エアコンを買うにあたって、次のようなことが気になる方は多いのではないでしょうか。
「エアコンが安い時期はいつ?」
「どの店で買うと得?」
「安くても買ってはいけない機種・メーカーはある?」
エアコンは決して安い家電ではないので、損をしたくないと思うのは当然です。
結論から言えば、エアコンを安く買える条件というものは存在します。
今回はエアコンの価格が下がる時期や購入店の選び方、注意点などを紹介します。
安い時期に買うデメリットも包み隠さずに紹介するので、ぜひエアコン買い替えの参考にしてください。
目次
1.エアコンを買い換えるべき安い時期は10~12月・2〜5月
エアコンを最も安く買える方法は、新モデルが登場する少し前の時期に旧モデル(型落ち機種)を狙うことです。
エアコンの価格相場は、一年を通してそれほど上下しません。しかし新モデルが登場する前後の時期だけは、在庫を処分するために旧モデルの価格がぐんと下がるのです。
次のように大手エアコンメーカーが新モデルを市場に投入する時期は、上位モデルと中級以下のモデルで異なります。
- 上位モデル:10~12月
- 中級以下のモデル:2〜5月
上位モデルと中級以下のモデルの違いは、機能の充実度です。上位モデルは搭載されている機能が充実していて、価格も高い傾向にあります。テレビCMなどで出てくる機種は、ほとんどが上位モデルです。
一方で中級以下のモデルは、上位モデルと比べて一部の機能が省かれている代わりに価格が安い傾向にあります。
1-1.安くなる時期を予測する方法
新モデルが登場する時期は毎年ほぼ同じです。そのため欲しい機種の前年の発売開始時期を調べておけば、値下がり始める時期を予測することが可能です。
ほとんどのメーカーではエアコンの製品寿命を10年としています。もちろん使用環境や使用頻度によっては、それ以上の使用も可能です。
しかし10年を超えると経年劣化による故障も起こりやすくなるので、買い替えを検討している場合はこの安く買える時期を計画的に狙うと良いでしょう。
2.エアコンを買うべきでない時期は6~8月
一方で、エアコンを買うべきではない時期も存在します。
具体的には、6~8月はエアコンの購入を避けるべきと言えるでしょう。
なぜなら夏場はエアコンの購入者が多く、取り付け工事の依頼が殺到するからです。購入してから使用できるまでに1ヶ月以上かかるケースもあります。
本体価格が6~8月に大幅に値上がりするわけではありません。ただ、安く買えるわけではないうえに使用するまでに時間が取られるという点では、損をしていると考えることもできます。
そうであれば、新モデルが登場する秋~春を計画的に狙って購入するのが得策でしょう。
暑くなってから故障に気づいて慌てて買うことのないように、5月頃にはエアコンの試運転を行っておくことをおすすめします。
3.エアコンを安い時期に買う方法
エアコンを安く買うためには、店選びも大切です。安い時期に安い店で買うことで、より得をする可能性も増えます。
エアコンを安く買える店としては、次があげられます。
3-1.大手家電量販店で買う
大手家電量販店のセールを利用すると、エアコンを安く買える可能性があります。
ビックカメラやケーズデンキ、ヨドバシカメラなどの大手家電量販店では次のような時期にセールを行っているのが一般的です。
- 決算前(2~3月または8月~9月)
- ボーナス時期(7月・12月)
- 年末年始(12月中旬~1月初旬)
これらのセールのうちエアコンの相場が安い時期と重なるセールを狙うと、さらに安値で買えるかもしれません。
10~12月に新モデルが出る上位モデルは夏から秋にかけてのセール(7月のボーナス時期・8月~9月決算前)が狙い目です。8月~9月に決算セールを行っている家電量販店としては、ビッグカメラがあげられます。
対して2~5月に新モデルが出る中級以下のモデルは冬のセール(12月のボーナス時期・年末年始・2~3月決算前)が狙い目です。
2~3月の決算セールではすでに新モデルが登場している場合が多いので、型落ちモデルの在庫が残っているのはまれです。しかし、もし型落ちモデルの在庫が残っているのであれば、大幅に値下げされている可能性があります。
3-2.ネットで購入する
同じエアコンの機種でも、ネット通販のほうが家電量販店よりも安い場合が多くあります。上位モデルでは数万円の価格差が生まれることも珍しくないでしょう。
ネット通販は一等地に店舗を構える必要がないので、家電量販店のように高い家賃や人件費を商品価格に上乗せする必要がありません。そのためネット通販では販売価格が低い傾向にあるのです。
ただしネット通販では、商品選びのアドバイスを店員に聞くことはできません。また、取り付け工事についても、購入とは別で手配する必要のある店舗も存在します。
しかし時間や労力を節約できる点は、ネット通販の大きなメリットです。型落ちのエアコンを探して家電量販店を巡る手間もかからず、値引き交渉をせずに最初から安い価格で買えます。
3-3.リサイクルショップを利用する
中古エアコンでも良ければ、リサイクルショップを利用するのも一つの方法です。
中古の型落ち機種を探せば、新品よりも大幅に安い価格で購入できます。取り付け工事もセットで付いてくるリサイクルショップで購入すれば、それほど手間もかからないでしょう。
ただし中古のエアコンを購入するときは、以下の点に注意が必要です。
- メーカー保証期間が残っているか(またはお店の保証はあるか)
- リモコンや説明書などの付属品が欠けていないか
- きちんとクリーニングされているか
これらの条件を満たした好みの機種を探すのは、手間がかかります。しかし費用を安く済ませたいのであれば、リサイクルショップを巡ってみるのは有効な方法です。
4.エアコンを安い時期に買い換えるメリット・デメリット
型落ちのエアコンを安い時期に買い換えることには、メリット・デメリットが存在します。
具体的には、次のとおりです。
4-1.メリット
安い時期にエアコンを買い替えることで、本体代に加えて電気代も節約できます。
メーカーや機種によって多少異なるものの、エアコンの電気消費量は10年前の機種と比べて5%前後、15年前の機種と比べて15%前後少なくなっていると言われます。
もちろん5~15%という数字が微妙に感じる方もいるでしょう。仮にエアコン1台にかかる電気代が年間3万円として、5%は1,500円、15%は4,500円節約できる計算です。
しかし製造終了から10年以上経った機種はメーカーで部品が保管されなくなり、故障時に修理ができないケースも多々あります。突然使えなくなるリスクを考えれば、古いエアコンを買い替えるメリットは十分にあると言えるでしょう。
4-2.デメリット
型落ちのエアコンを安く買うデメリットは、最新モデルに比べて性能や機能が劣ることです。
ほとんどのエアコンは最新モデルが出るたびに性能が向上していたり、最新機能が追加されていたりします。
たとえば近年では、次のような新機能が搭載されるケースが増えてきました。
- 手入れや掃除をラクにしてくれる機能
- スマートフォンやスマートスピーカーとの連携機能
- センサーによって室内の温度の偏りを防ぐ機能
これらの機能の使い勝手や効果についても、年々改良されています。
とはいえ冷暖房の効き具合や省エネ率など基本的な性能面については、1年で驚くほどの差が生まれることはめったにありません。
どうしても最新機能を使いたいといった要望が無い限りは、型落ちを安い時期に買うほうがコストパフォーマンスは良いと言ます。
5.エアコンを安い時期に買う時の注意点
相場が安い時期にエアコンを買うことで得をすることは事実です。
しかし何も考えずに購入を決断してしまうと、トラブルによって出費が増えたり、すぐに使えなかったりするケースもあります。
エアコンを購入する際は、次のようなポイントに注意が必要です。
5-1.設置環境を確認する
エアコンを買い替える前に、取り付け位置や設置スペースを確認しておきましょう。
室内機(エアコン本体)と室外機は、機種ごとにサイズや形状が異なります。
窓などが干渉しないか、配管パイプを通すスペースがあるか、コンセントの位置・形状は適合しているかなどを確認しておくと安心です。
スペースの関係でこれまでとは別の場所に設置するのであれば、補強板を新設したり、配管パイプ用の穴を開けたりといった工事が必要になることもあります。
5-2.アンペア数を確認する
一般家庭で快適にエアコンを動かすには、30A(アンペア)以上の電気容量が必要と言われています。
アンペア数とは一度に流れる電気の量のことで、電力会社との契約によって各家庭で異なります。
多くの電力会社では、検針票にアンペア数が記載されています。電力会社によっては、分電盤内のブレーカーに書かれている数字や色によって、契約中のアンペア数が分かることもあります。
エアコンは、とりわけ電力消費量の大きな家電です。今までよりもハイパワーなエアコンに買い替える場合やエアコンの数を増やす場合は、とくに注意が必要と言えます。アンペア数が足りないとブレーカーが落ちてしまう可能性もゼロではありません。
5-3.工事内容を確認する
エアコンは取り付けが終わって初めて使える状態となります。
取り付け工事の日取りはもちろん、工事業者の手配や工事費用についても必ず確認しておきましょう。
家電量販店では取り付け工事費込みの価格で販売している場合が多く、購入時に工事業者を手配してくれるのが一般的です。
しかしネット通販やリサイクルショップで購入する場合は、価格に工事費用が含まれていないケースもあります。また、工事業者の手配も自分で行わなければならないケースもあります。
なお、工事費込みで販売されていても、標準取り付け工事内に収まらない工事は別途費用が発生する場合があるので注意が必要です。
標準取り付け工事の内容は各店舗で多少異なるため、店員に確認したり、説明をよく読んだりしておくと安心でしょう。
5-4.古いエアコンの処分方法
買い替える場合は、古いエアコンの処分方法を必ず確認しておきましょう。
なぜならエアコンの処分方法は、家電リサイクル法という法律で厳しく定められているからです。
一般的には、次のような方法で処分することになります。
- 新しいエアコンを購入する家電量販店に引き取ってもらう
- 過去に古いエアコンを購入した家電量販店に処分を依頼する
- 自治体の指定引取所で引き取ってもらう
新しいエアコンを購入する店で引き取ってもらえる場合は、手間はかかりません。
しかし自分で処分する場合はそれなりの手間がかかるので、注意が必要です。
なお、どのような処分方法であっても、リサイクル料として数千円の費用がかかることは覚えておきましょう。古いエアコンを購入した家電量販店に引き取りを依頼する場合は、運搬料も別途で必要です。
5-5.買ってはいけないメーカーを知る
エアコンの選び方はさまざまですが、1つだけ大きな要素をあげるとすればメーカーの選択を間違わないことです。
一概には言えませんが、最近になってからエアコンを製造し始めたメーカーは、よほどの理由がない限り買わないほうが無難と言えます。
なぜなら新興メーカーが、製造歴の長いメーカーと競えるくらいの技術力・ノウハウを持っているとは考えにくいからです。
エアコンで最も大切なのは基本性能です。冷暖房の効きや耐久性といった基本性能は、やはり大手メーカーに軍配が上がります。
もしメーカー選びに迷った場合は、次のような製造歴の長い大手メーカーから選んでおけば失敗を避けられるでしょう。
- 三菱
- パナソニック
- 日立
- 富士通ゼネラル
- ダイキン
- シャープ
- 東芝
6.「エアコン 安い時期」のまとめ
エアコンは新モデルが登場する少し前になると「型落ち」扱いとなり、ぐんと価格が下がります。
新モデルが登場するのは、上位モデルが10~12月、中級以下のモデルが2〜5月です。
このような相場の低い時期に大手家電量販店のセールやネットショップ、リサイクルショップなどを利用すると、さらに安く購入できる可能性があります。
型落ちモデルは最新モデルに比べて機能は劣るのの、性能面で驚くほどの差はありません。つまりコストパフォーマンスで言えば型落ち機種の圧勝と言えます。
エアコンを少しでも安く買いたい方は、ぜひ型落ちになる瞬間を狙ってみてはいかがでしょうか。