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土地活用・情報

どうやって探せばいいの?土地の探し方完全マニュアル

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土地をお探しですか?

これから新築マイホームを建てようとした場合、まず家を建てるための宅地を探すことになります。念願のマイホームですから、土地選びは絶対に失敗したくないですよね。

ただ、そもそも初めの一歩として、どうやって土地を探せば良いのかよくわからないという方も多のではないでしょうか。自分の探し方で自分にとって一番良い土地がみつかるのか、不安ですよね。投資や業者として土地の取引を頻繁にしているという方でなければ、大半の方は土地の探し方・選び方については素人という状態だと思います。

そこでこの記事では、土地の探し方のノウハウやポイントについて徹底的に解説します。王道からあまり知られていない方法まであらゆる方法をご紹介しますので、きっとあなたに合った探し方が見つかるでしょう。大きな買い物ですので、失敗しないためにもできる限り色々な方法を試してみてくださいね。

さらに、土地の選び方についても解説します。実際に土地を見に行った時にどんなポイントをチェックすればいいのか、細かく検討していきます。

この記事は、あなたが土地を探し、選び、決定するところまで完全にサポートします。これから土地を購入しようとする方は絶対に知ってきたい知識がたくさんです。ぜひ参考にしてくださいね。

0.土地を探す前の準備

土地を探す前にやるべき準備があります。

0-1.土地購入には2つのパターンがある

土地を探し始める前に、住宅用に土地を購入するといった場合次の2つのパターンがあることをおさえておきましょう。

①土地と建物をセットで購入するパターン
②土地だけを購入するパターン

①土地と建物をセットで購入する場合
すでに完成した建物と敷地をセットで購入するパターンです。「土地を購入する」というよりは、「建物を購入するついでに土地がついてくる」という印象かもしれません。
②と比較して契約の手続きが簡単で、土地と建物を同時に購入するので資金面での計画を立てやすいというメリットがあります。

②土地だけを購入するパターン
更地を購入して、そこに新しい建物を建てるパターンです。
土地について売主と売買契約を結び、建物について建築会社と請負契約を結ぶという流れになるので、契約の手続きは①と比較して複雑です。また、土地にかかる費用と建物にかかる費用の支払いが別時期なので、資金面の計画も立てづらいです。
他方、①より仲介手数料が安く済むというメリットがあります。①の場合仲介手数料が土地と建物の両方についてかかりますが、②では土地のみにしかかかりません。
また、自分の希望通りの住宅を一から建てたいという場合、こちらに挑戦してみるのも良いでしょう。

この記事は「土地」の選び方についての記事ですので、以下主に②を想定してご説明していきます。

0-2.希望条件をまとめる

土地を探し始める前に、土地に関する希望条件(どんな土地が良いのか)をまとめておきましょう
具体的には、土地のエリア、土地の広さ、駅からの距離、周囲の環境(住宅街、自然豊かなど)、利便性(近くにスーパーがある、大型病院があるなど)、地盤などです。
家族で住む家の土地を探す場合は、みんなで話し合って決めましょう。ただ、条件が多すぎると選べなくなってしまうので、3~5つに絞り、優先順位をつけるようにします。優先順位が明確になっていれば、土地を選ぶ際の判断で迷うことが少なくなります。

0-3.土地価格の相場を知る

土地を探し始める前に、土地価格の相場の調べ方を押さえておきましょう。
土地価格の相場は、以下3つの方法で調べることができます。

①不動産会社(仲介業者)のサイトを利用する
不動産情報サイトを利用すれば、相場に近い数値を推測ことができます。
「相場に近い数値」と書いたのは、不動産情報サイトに載っている価格は相場そのものではないからです。というのも、不動産情報サイトに載っているのはあくまで「販売価格」であり、実際に成約した価格(「成約価格」)ではないのです。成約価格まで載せているサイトは多くありません。成約価格は売主と買主の交渉の中で決まり、たいてい販売価格より低い価格になります。

とはいえ、不動産情報サイトに載せられた販売価格を調べることで、「それより少し安い価格」ということで相場に近い数値を推測することはできます。以下、よく利用される不動産情報サイトをいくつか載せておきますので、参考にしてみてください。

SUUMO

at home

HOME’S

goo住宅・不動産

Yahoo!不動産

②土地総合情報システム(国土交通省)を利用する
国土交通省による「土地総合情報システム」を利用するという方法もあります。
「土地総合情報システム」は、国土交通省が不動産取引を行った当事者にアンケート調査を行い、その結果から得られたデータを集計し公開しているものです。

土地総合情報システム

国による公的な情報であるため、信頼性は高いといえます。ただ、アンケートによるものであるため、網羅性が完璧とは言えず、地域によっては情報が少ないということもありえます。自分の知りたい地域の情報が少ないと感じたら、他の手段を考えましょう。

③査定してもらう
土地がある程度決まったら、不動産会社に査定してもらうという方法もあります。
査定を依頼したからといって契約しなければならないということもありませんし、今はインターネットにて無料で査定してくれるところもあります。プロの目で査定してもらえますので、より正確な数値を期待することができます。
以下、無料査定をしてくれるサイトをいくつかご紹介しますので、利用してみてください。

at home 不動産一括査定依頼サービス

HOME’S  不動産売却査定サービス

nomu.com 不動産無料査定

スマイスター 一括土地査定

0-4.予算を確認する

土地を探し始める前に、予算を確認しましょう。
土地の購入にかかる費用は、以下の通りです。

項目内容
土地の購入費用ローンを利用した場合は、融資額を引いた残額
租税公課不動産取得税
登録免許税
印紙税
など
不動産仲介手数料
(不動産会社を利用した場合)
後ほど説明します
ローン借入費用
(ローンで融資を受けた場合)
事務手数料
ローン保証料
など

これらをもとに予算を計算しましょう。ちなみに、土地購入費用以外の購入諸費用は、だいたい土地購入費用の1割くらいかかるといわれています。

0-5.地目について知っておく

土地を探し始める前に、地目について知っておきましょう。
地目の種類は以下のようになります。

家を建てる前提で土地を購入する時は、地目が「宅地」となっている土地を購入するようにします。念のため、不動産会社にもその土地の地目が「宅地」となっているか確認しましょう。地目が「宅地」となっていない土地だと、そもそも住宅が建てられなかったり、地目を変えるのにお金がかかってしまったりします。

1.土地の探し方とポイント

ここからは、土地の探し方とポイントについて解説していきます。

1-1.インターネットサイトで探す

まず、インターネットサイトで探すという方法があります。ここでいう「インターネットサイト」には、一般的に用いられるポータルサイトと、市区町村のHPがあります。

1-1-1.ポータルサイト

よく用いられるポータルサイトとして、以下のようなものがあります。

SUUMO

at home

HOME’S

goo住宅・不動産

Yahoo!不動産

HOME ADPARK

住友不動産販売

それぞれのサイトごとに得意とする地域が違いますし、1つのサイトでしか扱われていない物件もありますので、複数のサイトを利用して探してみるようにしましょう。

1-1-2.市区町村のHP

また、希望の市区町村のHPから探すという方法もあります。

方法としては、インターネット検索で
・「○○市 保留地」
・「○○区 区画整理」
などと検索します。

保留地や区画整理地のメリットとしては、

・不動産仲介手数料や分筆測量費用を支払わなくて良いことが多く、通常より安く手に入ることがある
・同じような家族状況の方が同時に住まう事になる場合が多く、ご近所関係がスムーズにいくことが多い
・国が管理していた土地で周りの環境が良い場合も多い
などです。

保留地や区画整理地は上記の通り不動産仲介手数料を支払わなくて良いということから、不動産会社はあまり扱わないことが多いです。なので、自分で探さないと見つかりません。思わぬ掘り出し物件があるかもしれませんので、希望の市区町村が決まったら一度保留地や区画整理地の検索も試してみることをおすすめします。

注意点としては、

・人気物件は抽選や先着順ということも多く、情報を早く入手することがカギとなる点
・土地の引渡し時期に関して、希望するタイミングで引渡しを受けることができない場合がある点

をおさえておきましょう。

1-2.不動産会社(仲介業者)を利用して探す

次に、不動産会社に探してもらうという方法があります。実際に不動産屋さんに足を運び、土地を探してもらいます。

1-2-1.不動産会社(仲介業者)の探し方

不動産会社は、インターネット検索で「○○市 不動産」などと検索すればそのHPがヒットします。

1-2-2.不動産会社(仲介業者)の選び方

いくつかある不動産会社から、どのようにして1つを選べば良いのでしょうか。
まず、不動産会社の種類とそれぞれのメリット・デメリットについておさえておきましょう。

○不動産会社の種類

大手不動産会社テレビCMなどで世間一般に名前の知れた、駅前の一等地にオフィスを構えるような不動産会社のことです。
中小不動産会社(地場系)駅前に古くから店舗を構えているような不動産会社のことです。
中小不動産会社(情報系)インターネット広告に力を入れている、ホームページを主な窓口としているような不動産会社のことです。

○それぞれのメリット・デメリット

メリットデメリット
大手・認知度が高く、多くの土地情報が集まる
・一般的な「良い土地」が集まる
・買主からの人気も高く、希望条件と予算のバランスが良くないと物件情報が得にくい
中小
(地場系)
・地域に強く、掘り出し物件の情報が手に入る可能性がある・物件情報は多くない
中小
(情報系)
・幅広く情報を得ることができる・不動産会社間で共有されるデータベースがもとになっているため、掘り出し物の物件は少ない

これらを踏まえた上で、不動産会社を選ぶ時にみるべきポイントは以下の通りです。

①免許番号
形式的な話になりますが、免許番号を確認してみましょう。
例えば、東京の会社であれば「東京都知事(3)第○○号」といった免許番号が不動産会社に与えられています。この()内の数字(先ほどの例の場合であれば「3」)に注目します。
()内の数字が何を表しているかというと、営業年数です。不動産売買の免許は5年に1度更新する必要がありますが、最初の5年は「1」で、更新すると(6~10年)「2」という風に増えていきます。
つまり、()内の数字が増えていくほど営業年数が長いことを意味しますので、不動産会社の信用力の1つの目安になるのです。
ただ、休眠会社の免許を利用して営業年数を偽る悪質な会社もありますので、あくまで参考程度におさえておきましょう。

②業者名簿
不動産会社の業者名簿は誰でも閲覧可能ですので、これも確認しておきましょう。
過去の営業実績や資産状況、行政処分を受けていないかなどの情報を確認することができます。

③営業マンとの相性
不動産会社を利用した不動産探しは、営業マンと綿密なコミュニケーションを取りながら進めていきます。よって、営業マンとの相性が合うかも、土地選びにおいては非常に重要です。
そこで、親切かつ丁寧な説明をしてくれる営業マンがいるかどうかも、不動産会社を選ぶポイントになります。「連絡に対する返信が遅い」「希望条件から外れた物件ばかりすすめてくる」といった不安要素がある場合、その不動産会社は避けた方がいいでしょう。

1-2-3.仲介手数料はどれくらいかかるか

不動産会社に払う不動産仲介手数料は、法律によって物件価格に応じた上限が決められています。これを早見表にしたものが以下になります。

物件価格(税抜)仲介手数料の上限(税込)
200万円の物件108,000円
400万円の物件172,800円
500万円の物件226,800円
1,000万円の物件388,800円
1,500万円の物件550,800円
2,000万円の物件712,800円
2,500万円の物件874,800円
3,000万円の物件1,036,800円
3,500万円の物件1,198,800円
4,000万円の物件1,360,800円
4,500万円の物件1,522,800円
5,000万円の物件1,684,800円
6,000万円の物件2,008,800円
7,000万円の物件2,332,800円
8,000万円の物件2,656,800円
9,000万円の物件2,980,800円
1億円の物件3,304,800円
3億円の物件9,785,800円

詳しい計算については、無料にもできる?不動産売却時にかかる仲介手数料の仕組みを解説の記事で詳しく解説していますので、そちらもあわせて参考にしてください。記事は不動産売却を中心に書いていますが、不動産購入についても同じ計算が使えます。

1-3.自分の足で探す

インターネットや不動産会社に頼らず、自分の足で探すという方法もあります。
ただ、これらの方法を利用しても、最終的に購入する場面では不動産会社の力を借りることが多いことは覚えておきましょう。

1-3-1.空地を探す

希望するエリアを車などでぐるぐる巡ってみる方法があります。すると、空地に立て看板が立っていることがあります。
意外とインターネットには載っていない土地の場合がありますし、実物をそのまま見ることができますので余計な手順なく判断することができます。

1-3-2.知人等を利用する

知人などに「今土地を探している」と伝えてみる方法もあります。思わぬところから情報が入ることもあるでしょう。
特に、銀行関係者や司法書士など、間接的に税や土地に関わる人は情報を持っていることが多いです。

1-3-3.自分で謄本を見てみる

気になる土地があるが、立て看板は立っていないという場合、その土地の謄本を市区町村の法務局で取得し所有者を調べ、直接交渉してみるという方法もあります。
この方法を利用する場合、具体的な売買交渉に入る段階では不動産会社に間に入ってもらうようにしましょう。後々のトラブルを防ぐことを考えると、交渉のノウハウを持つ不動産会社に間に入った方が安心です。

1-4.競売を利用する

初心者にはおすすめできないのですが、土地探しの方法として競売を利用することも考えられます。競売の説明は以下の通りです。
お金を支払う義務のある人(債務者)がその義務を果たさない場合などに、支払いを受ける権利がある人(債権者)が債務者の不動産を差し押さえてお金に変えるよう裁判所に依頼すると、裁判所はその不動産を競売手続きにかけます。不動産を誰かに売却することでお金に変え、そこから債務者が支払わない分を債権者に返済するのです。例えば、住宅ローンを返済しない場合や、借金を返さない場合などにこれが行われます。
裁判所が行う上記競売手続きによって売却されることになった不動産(土地や建物)のことを競売物件と呼びます。

競売を利用すれば、通常より安い値段で土地を手に入れることができる場合があります。ただ、競売物件は通常の不動産取引とは異なる方法でやり取りされますので、利用する場合は事前にある程度知識をつけておくことが必要です。競売の利用を検討される場合は、価格は安いがトラブル多発!?競売物件の購入方法・流れ・注意点の記事に詳しい解説がありますので、そちらもあわせて参考にしてください。

2.土地を選ぶ時のチェックポイント

ここからは、土地を選ぶ段階でチェックしておきたいポイントについてご紹介します。
土地を選ぶ際にチェックしておきたいポイントをまとめると、以下のようになります。

①土地の形状、高低差、地盤
②日当たり、風通し
③隣地の状況、境界線
④水の流れ
⑤ライフラインの整備
⑥街並み、周辺環境
⑦道路、交通条件
⑧法規制や特殊条件
⑨謄本(全部事項証明書)

以下、それぞれについてご説明します。

2-1.土地の形状、高低差、地盤

2-1-1.土地の形状

土地の形状、高低差、地盤などは、家を建てる時に影響があります。
土地の形状は見た目で判断がつきますが、土地の形状によって家の形も変わってきますので、しっかり確認するようにしましょう。

2-1-2.土地の高低差

高低差は、土地と道路の高低差のことです。
高低差が大きいと、昇り降りが大変というデメリットがあります。
また、道路より低い土地だと、視認性や日当たりが悪くなる、道路から雨水が流れ込んでしまうなどのデメリットがあります。
一方、道路より高い土地の場合、昇るのが大変というデメリットはありますが、日当たりや風邪通しがいい、プライバシーが確保される(覗かれない)といったメリットもあります。
高低差を調べるため、土地を見に行く際は必ずメジャーを持参するようにしましょう。

2-1-3.地盤

災害が起きた場合のことを考えると、きちんと地盤調査を行うことが大切です。
まずは自分でその地域の防災マップをチェックしましょう。防災マップには、台風、大雨、津波、高潮の災害が起こった場合に被害が想定される地域がマッピングされています。

また、全国の地盤状況がひと目でわかるサイトもありますので、利用してみましょう。
全国地盤サーチGAIA

ただ、本格的に購入を考えた場合、やはりプロに依頼するのが良いです。

2-2.日当たり、風通し

日当たりや風通しに影響を与えるのは、方位隣接する建物や道路の状況などです。
一般的によく、「南向きは日当たりが良い」といいます。そこから、南向きにバルコニーが欲しいと思っても、その方角に大きなマンション・アパートが建っていると日が当たりにくくなってしまいます。また、道路の状況から、南向きにバルコニーが作れないという状況も考えられます。
このように、日当たりや風通しは方位だけでなく隣接する建物や道路の状況なども含めて考える必要がありますので、あわせて確認しておきましょう。

2-3.隣地の状況、境界線

隣地の状況や境界線についても確認しておきましょう。
隣地の状況について、具体的には、隣地にはどんな建物が建っているか、その建物の用途は何か、更地だとしたら今後何かを建設する予定はあるか、隣地から越境しているものはないか(屋根、木など)などを確認します。
トラブルになりやすい境界線についても確認しておきましょう。具体的には、境界線がはっきりしているか、境界を示す塀やフェンスの所有者は誰か、などを確認します。

2-4.ライフラインの整備

ライフラインとは、水道、ガス、電気のことを指します。これらが整備されているかも確認しましょう。
特に上水道と下水道について、敷地内まで引き込まれているか、引き込む場合に本管に許容量があるか、しっかり確認しておきましょう。

2-5.水の流れ

雨が降った時に雨水がどう流れるか、近くに川がある場合洪水することはないか、なども確認しておきましょう。
特に、上で説明した道路よりも低い土地の場合は注意が必要です。

2-6.街並み、周辺環境

土地のある地域の街並み、周辺環境についても確認しておきましょう。
具体的には、以下のような項目を確認します。

・地域の街並みの雰囲気が自分や家族と合いそうか
・騒音や悪臭などがしないか
・交通量はどうか、交通機関の音がうるさくないか
・できれば、近隣住民についての情報
・学校との距離はどうか、近くに公園があるかなど(子供がいる場合)
・近くに大型スーパーや病院、郵便局などがあるか

また、できれば色々な時間帯や曜日、天候の雰囲気を確認するようにしましょう。特に、夜になると人通りが減り街頭も少なく雰囲気がガラッと変わってしまうことはよくあります。

2-7.道路、交通条件

道路や交通条件についても確認しておきましょう。

まず確認すべきは「駅から何分か」という点です。これは実際に自分の足で歩いて確認しましょう。不動産会社のいう「徒歩○○分」は80mで1分と計算されていますが、途中に踏切や信号があり実際はもっとかかってしまうということはよくあります。

次に、道路についても確認します。子供がいる場合、周りの道路の交通量はどうか、子供の通学路の道路は安全かなどを確認しておきましょう。
形式的なものとして不動産会社に確認すべき事項もいくつかあります。
まず、「道路に2m以上接しているか、幅員は4m以上あるか」の確認は欠かせません。道路に接する部分が2m未満だと建物が建設できないことになっており、幅員が4m未満の場合は敷地が道路の一部とみなされて削られてしまうのです(セットバックといいます)。
また、接する道路が公道か私道かも確認しておきましょう。道路の所有者とのトラブルを避けるためです。
そして、都市計画道路の有無についても確認しましょう。もし道路計画が実行された場合、立ち退かなければなくなってしまいます。

2-8.法規制や特殊条件

土地に法規制や特殊条件が付されていないかもしっかり確認しておきましょう。
これらの事情は売買契約時点で重要事項として宅地建物取引士から必ず説明されますが、売買の段階で「え、そうなの!?」ということにならないよう、あらかじめ知っておいた方が良いでしょう。

法規制や特殊条件の内容はとても多くここで説明しきれませんが、主なものを以下いくつかご紹介します。

①都市計画法の「都市計画地域」でないか
日本では、都市計画法に基づく地域ごとの都市計画があり、道路整備や都市整備を行っています。そうした整備を行っている地域を「都市計画地域」といい、様々な規制がかけられていることがあります。特に、都市計画地域の中の「市街化調整区域」は、原則一般の住宅が建てられませんので注意が必要です。

②「用途地域」
土地には「用途地域」という分類があり、用途地域ごとに建築できる住宅の建ぺい率や容積率、居住環境が大きく異なります。具体例をいくつか挙げます。
「第1種低層住居専用地域」は住宅以外の用途は厳しく制限されているエリアです。よって、良好な住宅環境が望めます。
「準工業地域」は環境悪化をもたらす恐れのない工業を営む工場と住宅が混在したエリアです。よって、閑静な住環境を望むことは難しいかもしれません。

用途地域については、用途地域マップで調べることができます。本格的に購入を検討する段階で一度確認しておきましょう。

建ぺい率、容積率とは?上に出てきた「建ぺい率」、「容積率」といった言葉を聞きなれない方も多いでしょう。ここで一度整理しておきます。
建ぺい率とは、土地の敷地面積に対する建物の建築面積の割合のことです。
容積率とは、土地の敷地面積に対する延べ床面積の割合のことです。

2-9.謄本(全部事項証明書)

土地の謄本についても確認する必要があります。謄本は、土地のある市区町村の役所の法務局に行けば誰でも閲覧することができます。
謄本から確認できることは、土地の所有者や抵当権の有無、土地の履歴(以前は農地だった、工場用地だったなど)などです。特に、土地の履歴から以前工場用地だったことが判明した場合は、土壌汚染の有無についても確認する必要があります。

3.まとめ

土地の探し方について書きましたが、いかがでしたか。
この記事が、これから土地を探すすべての方の参考になれば幸いです。

  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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