楽天ペイは、日本でのシェア率トップ3に入るほどユーザーの多いQRコード型スマホ決済です。
しかし「エラーが起きて使えないときがある」「使えない店が多い」といった不満を持っている方もいるのではないでしょうか。
実は楽天ペイのエラーのほとんどは解決可能です。また、加盟店の数も少ないとは言えません。
今回は楽天ペイが使えない原因や解決策のほか、楽天ペイをお得に使う方法も紹介します。
「この店は楽天ペイが使えない」と勘違いしてポイントを取り逃してしまうことのないよう、ぜひ参考にしてください。
目次
1.楽天ペイが使えない原因と解決策
楽天ペイには、よくあるエラーというものが存在します。
通常どおりに使えないときは、まずは次に紹介するような原因と解決策を確認してみてください。
1-1.決済金額が100円未満
楽天ペイの最低決済金額は100円以上です。そのため、合計金額が100円未満だとエラーになって支払いできません。
PayPayなど他のスマホ決済では1円単位で使える場合も多いため、エラーの原因に気づかないケースもよくあります。少額の買い物をする場合は、合計金額に注意が必要です。
1-1-1.解決策
決済金額が100円未満である場合の解決策は、単純に「100円以上を買うこと」です。
ただし楽天が運営するフリマアプリ「ラクマ」の売上金額やポイントは、最低決済金額にカウントされないので注意が必要です。
ラクマのポイントや売上金額を使って支払う場合は、それらを差し引いた支払い金額が100円以上になるように調整しましょう。
1-2.利用不可のクレジットカードが設定されている
楽天ペイアプリには、次のような主要なブランドのカードを登録できるようになっています。
- Visa
- Mastercard
- JCB
- AmericanExpress
しかし上記のうち、楽天カード以外のJCB・AmericanExpressは一部店舗で利用できない仕様となっているので注意が必要です。
利用できない店舗名が具体的に公表されているわけではないので、他の店では問題なく使えてもエラーが出る可能性もあります。
1-2-1.解決策
JCBやAmericanExpressのカードで決済できない場合は、利用店舗が制限されていないVisaかMastercardを登録することで解決できます。
もしくは、楽天銀行からの決済に変更するのも一つの方法です。
なお、クレジットカードで決済できないエラーに関しては、カード会社側が利用制限をかけているケースもあります。
有効期限切れや支払いの延滞などでカードが利用停止になっていないか、あわせて確認しておきましょう。
1-3.コンビニには利用不可商品がある
楽天ペイには利用不可商品があります。
たとえば次のようなものは楽天ペイで支払えません。
- 公共料金の支払い
- 収納代行票を使った支払い
- 切手、印紙、はがき
- 金券類、プリペイドカード
- 自治体指定のゴミ処理券、ゴミ袋
- ゆうパックの送料
- 電子マネーのチャージ
これらはコンビニで他のものと一緒に購入する機会も多いので、注意が必要です。
なお、利用不可商品は店舗によって一部異なる場合があります。
1-3-1.解決策
利用不可商品については、楽天ペイ以外の手段で支払うしかありません。
先ほど紹介したような利用不可商品は、他のキャッシュレス決済やクレジットカードも使えない場合が多いので、基本的には現金で支払うことになるでしょう。
1-4.利用上限を超えている
楽天ペイでは、利用上限額が設けられています。
この利用上限額には、楽天ペイ自体の設定と店舗ごとの設定の2種類があります。
楽天ペイ自体の利用上限額は、カード払いだと利用1回あたり最大50万円です。楽天ポイントまたは楽天キャッシュでの支払いだと利用1回あたり最大3万円の上限額となります。
店舗ごとの利用上限額はそれぞれ異なりますが、コンビニでは1回あたりの利用額、1日の合計利用額ともに4,000円が上限です。
コンビニでの支払いに楽天ペイを利用する場合は、使いすぎないよう気をつける必要があるでしょう。
1-4-1.解決策
利用上限額に達してエラーとなった場合、もっとも確実な解決策は「現金など他の方法で支払う」ことです。
状況によっては、「決済金額を減らしてみる」「翌日まで待ってみる」などの方法も有効な場合があります。
ちなみに楽天ペイでは、楽天IDの会員ランクや楽天ペイの利用状況によって利用上限額が変動する場合もあります。
具体的な利用上限額については、セキュリティの観点から問い合わせても教えてもらえません。通常の使用であればそれほど気にする必要はありませんが、高額の支払いをする場合は影響が出る可能性もあるでしょう。
1-5.社内システムトラブル
システムトラブルが原因で楽天ペイが使えなくなるケースもあります。
実際に楽天ペイは過去に何度かシステムトラブルを起こしており、Twitter上では次のようなツイートも流れていました。
障害で楽天ペイが使えない。
— つぐ (@tsugu1615) 2021年2月25日
楽天モバイルが繋がらなくて楽天ペイ使えないってなんかうける
— ももす (@momo_kaori) 2021年3月5日
過去のシステムトラブルの原因は、「楽天カードのシステム障害が影響した」「データセンターの電源が一部ダウンした」など、さまざまです。
こういったトラブル時には、数時間~半日ほど楽天ペイが利用できなくなります。
スマホ決済は一般に広まってからの時間が浅いので、予期せぬ利用停止が起こる可能性はゼロとは言えせん。
システムトラブルの頻度は以前よりも減ったものの、もしものときに備えて外出時は楽天ペイ以外の決済手段も用意しておくことをおすすめします。
1-5-1.解決策
システムトラブルが起こっている場合は、基本的には復旧を待つしかありません。
復旧情報は、公式サイトや公式Twitterなどで確認できます。
1-6.不正アカウントとして疑われている
楽天ペイでは、何らかの理由で不正アカウントとして疑われて利用が制限されることがあります。
こういった場合「E00002」「pgw005」などのエラーコードが、「利用が制限されている」という説明とともに表示されます。
楽天ペイを悪用した心当たりがなくても、次のような原因で不正利用と認識されてしまうことがあるので注意が必要です。
- 複数アカウントを同じスマートフォンで利用していた
- 1つのアカウントを複数のスマートフォンで利用していた
- 同じクレジットカードで複数アカウントを利用していた
- 普段より高額な決済をした
1-6-1.解決策
不正アカウントとして疑われた場合は、エラーメッセージに表示される「楽天ペイカスタマーデスク」の電話番号に問い合わせることで解決できます。
または「楽天ペイアプリご利用制限解除申請フォーム」から申請することでも解決可能です。
とくに規約違反などをしていない場合は、原則5営業日以内に利用制限が解除されます。制限解除の連絡は来ないので、数日経った頃に利用可能な状態になっているかどうかアプリから確認しましょう。
1-7.店員が間違えている
とくにエラーなどが出ていないのに楽天ペイを使えないときは、店員が他の決済方法と聞き間違えている可能性もあります。
コンビニなどの店舗でスマホ決済のバーコードを読み取ってもらう場合は、店員が決済手段を選択する必要があります。
しかし現在はPayPayやLINE Payなどの似たようなキャッシュレス決済があるので、店員が選択を間違うケースも少なくありません。
1-7-1.解決策
楽天ペイのバーコード読み取りがうまくいかない場合は、「楽天ペイで合っているか」を店員に確認しましょう。
店員が楽天ペイを選択しているにもかかわらず決済できないときは、他の原因が考えられます。
1-8.通信環境が悪い
そもそも楽天ペイなどのスマホ決済を使うときは、ネット接続が必須です。
アプリ上に「サーバーに接続できません」「通信がタイムアウトしました」などのエラーメッセージが表示されたら、通信環境の悪さが原因になっている可能性もあります。
1-8-1.解決策
通信環境が悪くて楽天ペイを使えない場合は、スマートフォンがネット接続されているか改めて確認しましょう。
次のような原因でネット接続ができていないケースはよくあります。
- 機内モードになっている
- 電波の弱いWi-Fiに繋がっている
- キャリアの電波が入りづらい場所にいる
もし通信環境が良いのにエラーが出続ける場合は、楽天ペイ側のシステムトラブルが起こっている可能性もあります。
その場合は、先ほども紹介したとおり公式サイトなどでトラブル情報を確認してみましょう。
2.それでも楽天ペイが使えない時の対処法
先ほど紹介した項目を全て確認しても楽天ペイが使えないときは、「楽天ペイ・カスタマーデスク」に問い合わることで解決できます。
ただし、カスタマーデスクから返答があるまでには数日以上かかる場合がほとんどです。
急いでいる場合は、まずは自分で解決できないか探ってみることをおすすめします。
3.楽天ペイは使えない店が多い?
ここまで楽天ペイが使えないときの原因や対処法について解説してきましたが、そもそも加盟店でなければ楽天ペイは使えません。
しかし「楽天ペイは使えない店が多い」という声も聞かれます。はたして本当なのでしょうか?
結論としては、楽天ペイを使える店はスマホ決済として多い方です。最大手のPayPayと比べて個人経営店での導入率は低めですが、チェーン店での導入率は高い傾向にあります。
具体的に公表されている加盟店の一部をあげると、次のとおりです。
コンビニ | セブンイレブン・ローソン・ファミリーマート・ミニストップなど |
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スーパー | イトーヨカドー・西友・オークワなど |
ドラッグストア | キリン堂・コクミン・スギ薬局など |
飲食店 | ケンタッキー・ガスト・吉野家・ドトールコーヒー・和民など |
家電量販店 | ヤマダ電機・ビックカメラ・エディオンなど |
ファッション・雑貨 | ABCマート・ハニーズ・紳士服のアオキ・フランフランなど |
その他 | 東急ハンズ・ロフト・ジュンク堂書店・ジャンボカラオケ広場など |
参考:使えるお店 – 楽天ペイ
ただし加盟店として公表されていても、先ほどまでに紹介したエラーが原因で「楽天ペイが使えない店」と勘違いされているケースも多々あります。
楽天ペイが使えない場合は、まずは使える店かどうかを確認したうえで、エラーの原因と解決策を探ってみましょう。
なお楽天ペイが使える店はアプリから検索可能ですが、特定の店で使えるか調べたい場合は直接店に聞いたほうが確実です。
4.楽天ペイをお得に使う方法
システムトラブルの多さや個人経営店の加盟の少なさなど、楽天ペイにはそれなりの課題があります。
しかし、それでも楽天ペイが多くの人に使われているのはポイントが貯まってお得だからです。
貯まった楽天ポイントは楽天ペイでの支払いに充てられるほか、楽天市場や楽天トラベルなどの関連サービスでの支払いにも使えます。
つまり、楽天ペイを使うならポイントを貯めないと損と言えるでしょう。そこで最後に、楽天ペイで多くのポイントを貯める方法を紹介します。
4-1.「楽天カード」+「楽天キャッシュ」で還元率アップ
楽天ペイでもっとも多くのポイントを貯められるのが、楽天カードで楽天キャッシュにチャージしてから使う方法です。
楽天ペイの通常還元率は0.5%です。しかし「楽天カード」と「楽天キャッシュ」を組み合わせるだけで、通常の3倍である1.5%のポイントがもらえます。
そもそも楽天キャッシュとは、楽天関連のサービスで使える電子マネーのことです。もちろん楽天キャッシュにチャージしなくても楽天ペイは使えます。
しかし楽天カードで楽天キャッシュにチャージすると0.5%の楽天ポイントを得ることが可能です。そこに楽天カードで支払ったときに付与される1%のポイントを合わせれば、合計1.5%のポイントがもらえることになります。
ただし楽天キャッシュにチャージするだけでポイントが付くのは、楽天カードとひも付けたときだけです。楽天銀行から楽天キャッシュにチャージすることも可能ですが、チャージによるポイントはもらえないので注意が必要です。
もし楽天ペイをお得に使い続けたいのであれば、楽天カードの発行をおすすめします。
4-2.キャンペーンに参加する
キャンペーンに参加すれば、誰でも楽天ペイをお得に使えます。楽天ペイではキャンペーンが頻繁に開催されています。
たとえば過去には、「対象店舗で楽天ペイを使うと10%還元」「抽選で全額分のポイントが返ってくる」などのキャンペーンが行われていたこともありました。
これらのキャンペーンに参加すれば、通常の何倍ものポイントをもらうことが可能です。
キャンペーン情報はアプリや公式サイトで確認できます。
事前にエントリーしなければポイントが付与されないキャンペーンもあるので、定期的に情報をチェックしておくと良いでしょう。
5.「楽天ペイ 使えない」のまとめ
楽天ペイが使えなくなる原因は複数あります。しかし今回紹介した原因を一つずつ確認していけば、解決できる場合がほとんどです。
もしそれでも解決できないときは、カスタマーデスクに直接問い合わせることをおすすめします。
楽天ペイには、システムトラブルの多さや個人経営店の加盟率の低さなどの弱点があることは事実です。
しかし他のキャッシュレス決済にはない良さもあります。数多くのチェーン店で幅広く使える利便性や最大1.5%もの還元率、キャンペーンの多さなどは楽天ペイを使うメリットと言えるでしょう。
今まで利用を敬遠していた方も、この機会にぜひ楽天ペイを有効活用してみてはいかがでしょうか。