「カーボンヒーター」というと、なじみのある人は少ないかも知れません。いわゆる 電気ストーブの進化型、という位置づけのものです。
「カーボンヒーターとは?セラミックヒーターとの違いは?」
「電気代は安い?他の暖房器具との比較は?」
「使用上のコツや注意点は?」
「賃貸アパートなどでも使える?」
温かさや電気代などで相当の進化を遂げている「カーボンヒーター」なのですが、まだそのメリットをあまり知られておらず、旧式の電気ストーブの普及はいまだに根強いです。
この冬が寒く、テレワークで在宅時間が長いため、暖房コストは誰しも大きな問題です。どんな違いがあるか気になるところですね?
今回は「カーボンヒーター 電気代」と題して解説します。電気ストーブだけでなく、暖房器具とコスト全般にも触れています!
目次
1.カーボンヒーターとは?【一人暮らし・テレワーク向け?】
カーボンヒーターとは、いわゆる昔からの電気ストーブ、セラミックヒーターの進化版です。電気ストーブの中で、発熱体の棒が黒っぽい色をしているものがカーボンヒーターです。
カーボンヒーターは発熱体の電流から赤外線を放射して、熱を拡散させる仕組みになっていて 消費電力が低く、より暖かいのが特徴です。
コロナ禍の影響で 一人暮らしで部屋こもりという状況が増えています。
また、テレワークで机から動かないような過ごし方では、電気ストーブのような部分暖房と、そのコストの節約に注目が集まっている状況である関係で、カーボンヒーター存在を知られるようになってきています。
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2.カーボンヒーターのメリットとデメリット
2-1.メリット
身体の一部分や、狭い部屋を中心に暖める部分暖房としては効率が高く、温かいです。その効率はハロゲンから2倍程度とかなり改善されています。
場所を取らず、倒れたら消えるので比較的安全性は高いといえます(ただし高温を発するので、近くに置いたものへの引火には注意が必要です。)
火を使わないで発熱するため空気が汚れることもありません=カーボンヒーターだけなら換気は不要です。
最近ではデザインに凝ったものも登場しています。 ブルーノのカーボンヒーター「ノスタルストーブ」は、デザインが可愛いうえに人感センサーや温度調節もついて、高額なのに主婦層やテレワークOLを中心に人気が高くなっています。
※ブルーノのカーボンヒーター「ノスタルストーブ」
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2-2.デメリット
一部の機種を除いて、 「暖まったら自動で弱くなる」などの、室温に合わせた自動調節がないため、電気代節約には不利になります。
また、電気ストーブ全般に言えることですが、電力に対しての効率や送風機能の不足(ファンのある機種もあるが、部屋全体の循環には力不足)もあり、広い部屋を暖めるのには不向きな器具です。
3.カーボンヒーターの電気代は安い?【料金比較】
3-1.機種別
カーボンヒーターの電気代は、基本的には機種での差は出ず、機器が消費するワット数で電気代コストが決まります。ただしハロゲンヒーターよりも効率がいいので、同じワット数ならカーボンの方が暖かいです。
※カーボンヒーターのワット数別コスト。このようにワット数で正比例して電気を消費します。
ワット数 | 電気代(1時間) |
---|---|
1000W | 23円 |
900W | 20.7円 |
800W | 18.4円 |
700W | 16.1円 |
600W | 13.8円 |
500W | 11.5円 |
400W | 9.2円 |
300W | 6.9円 |
200W | 4.6円 |
代表的な機種別の消費電力例です。
商品名 | 消費電力 | 電気代(1時間) | 電気代(1ヶ月) |
---|---|---|---|
プラスマイナスゼロ(XHS-Y210) | 300W | 7.77円 | 699.5円 |
APIX(ACH-664-BR) | 400W | 10.3円 | 932.7円 |
山善(DCT-J064(B) | 600W | 15.54円 | 1399.1円 |
ピアンテ(ピアンテカーボンヒーター) | 600W | 15.54円 | 1399.1円 |
KOIZUMI(KKH-0941/W) | 900W | 23.3円 | 2098.7円 |
テクノス(CHM-4531) | 900W | 23.3円 | 2098.7円 |
3-2.ほかの器具との比較
カーボンヒーターはエアコンを除く電気暖房器具の中では、かなり効率が良くて安いと言えます。
暖房器具 | 電気代(1時間) |
---|---|
エアコン | 3円~38円 |
電気ストーブ | 25.65円 |
セラミックファンヒーター | 13.73円~30.31円 |
カーボンヒーター | 11.65円~23.31円 |
足元や身体の一部を温めるのが目的なら、低出力のカーボンヒーターの他に、1日の電気代が十数円のこたつや電気毛布・電気ひざ掛け、電気カーペットなどが電気代が安くおすすめです。こたつや電気カーペットよりもテレワークに向く電気ひざ掛けが今の売れ筋となっています。
この他部分暖房にはパネルヒーターやオイルヒーターがあります。
部屋全体も暖めることのできるオイルヒーターは、安全性や空気を汚さないなど、小さい子供の寝室などにメリットは大きく、毎年売れています。ただし普通に使うと電気代は高く、狭い部屋では消費電力が急激に安くなるためおすすめとなります。
下記はこたつの電気代です。
こたつ 600Wサーモスタット付き | 1時間あたりの電気代 | 6時間あたりの電気代 | 1カ月あたりの電気代 |
---|---|---|---|
弱 | 1.9円 | 11.4円 | 342円 |
強 | 4.9円 | 29.4円 | 882円 |
こたつにもカーボンヒーター付きの機種があります。カーボンヒーター付きのこたつは、価格は高いですが遠赤外線効果がこたつの中で一番暖かく、ハロゲンヒータータイプと比べると消費電力は半分となります。
3-3.部屋全体を暖めるなら?
部屋全体を暖める用途となると、電気器具の中ではエアコンが安く部屋全体を暖めるのに最も適しています。
エアコンはインバーター機構の恩恵で電力制御が高度に発達しているため、外気温や部屋の気密性などで、暖房効率がかなり左右され、電気代も大きく変動します。
また、冷えた部屋を最初に暖めるのにパワーを要するため、状況によっては 「つけっぱなし」を連続した方が電気代が安くつく場合があります。
電気器具に限定せずに考えると、昔から言われるように電気ではない石油ストーブ、石油ファンヒーターがエアコンをしのぎ最も低コストとなります。
ガスファンヒーターは最低で1時間当たり10円台と石油以上に安いのですが、ガスの種別(都市ガス・プロパンガスなど)によってかなり価格が左右されます。石油ストーブの灯油も年や時期によって価格がかなり変動するため、要注意です。
電気代のコストを見直すうえでは、電力会社の見直しも効果的ですので、検討の価値ありです。
4.カーボンヒーター 使い方のコツ
カーボンヒーターのような部分暖房器具は、1日のうちで使う時間や使う場所が限られている場合に向きます。
サーモスタットや出力制御などの節電機構がない場合、 つけっぱなしだと電気代が不利なので、使っている間も暑くなったらこまめに強弱を調整したり消したりするのが、節電には良いです。
また、遠くではなく身体の近くに置き、自分の身体、部屋の一部分を温めるようにするのが正しい使い方です。
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4-1.賃貸物件での使用
カーボンヒーターなど、直接火を用いない電気暖房器具は、アパートなどの賃貸物件でも使用が認められています。(石油スト―ブやガスファンヒーターは認められない場合が多い)
賃貸物件に限ったことではありませんが、火災防止のために周りには物を置かないようにして、引火などの火災にはくれぐれも注意しましょう。
火災を起こした場合、消防の放水などは広範囲に及び、自分の部屋の被害だけで済むことは少ないですが、周辺住民への補償は保険でカバーされないため、あなた自身にも大家さんにも大変な金銭的・精神的負担がかかります。
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5.「カーボンヒーター 電気代」のまとめ
以上、「カーボンヒーター 電気代」というテーマで解説をしました。カーボンヒーターをはじめとする暖房器具のコストや使用方法など、理解をいただけたでしょうか?
コロナ禍が引き金となり、会社が負担していた労働時間内の光熱費を、個人が負担するのが当たり前のようになってきました。
暖房器具は長く使うのものですから、「元を取るのに結局時間かかるし」などは考えず、電気代の安い新しい器具への入れ替えをおすすめします。
- カーボンヒーターは従来の電気ストーブより高効率・低コストでおすすめ。
- 部分暖房のなかでも電気ひざ掛けと並んでテレワーク向き。
- こまめに強弱調整や消すことで、さらに電気代節約が可能。
- 周囲に置くものに注意し、火災予防を!