つめは、日本では全体的に中古住宅の質が悪いという問題です。

欧米では、住宅を何世代にも渡ってメンテナンスしながら使い続ける文化があります。「家は使い込むほど価値が高まる」という価値観も存在します。こういった事情から、リフォームをする際も、将来不動産を売る時の価値を考慮した上でリフォームを行います。不動産価値を維持・向上させることに対する人々の意識が高いのです。よって、中古住宅の質がとても良いことが多いです。

一方、日本には上記のような文化は根付いていません。不動産価値を維持・向上させることに対する人々の意識は高くなく、「家は一代限り」と考えている人が多いでしょう。税金の計算における家の価値も、新築の時が一番高く、約20年でその価値は0になるとされています。以上から、日本では全体的に中古住宅の質が悪いのです。

よって、空き家を売ったり活用したりしようにも、質が悪いためうまくいかないことが多いのです。

4-1-2.地域経済が回っていない

2つめは、地域経済が回っていないという問題です。

そもそもの話として、空き家が増えているような地域は経済が衰退していて働き口がなかったり、人口減少により地域のコミュニティーが崩壊していたりする場合が多いです。その場合、その地域の経済が活性化しないと、空き家を売ったり活用したりすることは難しいでしょう。

4-2.空き家市場活性化のカギ

以上紹介したような問題がある中、空き家ビジネスが成長していくには、以下3つのことが必要です。

4-2-1.空き家情報を一元化

まず、空き家事業者間で情報を一元化することです。

これまで、空き家事業者は個々に空き家情報を独占し、それを元に売り手と買い手の双方から手数料を受け取るというビジネスを行ってきました。しかし、それは売り手と買い手の双方にとって利便性が低く、コストの増大を招く結果となります。というのも、情報が独占されているため、空き家の取引者は空き家の取引価格やメンテナンス価格などが比較できないからです。空き家市場は「手間がかかるなら取引しなくても良いや」と取引のモチベーションが低下しがちなので、上記の問題は大きな弊害といえるでしょう。

そこで、空き家の売り手・買い手が活発な取引ができるよう、空き家事業者間で空き家の情報を一元化する必要があるのです。

4-2-2.空き家の売り手をサポートする仕組み

また、空き家の売り手をサポートしていく仕組みも必要になります。

空き家を売る流れの中で、売り手はやっかいな問題をたくさん抱えることになります。例えば、売却期間の空き家の維持管理や売却時期の見極め、売買交渉、売却後の住居をどうするかといった問題です。

空き家市場を活性化するには、空き家の売り手を上記のような問題から解放すべく、売り手をサポートしていく仕組みが必要です。空き家の売り手のサポートというのは、1つのビジネスチャンスといえるでしょう。

4-2-3.空き家ビジネスを地域と一体に考える

最後に、空き家ビジネスを地域と一体に考えることも必要になります。

空き家市場の問題には、地域経済も大きく関わります。そこで、空き家ビジネスを地域と一体で考え、その地域の経済を発展させるにはそのように空き家を活用させることができるか、という視点を持つことが必要となります。

空き家ビジネスはこれから、単に空き家という「モノ」を扱うビジネスではなく、空き家というものを起点に地域経済にとって必要なサービスを提供していくビジネスとして捉える必要があるといえるでしょう。

5.まとめ

空き家ビジネスについて書いてきましたがいかがでしたか。
この記事が、空き家ビジネスに興味を持った全ての方の参考になれば幸いです。

  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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