無料で家を手に入れられる「0円不動産」に興味をお持ちですか?
0円不動産を活用すれば、 大きな出費をすることなく家を手に入れられます。
ただし、当然ながらデメリットも存在するので、0円不動産を購入する際には注意点を把握しておくことが重要です。
今回は0円不動産の概要や活用メリット、活用時の注意点などを解説します。また後半では、0円不動産を探す具体的な方法もご紹介します。
この記事を読めば、自分に合った0円不動産を見つける方法がわかりますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください!
目次
1. 0円不動産とは?
0円不動産とは無料で家を借りたり、買ったりできる物件のことです。
昨今は少子高齢化の影響もあり、日本全国に空き家が増えています。空き家を放置しておくと相続税が発生したり、ご近所トラブルに発展したりする可能性があります。
そのため、 無料で引き取り手を探している方も少なくありません。
空き家の数は2033年までに2,100万戸に到達する予定であり、この20年で約2倍の数に達すると見られています。
このような状況があり、最近では0円不動産を紹介するテレビ番組もあります(出典:BSテレ東「タダでもらえる家だけ不動産 ”0円ハウス”」)。
こういう形でもゲストハウスは増えていく。空き家がある以上は、何かしないといけないという考えになりがちだけでも、公園とか公共的に利用できる便利な施設とかの方が有効的なようにも思えてきた。空き家問題に一石投じる「0円不動産」とは #日テレNEWS24 #日テレ #ntv https://t.co/fGJaj0hQHN
— Kazuma@宿プロデュース中 (@KaZuOkA0412) 2019年12月5日
空き家問題は「国家レベルの社会問題」といっても過言ではないでしょう。
1-1.空き家と税金の関係
では、なぜこれほどまでに空き家が増えているのでしょうか?日本全国に空き家が増加している背景には、税金の仕組みが深く関わっています。
まず空き家には、マイホームと同様に 固定資産税と都市計画税が課されます。これを聞くと多くの方は、空き家を取り壊して更地にしようと考えるでしょう。
しかし空き家を取り壊して更地にすると、住宅用地の特例を受けられなくなり、さらに税負担が増えます。
住宅用地の特例とは、居住用の建物について固定資産税と都市計画税が軽減される制度のこと。
通常、一戸建て住宅やアパートなどの居住用の建物を所有している場合は、住宅用地の軽減措置特例が適用されて税金が減額されます。
更地にはこの特例が適用されないため、住んでいない家でも取り壊すことができないわけです。空き家が増え続けているのは、税金の仕組みが関係しているといえるでしょう。
2. 0円不動産の活用メリット
0円不動産の概要、空き家と税金の関係について解説してきました。無料で家を購入できる「空き家」が全国的に増えているとわかったと思います。
では0円不動産を活用することには、どんなメリットがあるのでしょうか?
無料で家を購入できるので、なかには「 空き家を不動産として活用できないか?」と考えられる方もいることでしょう。
ここでは、0円不動産を活用するメリットをご紹介します。
2-1.格安で家を見つけることができる
なんといっても、格安で家を見つけられることが0円不動産のメリットです。
0円不動産を活用すれば、通常の不動産のように大金を負担することなく家を手に入れられます。資金面で不動産の購入を諦めた方にとっては、非常に好都合でしょう。
昨今では、 リゾート地にある温泉付き住居を手放す方も増えています。週末だけ暮らす別荘などとして空き家を購入するのも、0円不動産の賢い活用方法といえます。
3. 0円不動産活用時のデメリット・注意点
無料で家を手に入れられる0円不動産には、当然デメリットも存在します。
0円不動産活用時の注意点は、以下の3つです。
- 諸費用はかかる
- 手続きが手間になる
- 訳あり物件の可能性もある
それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。
3-1.諸費用はかかる【税金に注意】
家の購入にお金はかかりませんが、贈与税や登記費用はかかります。また空き家を持っているだけで、前述した固定資産税や都市計画税などの税金も課されます。
住宅の損傷が激しく修繕が必要な場合は、リフォーム費用が高くつく可能性もあるでしょう。
明確な目的を持たずに空き家を購入すると、想像以上に負担が大きくて後悔する可能性があります。ただ「無料だから」という理由だけで引き取らないように注意してください。
3-2.手続きが手間になる
不動産会社を仲介しないで空き家を購入すると、不動産をやり取りする際に必要な諸々の手続きを自分でやらないといけません。
通常は不動産仲介会社がやってくれる書類作成などを、すべて自分ひとりでやるのは負担が大きいです。
さらに、近隣住民への挨拶やお付き合いなどが大変になる可能性もあります。0円不動産を活用するなら、事前にどんな手続きが必要になるか確認しておきましょう。
3-3.訳あり物件の可能性もある
そもそも条件のよい物件であれば、 有料でも引き取り手が見つかるはずです。無料で販売されている場合、以下のような訳あり物件の可能性があるので注意しましょう。
- 立地が悪い
- 交通の便が悪い
- 損傷が激しい
空き家を売る際に不利な条件は、あまり強調されていないことが多いです。税負担や必要な手続きとともに、不利な条件がないかも必ずチェックしてください。
4. 0円不動産を探す方法
では最後に、 0円不動産を探す方法を2つ紹介します。
4−1.自治体から紹介を受ける
0円不動産を探す1つ目の方法は、自治体から紹介を受けることです。
地方自治体の多くは空き家の情報を自治体で管理しているので、 公的機関に行くと物件を紹介してもらえる可能性があります。
移住を検討している方は、移住を希望する地方自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。
4-2.仲介サイトを利用する
2つ目の方法は、仲介サイトを利用することです。ここでは、 0円不動産を探せる仲介サイトを6つご紹介します。
- 空き家バンク
- 空き家ゲートウェイ
- 家いちば
- みんなの0円物件
- 一般社団法人 移住・交流推進機構(JOIN)
- 不動産競売物件サイト
各サイトの概要について、順に確認していきましょう。
4-2-1.空き家バンク
空き家バンクとは、 空き家情報を全国の地方自治体のホームページなどで提供する仕組みのことです。
20年以上前から存在する制度ですが、空き家が増えるにつれて以前より注目されるようになりました。
空き家バンクを活用している地方自治体は、ホームページなどに空き家情報を掲載しています。購入先の希望がある方は、その土地の行政のホームページを確認してみてください。
4-2-2.空き家ゲートウェイ
空き家ゲートウェイは、株式会社あきやカンパニーとYADOKARI株式会社が共同で運営する 100均(100円、100万円)物件のマッチングサイトです。
「誰かにとってのガラクタが、誰かにとっての宝物になる」という思いから、所有者は手放したいけど値段がつかない・売れない物件を紹介されています。
物件情報だけでなく、 空き家を活用するアイデアなども掲載されています。
「空き家を楽しむ」という姿勢で運営されているサービスなので、気軽な気持ちでサイトを覗いてみるとよいでしょう。
4-2-3.家いちば
家いちばは、不動産の売り手と買い手が直接取引できる仲介サイトです。複数の仲介会社を挟むことなく、売る人と買う人が直接出会えることが特徴です。
交渉がまとまり契約段階になれば、宅地建物取引士が取引をまとめてくれます。そのため素人同士で取引をしても、 トラブルに発展する心配はありません。
掲載料は無料ですが、通常手数料の50%が利用料金としてかかります。
4-2-4.みんなの0円物件
みんなの0円物件は、札幌の「0円都市開発合同会社」が運営する 不動産マッチング支援サイトです。
代表の方が父親から相続したマイナス資産を、お店をはじめたいという方に無償譲渡したことをきっかけに開始されたサービスです。
全国の0円物件の情報や、 無償譲渡に役立つノウハウなどをまとめたコンテンツが掲載されています。
4-2-5.一般社団法人 移住・交流推進機構(JOIN)
一般社団法人 移住・交流推進機構(JOIN)は、企業と自治体が力を合わせて地方を元気にすることを目的とした組織です。
以下のような、地方移住を考えている方に役立つコンテンツが充実しています。
- 田舎暮らしの情報
- 移住に役立つ情報
- 全国各地から発信される地域の魅力
- 各地でおこなわれている体験プログラムやツアー情報
- 全国から集めた地域のお仕事情報
- 全国各地の空き家情報
田舎暮らしを目指す方には、 空き家情報のほかにも有益な情報が見つかるでしょう。
4-2-6.不動産競売物件サイト
不動産競売物件サイトは、全国にあるほぼすべての裁判所の不動産競売物件を検索できるサイトです。
地域や沿線、裁判所名などを指定して検索でき、電子化された3点セット(物件明細書、現況調査報告書、評価書)の情報を自由にダウンロードできます。
競合物件は 普通の物件より割安価格で購入できるため、購入資金を節約したい方に向いています。ただ、メリットだけでなくデメリットも当然あるので、注意が必要です。
競売物件を購入するメリット・デメリットや購入する時の注意点は「競売物件とは何?落札までの5ステップと3つの注意点を紹介!」でまとめています。競売物件に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
5.「0円不動産」のまとめ
今回は0円不動産の概要や活用メリット、注意点などを解説しました。
0円不動産を購入する際には、税金や登記費用などがかかったり、不動産をやり取りするための手続きをする必要があったりします。
しかし0円不動産を活用すれば、資金に余裕がない方でも 格安で家を手に入れられます。
0円不動産を探せる仲介サイトは多くあるので、メリットとデメリットをしっかりと把握した上で空き家物件の購入を検討しましょう。