マンション経営

中古マンションを最大10%値引きするための手順と交渉の注意点

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中古マンションを手に入れるなら、なるべく値引きした安い価格で購入したいですよね?

結論からいうと、中古マンションの値引きは可能です。

とはいえ、誰でも簡単に、良い条件で中古マンションを買うことができるとは断言できません。そこには、あまり知られていない値引き交渉のコツがあるからです。

新築マンションと比べると値段が安く手頃に購入できる中古マンションとはいえ、大きな金額を投資することになります。万が一、失敗してしまうと、思わぬ大きな損害を被るので注意が必要です。

そこで本日は、値引きの相場、値引きの失敗例まで紹介いたします。

目次

1.中古マンションの値引きは可能!相場は5~10%

中古マンションの値引きは、可能です。実際に、8~9割の取引で値引きされています。

中古マンションには、新築マンションのように定価が存在しないからです。定価が存在しないかわりに、売主と買主が不動産仲介業者を通して交渉をおこない価格を決めていきます。

売りにでている中古マンションは諸条件によって値引き可能額が変わってくるので、「確実に○○円!値引きできる!」とはなりませんが、相場としては5~10%が値引きできるといわれています。

2.値引き交渉前段階での注意点

値引き交渉をする前に、気をつけなければならない点を紹介します。

2-1.資産性を確認する

中古マンションはを買う際は、資産性をしっかりと確認しなけばいけません。将来的には、売却する可能性もあるからです。

「安いから」という理由だけで、資産性を確認せずに購入してしまうと、売却できずに負債になる可能性があります。

資産性の高いマンションを購入すれば、値崩れすることないので、しっかりと確認しましょう。

2-2.法人か個人かを確認する

中古マンションの販売者には、2パターンあります。売主が法人のケースと売主が個人のケースの2パターンです。

・売主が法人のケース
・売主が個人のケース

自分が購入しようとしている物件は、売主が法人なのか、個人かを確認することも大切です。

売主が法人の場合、売れ残り物件を在庫整理の目的で、利益なしの格安価格で売り出すことがあります。よほど資金に余裕のある個人以外にはできない方法であり、大きな値引きを期待できます。

売主が個人の場合、金銭的な部分など様々な事情で「一刻も早く売り切りたい!」と考えている場合があり、大幅な値引きの可能性があります。

売主が法人か個人かを確認する方法は、不動産広告の売主の欄を見ると分かります。売主欄に、不動産会社名が記載されている、もしくは物件価格のところに消費税について記載されている場合は、法人が売主であることが表しています。

2-3.物件の周辺相場を確認する

中古マンションの値引きを成功できるかどうかは、購入したい物件の相場価格を知っているかどうかが大きく左右します

相場よりも高い場合は、それを理由に値引きできる可能性が高いですし、逆に低い場合は、これ以上の値引きは難しいと考えられます。

そして、周辺相場よりも明らかに安い物件があった場合にも、「もしかしたら事故物件などなのかもしれない・・・」と早く気づくこともできます。

不動産会社に聞く、不動産チラシを確認するなどの方法で、周辺相場を調べることはできます。

2-4.物件状況や購入時期を確認する

中古マンションが値引きできるかどうかは、物件の状況や購入時期にもよります

春や秋など、人が多く動くシーズンは購入希望の方が多いため競争率が高く、値引きが難しいです。逆に、夏や冬は、人があまり動かないシーズンのため、競争率が低く、値引きしやすいといえます。

そして、1番人が動くシーズンである春を逃してしまった物件は6、7月、一年の区切りである12月も値引きしやすいといえます。

また、売出されてから6ヶ月以上たった物件は、売主も「そろそろ売れないとマズい・・・」と考え始めるタイミングです。

2-5.売主の売却理由を確認する

値引き交渉をするのに、売主の売却理由を知っておくと有利です。

特に「現金が必要。早く売り切って現金化したい」など、具体的な理由を知ることが出来た場合、売主は値引きしてでも売りたいと考えるので、値引き交渉がうまくいきます。

もしも、売却理由が近隣トラブルで、隣人が変わった人だったりした場合、いくら値引きしてでも購入は避けたほうがいいなど、事前の対処にもなります。

3.売り出し価格と成約価格の違い

中古マンションには、次の2つの価格があります。

・売出し価格
・成約価格

売出し価格は、売主が一番始めに「この値段で売ります」と決めた価格です。成約価格は、売主と買主が値引き交渉をおこない、最終的に売買契約を結んだときの価格になります。

4.売り出し価格の決定方法

では、売り出し価格はどのように決められるのでしょうか。ここでは、売主が売り出し価格を決める方法を紹介します。

売出し価格を決める場合、まず不動産仲介会社は、売却予定のマンション価格を過去の周辺成約事例を参照し、査定書として売主に渡します。

そこには、不動産仲介会社の営業マンが、物件の良い点、悪い点を総合的に評価し判断した査定価格が記載されています。

売主は、その査定表をもとに次の3つパターンで、実際に売り出す価格を決定していきます。

4-1.端数を値引きされる前提の場合

1つ目が、端数を値引きされる前提で価格を決める方法です。

たとえば、マンション価格が「3980万円」とすると「80万円」の部分が端数にあたります。

中古マンションの値引きでは、端数分が値引きされることがよくあるため、多くの売主が端数分の値引きを想定した価格決定をします。

4-2.値引きを全く受け付けない前提の場合

2つ目が、値引きを全く受け付けない前提で、あらかじめ相場よりも安い価格に設定する方法です。

相場よりも安くお得なため、スピード勝負で物件を売却した場合にとられる手法です。

4-3.数百万単位で値引きされる前提の場合

3つ目が、交渉の際に数百万円単位で値引きされることを前提に、相場よりも高めに価格を設定する方法です。

売却を急いでおらず、ゆっくり値引き交渉に応じながら最終的な価格を決めていこうというときにこの手法がとられます。

5.基本は早いもの順。購入者が決まる流れ

売りに出された物件に、複数の人から買い付けの申し込みがあった場合の優先権はどのように設定されるのでしょうか。基本的には早いもの順ですが、詳しく説明していきます。

5-1.住宅ローンの事前審査通過済みで購入申請した人順

売りに出された物件は、住宅ローンの事前審査通過済みで購入申請した人順に交渉権が発生します。

いくら先に申し込みをしても、住宅ローンの事前審査が通過済みでない場合、購入申込書を受け取ってもらうことができないので注意しましょう。

5-2.ほぼ同時に購入申請した場合には優先権なし

早いもの順とはいえ、30分前後など、ほぼ同時に購入申込書が提出された場合はどうなるのでしょうか。その場合、購入申込書に記載された金額が高い方に優先権が与えられることになります。

6.中古マンションの値引き方法

中古マンションの値引きをおこなう具体的な方法を紹介します。

6-1.購入申込書に金額を記入

「購入申込書」に、値引き後の購入希望金額など、必要事項を記入します。この用紙があることで、買主は売主に対して、購入の意思があることを正式にお伝えすることができます。

6-2.不動産仲介業者が交渉

「購入申込書」は不動産仲介会社が受け取り、提出した本人に代わり、交渉をおこないます。「購入申込書」を記入した本人が、売主と直接交渉することはありません。

7.中古マンションの適正価格を見抜く方法

物件の適正価格を見抜くことは、値引き交渉を有利にすすめることに繋がります。ここでは、どのような視点で物件を見ればよいのか、そのポイントを紹介します。

7-1.築年数をみる

中古物件は、築年数によって価値が大きく左右されます

一般的に、新築の状態が最高額で、その後は価格が、どんどん下がっていきます。築30年を超えると新築時の半額程度の価格になってしまいます。

物件価格を決める最重要ポイントともいえるので、確実にチェックしましょう。

7-2.階数・方角・立地をみる

マンションは、階数が上がるごとに価格も上昇していきます。

上階になればなるほど、そこから見える景色がよくなるからです。とはいえ、方角が悪く、見える景色が悪い場合もあるので、方角にも注意しなければなりません。

また、中目黒、代官山、恵比寿、など地名自体にブランド価値がある場合は、価格も上がるので立地も重要です。

7-3.用途地域をみる

用途地域とは、都市計画法に基づいて決定される区分で、大きく次の3つに分けられます。

・住居系
・商業系
・工業系

最も人気で評価が高いのが「住居系」の中の「第1種低層住居専用地域」です。この地域には、個別マンションか低層マンションしか建設することができません。また、住宅以外にも、学校、図書館、診療所などしか建設が認められていないため、住環境としては最適なのです。

逆に、評価が低いのが「工業系」です。この地域には、工場や倉庫などが多く、住環境としては、よくないといえるのです。

7-4.周辺環境をみる

マンションの周辺環境は、物件の価格に大きな影響をあたえます

近くにコンビニ、スーパー、病院など生活に便利な施設が揃っていると、高評価となります。

逆に、ゴミ処理場、下水処理場、騒音の原因となる高速道路などがある場合は、住環境として良いとはいえず、低い評価となってしまいます。

7-5.外壁などの外観をみる

マンションの内装と同じくらい、外観も重要なポイントです。外壁に大きな損害がないか、修理はおこなわれているかを確認しましょう。

7-6.土地権利をみる

マンションを購入すると、次の2つのどちらかの権利を得ることが出来ます

・敷地権
・借地権

敷地権とは、マンションが建つ土地の所有権が認められる権利です。借地権では、認められません。

敷地権があるほうが物件の価値が高いので、どちらなのかを確認しましょう。

7-7.賃貸状況と空室状況をみる

マンションとして売り出しながら、賃貸物件として貸出しているかどうかも確認しなければいけません。

その際には、空室状況を調べておきましょう。空室が多い場合は、修繕積立金や管理費用が不足していることがあります。

7-8.ペットの飼育状況をみる

ペットを飼えるかどうかで、ペット希望の入居者を相手にできるかどうかが決まります。

特に注意が必要なのは、本来であればペットの飼育は禁止されているにも関わらず、実際にはペット飼育者がいる場合です。

入居者同士のトラブルになるだけでなく、マンション全体の価値にも影響するので必ず確認するようにしましょう。

7-9.エレベーターの台数と混雑状況をみる

入居者の数に対して、エレベーターの数が適切かどうかも重要なポイントです。
あまりにも混雑したり、待ち時間が長かったりすると、入居者の満足度に影響を及ぼします。メンテナンス頻度も含め、確認しましょう。

7-10.マンションの管理体制をみる

駐輪場、玄関、ゴミ捨て場など、マンションの管理レベルが現れる部分もポイントです。

管理人が駐在しているのか、どれくらいの頻度で掃除をしているのか、何か事件が起きたときの緊急事態対応体制など、確認しましょう。

7-11.部屋の方角と日当たりをみる

日当たりが良いか悪いで、物件の価値が左右されます。日当たりが良いほうが価値が高く、悪いほうが低くなります。

内見した際に、電気を消して確認することができます。昼間にも関わらず、真っ暗になってしまった場合は注意が必要です。

風通しの良さも重要なので、実際に、窓を開けてみて確認してみましょう。

7-12.窓とバルコニーをみる

窓のガラスが「シングルガラス仕様」の場合、注意が必要です。

結露などが生じやすく、カビの発生原因となるからです。そのため、もしシングルガラスの場合、ペアガラスに交換可能かどうかの確認が必要になります。

バルコニーは、太陽の光や、雨風が当たるため、劣化しやすい部分といえます。実際に、バルコニーに出て、サビや、ひび割れがないかどうかを確認しましょう。

7-13.水回りをみる

水回りの設備は、15年~20年で老朽化している状態となります。修理には数百万円にも及ぶコストがかかる可能性があるので、要確認となっています。

もしも、築年数が古く、水回りの設備も取り替えられていない場合、あらかじめ修理額を見積もった分を値引きしてもらう等の対策が必要になります。

7-14.床と天井をみる

床と天井は、次の2つに分けられます。

・直床、直天井
・二重床、二重天井

ここ15年以内に建設されたマンションの場合は、二重床、二重天井が多いですが、それ以前の場合は、直床、直天井の可能性があるため、注意が必要です。

断熱性や防音性に大きく差がでるだけでなく、給排水などのリフォーム工事をおこなう場合の費用にも影響がでます。

天井から床までの高さに関しては、建築基準法では「2m10cm以上」が基準となっていますが、実際には、2m40cm~2m60cmくらいの高さが望まれています。

7-15.壁の厚さをみる

マンションに住む際には、近隣住民との騒音トラブルも考えるため、防音対策として壁の厚さが重要です。

部屋を区切る壁のことを界壁(かいへき)とよび、この界壁(かいへき)が厚ければ厚いほど、防音効果は高まります。

具体的には、最低15cm、理想は20cmが必要といわれているため、確認しましょう。

8.中古マンションの値引き交渉が成功しやすいケース

実際に、中古マンションの値引きをしていく際に、成功しやすいケースを紹介します。

8-1.売主に資金的余裕がない

売主に資金的余裕がない場合は、値引き交渉が成功しやすいです。

たとえば、すでに新しいマンションを住宅ローンで購入し、住み始めているケースです。この場合、売主は、新居と前の住居、2つのマンションの住宅ローンを支払わなければならず、資金的に追い込まれることになります。

売主としては、2重ローンの重圧から逃れるためなら、値引きしてでもマンションを売却し心理的に楽になりたいと考えるため、交渉がうまくいきやすいのです。

8-2.海外転勤が決まっている

売主が会社から海外転勤を求められ、マンションを売却したいと考えているケースもあります。

売主の代わりに売却をおこなってくれる親族がいる場合は、売却依頼が可能です。しかし、そうでない場合は、転勤日までにマンションを売却する必要があるため、値引きが成功しやすくなります。

8-3.離婚が決まっている

これまで夫婦で一緒に暮らしてきたけれど、離婚をキッカケにマンションを手放すケースもあります。

マンションを売却して現金化することで、財産を分け合うことになります。夫婦のどちらかが残る場合もありますが、現金化を望んでいる場合は、値引きしてでもマンションを売却したと考えるため、交渉がうまくいきやすくなります。

8-4.相続で手に入れた

何の苦労もなく、親からマンションを相続しているケースも値引き交渉が成立しやすいです。購入した本人と違い、物件を購入するときの苦労もなければ、思い入れもないため、物件を売却して現金化することに対する心理的なハードルが低いからです。

ただし、相続者が4人以上になったり、仲が悪いケースは、意見が割れて交渉が難航する危険性があるので注意が必要です。

8-5.販売開始から6ヶ月以上時間が経過している

販売開始から6ヶ月以上時間が経過している場合、売主も「いつになったら売れるのだろう・・・」と焦るので、値引き交渉が成功しやすいです。

中古マンションは通常、平均で3ヶ月から6ヶ月程度で販売されます。この期間を超えたマンションは値引き交渉がうまくいきやすいので、狙い目であります。

8-6.現金一括で購入できる

値引き交渉の中で、もっとも強い方法は「現金一括購入」です。

売主としては、マンションが売れるだけでなく、一気に現金が入るのでメリットが大きからです。

もしも資金に余裕があり、どうしても手に入れたいマンションがある場合は、現金一括購入がおすすめです。

9.中古マンションの値引き交渉失敗ケース

逆に、値引き交渉が失敗するケースを紹介します。

9-1.売主に資金的余裕がある

売主に資金的余裕がある場合、値引き交渉は失敗しやすいです。

資金的余裕がある売主からすれば、マンションが売れなくても心理的な負担が少ないので、ゆったりと強気の値段交渉をすることができます。

9-2.賃貸募集している

売りにだすと同時に、賃貸としての入居者を募集しているケースもあります。

賃貸物件として貸し出しても家賃収入が得られるため、焦って売却する必要がないからです。

駅から近い、コンビニも近い、治安が良いなど、賃貸としてのニーズも十分に期待されるマンションの場合、注意が必要です。

9-3.販売開始から時間が経過していない

マンション販売開始からまだ時間が経過していない場合も、値引き交渉はうまくいかないです。

特に、物件見学希望者が大勢いる場合、売主側からすると買い手を選べる立場になり、強気の態度をとることができるからです。

9-4.前回の値下げから時間が経過していない

なんらかの理由で一度、マンション価格を値引きした直後の場合も、交渉は難しいです。売主としたら「一度値引きしたのだから、なんとかこの値段で売りたい。」と考えるからです。

値引き交渉したいと思った物件があったら、以前に値引きされていないかを確認しましょう。

9-5.売主が相場を理解していない

売主が勉強不足で、相場を理解していない場合も、値引き交渉はうまくいきません。

不動産会社が出した相場よりも高い査定書を、そのまま鵜呑みにしている場合もあります。不動産会社は自分たちの仲介で物件が売れると手数料が入るため、なるべく高い査定書をだしている可能性があるのです。

9-6.相場より安いのに値引きを要求する

すでに相場よりも安い場合は、値引きを要求しても交渉はうまくいかないでしょう。交渉する前に、類似マンションの相場を調べましょう。

9-7.売主に対して威圧的に振る舞う

内見の際などに売主に対して威圧的に振る舞ったり、横柄な態度をとると交渉は失敗しやすくなります。いくら物件を売りたいとはいえ、売主も人間なので、態度の悪い人に自分の物件は売りたくないですよね。

自分が売主になったら、どんな人に物件を売りたいかを考えて、交渉するようにしましょう。

  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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