こんにちは!「イエベスト」の管理人、松崎 サブローです!
土地の値引きは可能なのか?みなさん気になってますよね。家を建てようとした時、まずそのための土地を購入することになります。不動産は大きな買い物になりますので、できれば安く購入したいですよね。
結論からいうと、土地の取引においては値引き交渉をすることが可能です。つまり、土地を買おうとした時、土地の売主が提示する価格よりも安く購入することができるのです。
ススメ先生、知人が今度、土地を買って家を建てるみたいなのですが、予算が合わなくて困っているようです。土地の価格って値引きできたりするものなのでしょうか・・・?
サブロー君、結論からいうと、土地の値引きは可能じゃ。ただし、条件もいくつかあるぞ。特に、値引きしやすい土地を見定めることが重要じゃ。
なんでもかんでもできることはないってことですね。
値引きの基本は土地の見極めと交渉じゃ。その二つの側面から、土地の値引きについて学んでいくぞ。
この記事では、なぜ土地の取引において値引きができるのかという基本的な部分から、値引き交渉しやすい土地の見分け方、土地の値引き交渉のマナーや手順まで、徹底的に解説していきます。
これを読めば、あなたも土地を安く手に入れることができるようになるでしょう。
目次
1.土地の値引き交渉はそもそも可能?
まず、そもそも土地を買うときに値引き交渉をするということは可能なのかという点について考えてみましょう。
1-1.土地に定価はない
実は、土地に定価はありません。土地をいくらの値段で売るかということは、売主が自分で決めているのです。
よって、土地を買うときに、買主の側から値引き交渉をすることは可能なのです。
○売主が土地の価格を決めるときに参考にするもの
売主は土地の価格を決めるとき、税金の基準となる「路線価」や土地総合情報システムといったデータを参考にします。ただし、これらはあくまで参考であり、これに従って土地の価格を決めなければいけないというわけではありません。
ちなみに、土地の価格の調べ方については、【保存版】土地評価額(土地価格)を調べる全ての方法で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
1-2.土地を売る人が考えること
ここで、土地の売買において、土地を売る側の人々がどんなことを考えるのかを見てみましょう。
「土地を売る側の人々」には、①土地の売主と②不動産仲介業者がいます。それぞれについて、土地を売るときどんなことを考えるのか見てみましょう。
1-2-1.土地の売主が考えること
土地の売主にとって一番怖いことは、いつまで経っても土地が売れないことです。
そのため、最初は希望の価格を設定して売り出しますが、売れない期間が長くなればなるほど、「設定価格が高いのかな」などと不安になってくるのです。
また、せっかく買主が現れて取引の話が進んでも、買主が住宅ローンの審査に通らずパーになってしまうこともあります。住宅ローンの審査に通らなければお金の工面ができず、土地を購入することができないからです。
このように、よっぽど人気な土地でない限り、土地が完全に売れるまで売主の不安は尽きることがありません。
1-2-2.不動産仲介業者が考えること
不動産仲介業者とは、不動産取引をする際に、取引者(売主と買主)の間に立って、売買契約を成立させる業者のことです。
不動産取引が成立した場合、不動産仲介業者は売主と買主の両方または片方から仲介手数料を得ます。
下記図は仲介手数料の内訳の目安ですが、不動産仲介業者がチラシやサイトへの掲載にかける広告費は、仲介手数料に含まれます。
よって、あまり広告費をかけすぎると、自分たちの利益が減ってしまうことになるのです。そのため、「土地を早く売って広告費をなるべく抑えたい」というのが不動産仲介業者の思いです。
また、仲介手数料は一般的に成功報酬です。よって、土地が売れなければ仲介手数料を受け取ることができません。
広告費をかけた上に売れないというのは、ただ広告費を支出しただけとなってしまいます。よって、「土地を早く売りたい」というのは、不動産仲介業者にとっても切実な望みなのです。
2.値引き交渉がしやすい土地の見分け方
以上のことから、土地を売る側の人は「なるべく土地を早く売りたい」と考えていることがわかります。よって、多くの場合土地の値引き交渉には応じてくれるでしょう。
ここからは、買主にとって値引き交渉がしやすい土地とはどんな土地か、その見分け方についてご紹介していきます。加えて、値引き交渉がしやすい土地か見極めるために、不動産仲介業者の営業マンにしてみると良い質問もご紹介します。
先にまとめると、ここでご紹介するのは以下4つのポイントです。
○値引き交渉しやすい土地を見極めるポイント
①販売開始から半年以上経っている物件
②分譲地として売り出され、売れ残っている物件
③建築条件が外れた物件
④営業マンにこんな質問をしてみよう
2-1.販売開始から半年以上経っている物件
1つめは、販売開始から半年以上経っている物件です。
販売開始から半年以上経つと、不動産仲介業者としては広告費の支出を気にし出す頃です。物件の広告を減らせば、それだけ土地に対する問い合わせも減ってしまうことが予想されます。よって、不動産仲介業者としては「売れるタイミングで売ってしまいたい」と考え始めます。
以上から、販売開始から半年以上経った物件は価格交渉しやすいといえるでしょう。
2-2.分譲地として売り出され、売れ残っている物件
2つめは、分譲地として売り出され、売れ残っている物件です。
分譲地は、ある程度の区画が販売できれば十分な利益が得られるような仕組みになっていることが多いです。逆に考えれば、売れ残った区画に関しては値引きをしても大きな問題にはならないようになっています。また、インフラ整備など大掛かりな造成工事をしている分、売れ残ることのリスクも無視できません。
以上から、分譲地の売れ残っている物件は価格交渉しやすいといえるでしょう。
2-3.建築条件が外れた物件
3つめは、建築条件が外れた物件です。
「建築条件」とは、土地の売買に際して、売主から指定された建築業者で建てることが条件とされることです。ここでいう建築業者は、売主や不動産仲介業者と関係のある建築業者であることがほとんどです。
「建築条件付き」で販売されていた土地が、いつの間にか建築条件が外れて販売されることがあります。これは、建築条件を外してまでも早く売りたいというサインです。何かしらその土地を現金化したい事情が生じたと考えられます。
以上から、建築条件が外れた物件は価格交渉しやすいといえるでしょう。
2-4.営業マンにこんな質問をしてみよう
売主が値引き交渉に応じてくれそうかを、不動産仲介業者の営業マンから探る方法もあります。具体的には、「この売主さんと付き合いは長いのですか?」と質問してみましょう。
売主と不動産仲介業者の関係性が良ければ、不動産仲介業者から売主にこちらが値引きしたいと思っていることを上手く伝えてくれる可能性が高いです。
よって、不動産仲介業者と売主との親密度をはかるような質問をして様子を見てみることをおすすめします。
3.土地の値引き交渉に役立つ知識を紹介
ここからは、実際に値引き交渉をするにあたって必要な知識を説明していきたいと思います。
3-1.土地値引き交渉のマナー
ここまで見てきたように、土地の取引において、値引き交渉は行われるのが一般的です。ただ、値引き交渉をするにあたって最低限のマナーは必要です。
ここからは、値引き交渉をするにあたって押さえておきたいマナーをご紹介します。
3-1-1.「確実にその土地を買える」ことを示す
値引き交渉をするにあたって、「確実にその土地を買える」ことを示すようにしましょう。
上で少し触れましたが、住宅ローンの審査が通らなくて土地取引の話がパーになってしまうことがあります。散々値引き交渉をした挙句、取引がパーになってしまったら、売主としてはたまったものではありません。値引き交渉をするのであれば、「確実にその土地を買える」ということを証明しましょう。
具体的には、金融機関の事前審査を受けましょう。事前審査とは、住宅ローンの審査が通りそうかどうか、金融機関が住宅ローンの審査の前に審査するものです。
事前審査に通れば住宅ローンの審査にも通ることが多いので、売主にも信頼してもらえるでしょう。事前審査の手続きを終えるのに、だいたい1~2週間ほどかかります。
事前審査を受けるのに必要な書類は以下の通りです。
○事前審査に必要な書類・申込書(金融機関窓口で取得)
・本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
・健康保険証
・源泉徴収票のコピー
など
3-1-2.度を超えた土地値引き額を提示しない
値引き交渉をするにあたって、度を超えた値引き額を提示しないようにしましょう。
一般的に、値下げ幅の相場は100万円~200万円と言われています。土地総合情報システムなどで周辺の土地の取引相場を調べながら、だいたいこの値下げ幅くらいでの値引き交渉を行うようにしましょう。
3-2.不動産情報を集めよう
値下げ交渉をするにあたって、不動産の情報を集めましょう。不動産情報を広く集めることで、不動産価格の相場というものが掴めてきます。
相場がわかれば、どれくらいまで値引きできるのかが見えてくるでしょう。具体的には、以下のような方法で情報を集めます。
①土地総合情報システムで、近隣の土地がどれくらいの価格で取引されたかを調べる
②数社の不動産仲介業者にコンタクトを取り、広く不動産情報を提供してもらう(複数の査定を受ける)
3-2-1.直接詳しいアドバイスを受けるなら、LIFULL HOME'S 住まいの窓口の無料個別講座がおすすめ
また、住宅知識を持ったアドバイザーから直接詳しい話を聞きたいという方は、LIFULL HOME'S 住まいの窓口の無料個別講座を受けてみてはいかがでしょうか?
低予算で住宅を建てるためのアドバイスを受けたいという方は「ローコスト住宅講座」がおすすめです。また、注文住宅の相場などが気になる方には「価格相場講座」もあるようです。
開催している店舗は1都3県のみですが、無料で住宅知識を持ったアドバイザーから有益な情報が学べます。また、希望条件などを伝えれば、ぴったりの建築会社を紹介していただくことも可能です。
参考になりますので、予約をして足を運んでみてはいかがでしょうか。
3-3.買い付け証明書を提出
いい土地を見つけて、いざ値引き交渉をしたいという時、売主に「買い付け証明書」を提出します。
買い付け証明書とは、①土地購入の意思、②土地購入の条件を売主に対して提示するものです。具体的には、以下の事項を書いて売主に提出します。
○買い付け証明書の記載事項①購入希望価格
②手付金の額
③住宅ローンの額
④契約希望日
⑤引渡し希望日
⑥その他希望条件
など
買い付け証明書のサンプルは[文書]テンプレートの無料ダウンロードからダウンロードすることができます。
○「手付金」って何?
上で紹介した中で、「手付金」という言葉を聴き慣れない方も多いかもしれません。
手付金とは、契約が正式に結ばれたことを担保するために支払うお金のことです。土地の売買契約の締結時に、物件購入価格の10~20%ほどの金額を支払います。
この手付金ですが、万が一売買契約を締結した後に自分の都合で契約を解除してしまうと戻ってきませんので、注意しましょう。
売主が希望条件を了承してくれればその条件で売買は成立します。ただ、売主から買い付け証明書の条件を踏まえた新たな条件を提示してくる可能性もあります。
すると、こちらからもそれを踏まえた次の条件を提示します。そういったやりとりを何度か繰り返し、最終的に合意した条件で売買が成立します。
4.土地の値引き情報まとめ
土地の値引きについて書いてきましたがいかがでしたか。最後に内容を軽くおさらいしておきましょう。
まず、値引きできそうな土地を見極めるポイントは以下の通りです。
○値引き交渉しやすい土地を見極めるポイント
①販売開始から半年以上経っている物件
②分譲地として売り出され、売れ残っている物件
③建築条件が外れた物件
④営業マンに「この売主さんと付き合いは長いのですか?」と質問をしてみる
そして、値引き交渉をするにあたってのポイントは以下の通りです。
○値引き交渉をするときのポイント
①金融機関の事前審査を受け、「確実にその土地が買える」ことを証明する
②度を超えた値下げ交渉はしないようにする(値下げ幅の相場は100~200万円)
③不動産情報を集め、土地価格の相場をつかむ
④交渉の第一歩は、買い付け証明書の提出
この記事が、これから土地を購入しようとする全ての方の参考になれば幸いです。
※土地売買の正しい手順について詳しく知りたい方は「費用はどれぐらい?注意点は?土地売買の正しい手順」をご覧ください。