不動産投資

アパート経営をする際にかかる費用は?自己資金はどれくらい必要か

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アパート経営にかかる費用

アパート経営は、アパート自体の価格に加えて、そのほかにも支払わなければならないものがたくさんあります。

例えば、手数料や税金などの初期費用です。

しかし、中にはアパートの価格ばかりに頭がいって、初期費用についてあまり把握していない方も多いのではないでしょうか?

初期費用について把握しておかないと、アパートの購入直前になって

意外に初期費用がかかる。お金が足りない・・・

なんてことになりかねません。

そうなってしまわないためにも、この記事でかかる初期費用について学んでおきましょう。

この記事を読むと分かること

  • アパートをする際にかかる初期費用の内訳
  • 自己資金はどれくらい用意しておけば良いのか
  • 初期費用をできるだけ抑える方法

1.アパート経営をする際にかかる初期費用

まずは、新しくアパートを建てても、中古アパートを買う場合でも、どちらにせよかかる初期費用から紹介していきます。

一般的には、これら初期費用は物件価格の7%~10%程度かかると言われています。

なお、かかる費用はこちらの6つです。

  • 印紙税
  • 仲介手数料
  • アパートローン手数料
  • 登記費用
  • 火災保険料などの保険料
  • 不動産取得税

1-1.印紙税

印紙税とは、一定の金額以上の取引をした際の課税文書に対して、税金を支払うというものです。

収入印紙を貼って、納税します。

不動産取引においての課税文書は、売買契約書や領収書などです。

売買契約書は買主と売主で1枚づつ発行しなければならないので、それぞれに収入印紙を貼ることになります。

しかし、売買契約書はコピーなどにより1枚だけの発行となる場合があり、その際にかかる印紙税は買主と売主で折半することとなります

また、印紙税は取引金額により税額が変わるのですが、その金額は以下の通りです。

1万円未満 非課税
50万円以下 200円
100万円以下 500円
500万円以下 1,000円
1,000万円以下 5,000円
5,000万円以下 1万円
1億円以下 3万円
5億円以下 6万円
10億円以下 16万円

(課税書類により多少税額に違いがあります。こちらの税額票は売買契約書における印紙代です。)

1-2.仲介手数料

不動産会社を通してアパートを購入した場合は、その不動産会社に仲介手数料を支払うことなります

支払う仲介手数料はアパート購入金額が

200万円以下の部分に5%

200万円を超えて400万円までの部分に4%

400万円を超えた金額の部分に3%

となります。

例えば1,500万円でアパートを購入した場合

200万円(200万円以下の部分)×5%=10万円

200万円(200万円を超えて400万円までの部分)×4%=8万円

1,100万円(400万円を超えた部分)×3%=33万円

10万円+8万円+33万円=51万円

となります。

ちなみに、400万円以上購入する場合のみ

売買代金×3%+6万

という簡単な公式でも求めることができます。

先ほどと同じく1,500万円の例で考えると

1,500×3%=45万円

45万円+6万円=51万円

と、同じになります。

400万円以上の場合はこちらの計算式の方を利用してみてください。

1-3.アパートローン手数料

アパートをローンを使って購入する場合、ローンの金利に加えて、事務手数料などの費用がかかる場合があります。

ローンを組む銀行により手数料が異なってきますので、各銀行のホームページ等で確認する必要があります。

相場的には融資総額の1%~2%か、固定で10万円前後の手数料を取っている銀行が多い印象です。

銀行名 事務手数料
三井住友銀行 108,000円(税込)
みずほ信託銀行 108,000円(税込)
住信SBIネット銀行 借入額の0.864%(税込)
楽天銀行 借入額の2.16%(税込)

1-4.登記費用

アパートをはじめとする不動産を購入すると、登記をする必要があります

登記をする際には

  • 不動産登録免許税
  • 不動産登記手数料(登記を自分ですればかからない)

こちら2つの登記費用がかかります。

不動産登録免許税

不動産の登記には、不動産の所在地や地目などの物理的な状況を記載する「表題」に関する登記と、所有権などの「権利」に関する登記があります。

これらの登記をすることによって、ここは自分の土地で自分が所有するアパートであると証明できるようになります。

この登記をする際にかかる税金が「不動産登録免許税」というものです。

なお、この不動産登録免許税は、売買の場合原則として固定資産評価額の2%を掛けた金額となります。

固定資産評価額が1,000万円だった場合は、20万円といった感じです。

不動産登記手数料

この不動産登記は、建物の図面を書く必要があったり、様々な書類を用意しなければならないなど、かなり手間のかかる作業です。

そのため、司法書士にお願いして代わりにやってもらうという手段をとることになります。

代わりにやってもらう際に、司法書士に払うのが「不動産登記手数料」というものです。

この不動産登記手数料は、決まった金額はなく、司法書士が自由に決めれることになっています。

また、地域によっても金額に開きがあるので、ご自分の地域と絡めて「登記費用 東京」といった感じで調べて相場を調べてみることをおすすめします。

1-5.火災保険などの保険料

不動産は火災や地震などによって損壊してしまうリスクがあるため、火災保険や地震保険などの保険に入る場合がほとんどです。(入った方が良いです)

そしてそれらは不動産購入時に支払うため、保険料が初期費用としてかかってきます

なお、火災保険に関しても地震保険に関しても、補償の範囲やアパートが木造かRCかによって値段が変わってきます。

自分が購入しようとしているアパートの構造などの確認を行ってから、ホームページ等で保険料を確認をしてみてください。

ちなみに、アパート経営をする上で入るべき保険は以下の4つは最低限入ることをおすすめします。

火災保険

火事が起きた場合に、建物や建物内の家具などを補償してくれる保険です。

なお、火事だけでなく、落雷や台風などによる損害も火災保険の補償の範囲内です。

地震保険

火災保険とセットで入ることが多いのが地震保険です。

よくある火災保険では、地震が原因で火事が起こった場合は補償されないことが多いため、地震保険は別途加入することをおすすめします。

家賃収入特約

火災や地震により、アパートに人が住めない状況となると、家賃収入がなくなってしまいます。

その際に家賃の損失を補償してくれるのが、家賃収入特約です。

家主費用特約

所有アパート内での死亡事故(自殺・孤独死など)が起こった際の清掃費や改装費、事故物件扱いとされ家賃収入が入ってこない場合の補償をしてくれる保険です。

1-6.不動産取得税

不動産取得税は、不動産を取得する時に支払わなければならない税金です。

不動産購入をしてから半年〜1年後に納税通知書が届き、原則として60日以内に土地、家屋が所在する都道府県税事務所で手続きをすることになります。

税額は、固定資産評価額に4%を掛けた額となるのですが、2021年3月31日までは軽減措置がなされています。

税額の計算式は以下の通りです。

不動産所得税

固定資産評価額(土地)×4%
(2021年3月31日までは、固定資産評価額(土地)×2分の1×3%)

固定資産評価額(建物)×4%
(2021年3月31日までは、固定辛酸評価額(建物)×3%)

例えば1,500万円のアパートで、土地評価額が1,000万円、建物評価額が500万円だった場合

土地:1,000万円×4%=40万円
(1000万円×2分の1×3%=15万円)建物:500万円×4%=20万円
(500万円×3%=15万円)合計40万円+20万円=60万円
(15万円+15万円=30万円)※カッコ内は2021年3月31日まで

2.アパートを建築からする際にかかる費用

次に、アパートを建築からする際にかかる費用を紹介します。

  • 土地購入費
  • 建築費
  • その他諸経費

がかかります。

2-1.土地購入費

アパートを建築からする場合で、すでに土地を持っているという方以外は、土地購入費用がかかります

土地購入費は都心と田舎ではかなり値段の違いがありますので、自分がアパートを建てたい場所の土地価格を各自確認してみてください

参考程度ですが、SUUMO公式サイトの全国の土地価格相場情報によると、1坪あたりの価格は以下の通りです。

地名 1坪あたりの価格
東京都世田谷区 241万円/坪
横浜市港北区 124.3万円/坪
神戸市東灘区 110.9万円/坪
徳島県徳島市 18万円/坪
山口県下関市 7.7万円/坪

なお、アパートは50坪くらいですので

  • 東京都世田谷区→1億2,050万円
  • 神戸市東灘区→5,545万円
  • 徳島県徳島市→385万円

このように人口の多い都市と少ない都市ではこれだけの開きがあります。

ただし、価格を安く抑えたいからといって、田舎にアパートを建てても、その土地がアパートに住みたいという需要がなければ住民が住まず、家賃が入ってこなくなりますので注意が必要です。

2-2.建築費

アパートの建築にかかる費用は

  • 木造
  • 鉄骨造
  • RC造

という構造によって、変わってきます

建築会社によって多少前後はしてくるのですが、相場では以下の通りになっています。

木造 鉄骨造 RC造
1坪あたりの価格 40万円~50万円 60万円~80万円 80万円~100万円

なお、これを計算してでてくるのは2階建てのアパートの建築費です。

3階、4階となっていくにつれ1.5倍を掛けたくらいの値段が相場となります

例えば50坪の3階建ての鉄骨造アパートを建てる場合

50坪×70万円=3,500万円

3,500万円×1.5=5,250万円

5,250万円あたりが建築費の相場となります。

これに加えて、土地購入費がかかってきますので、神戸市東灘区の例でいうと

5,545万円(土地購入費)+5,250万円(建築費)=1億795万円

このくらいかかるということになります。

2-3.その他諸経費

アパートを建築からする際は、土地購入費と建築費用に加えて

  • 設計費
  • 建築確認申請等手数料
  • 付帯設備

これら費用がかかります。

設計費

設計費は建物自体のレイアウトやデザインを考えてもらう費用です。

建築費用と一緒に払うことが多いですが、一般的には建築費用の8%~15%あたりを目安に計算されることが多いです。

5,000万円の建築費だった場合は、420万円ということになります。

建築確認申請等手数料

建築をする際は、建築基準に適しているかなどを確認するために、確認申請をしなければなりません

また、その確認は着工前、中間、完了時にする必要があり、それぞれに申請手数料がかかってきます。

かかる手数料の相場としては以下のような金額となります。

(参照 SUUMO:建築確認って何をすればいいの? 建築確認済証と建築確認申請書の違いは?

付帯設備

エアコンや、コンロ、トイレバス別など、生活家電等にかかる費用が付帯設備となります。

駐車場なども、付帯設備の1つです。

これらを充実させればさせるほど、費用が高くなっていきます

3.中古アパートを購入する際は修繕費に注意

中古アパートを購入する際は、アパートを新築から建てる場合の土地購入費や建築費用などの高額な費用はかからないものの、修繕費には注意が必要です。

例えば購入した中古アパートが

  • 雨漏りがひどい
  • 水道管の老朽化
  • かなり汚い
  • 破損がある

などの場合は住みたいと思う方が減り、家賃収入の減少につながるので、修繕工事をしたほうが良いといえる状況です。

しかしそうなってしまうと、せっかくコストのかからない中古マンションを選んだのに、結局多額の費用がかかってしまうことになってしまいます

アパートは10~15年おきに、大きな修繕を行います。

そのため、前回の工事がいつ行われたかを調査して、次の工事まであと数年以上残っているような物件を選ぶことが、かしこい中古アパートの選び方と言えるでしょう。

4.自己資金はどれくらい用意しておくべきか

ここまでアパート経営にかかる初期費用を紹介してきましたが、それらに加えて、新たにかかる費用ではありませんが、初期に用意しておくべき費用があります

それは、ローンの頭金です

この頭金を踏まえて結局どれくらいの自己資金を用意しておくべきなのか、ご紹介していきます。

4-1.頭金は購入価格の10~20%

アパートローンを組む場合、その人の年収や借入金によって多少条件は異なってきますが、10~20%程度の頭金を求められることが多いです。

特に、借入金が多い場合は、求められる頭金は多くなる傾向にあります。

ですので、高額なアパートの購入を検討している方や、新築でアパートを経営しようと考えている方は、多くの頭金がかかることは頭に入れておきましょう。

また、自己資金を多く用意しておいて借入金を少なくしたり、頭金を求められる金額以上を支払えば、金利が低くなったり審査が緩くなったりします

そのため、10~20%が相場ですが、25%くらいは用意しておくつもりで貯めましょう。

4-2.初期費用+頭金=自己資金

結局のところ、アパート経営初期にかかる費用は1章で紹介した初期費用(新築からの場合は2章も)と頭金を加えたものです。

つまり、少なくともそれらを加えた金額の自己資金は用意しておく必要があります。

初期費用(物件価格の7%~10%)+頭金(物件価格の10%~20%)=自己資金(物件価格の17%~30%

またアパート経営は、空室が続いて家賃収入が激減したり、予期せぬ修理が発生したりするリスクが潜んでいます。

そういった予期せぬ出費があっても、ローンの支払いは続きますので、それに対応できる自己資金は用意しておくことがおすすめです。

そのため、自己資金(物件価格の17%~30%)は、最低限の数値として参考にしてください。

5.少しでも初期費用を抑える方法

この記事では、初期費用を紹介してきましたが、結構かかってしまうんだなと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでここからは、少しでも初期費用を抑える方法を紹介したいと思います。

5-1.仲介手数料のかからない不動産物件を探す

初期費用の1つとして、仲介手数料を紹介しましたが、この初期費用は0円にすることが可能です。

その方法は、物件の売主から直接購入するというものです。

例えば、東急リバブルや三井不動産リアルティなどの会社は、基本的に自分で物件を所有しているわけではなく、他の方が所有している物件を仲介しています。

しかし、中には自己所有している物件を転売しているケースが見受けられます。

そういった物件を狙えば、仲介しているわけではないので、手数料がかからないのです。

仲介なのか売主なのかは、不動産情報サイトの文末などに記載されていますので、確認してみてください。

(参照:LIFULLHOME'S 不動産投資

5-2.建築会社を比較する

アパートを建築からする場合は、建築会社を比較することで、建築費用を抑えれる場合があります。

比較することで建築費用を抑えられる理由は主に2つです。

  • コスパの良い建築会社に出会える
  • 交渉により値引きできる

コスパの良い建築会社に出会える

建築会社は、大手から中小企業まで様々な会社があります。

一般的には、広告費に力を入れなくても良いなどの理由から、大手よりも中小規模の建築会社の方が単価が安い傾向にあります

そのため、建築会社比較サイトなどを利用し、より安い金額で建築してくれる会社を見つけることができれば、費用を抑えれることに繋がります。

しかし、安すぎる建築会社は質が低い可能性があり、かえって危険です。

大手のようなクオリティに近い建築を行ってくれる、コスパの良い建築会社を口コミなどを利用して、見つけることをおすすめします。

交渉により値引きできる

アパート建築会社は、1回で数千万円というお金が動くため、多少の値引きをしてでも自らの会社で建築をしてもらいたいものです。

そのため、実は他社の建築会社と悩んでいるという旨を伝えることで「値引きするのでうちでやってもらえませんか?」と言ってもらえるかもしれません。

こういった交渉を続けることで、結構な金額の値引きをしてもらうことができたら、中小企業の建築会社くらいの金額で大手に建ててもらえることも夢ではありません。

ネット上では、数百万円値引きすることができたと言っている方もおり、値引き交渉をしないのはかなり勿体無いといえるでしょう。

  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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