近年では、ローソン銀行などを始めとするコンビニ銀行が、銀行業界で活躍の場を広げています。
最大のセールスポイントは、店内にあるATMで現金の出し入れなどが365日24時間可能なことです。
今回はローソン銀行を利用する際のメリットなどについて、詳しく解説をしていきます。
これからローソン銀行を利用する予定のある方はぜひ、この記事を参考にしてください。
1.ローソン銀行とは?
ローソン銀行は2018年に開業した比較的新しいコンビニ銀行です。
正式には株式会社ローソン銀行と言い、大手コンビニエンスストアチェーンのローソンが主導して立ち上げました。
三菱UFJ銀行も主要株主となっています。
キャッシュレス決済に力を入れており、インターネットバンキングである「ローソンダイレクト」またはローソン内に置いてあるATMから操作ができます。
ローソンダイレクトはもちろん、ATMからでも最大24時間、365日出金・残高照会・振込などのサービスが利用可能です。
普通預金口座と定期預金口座をそれぞれ取り扱っています。
2.ローソン銀行を利用するメリットとは?
ローソン銀行は小売業主導で設立された銀行としては、セブン銀行(セブン&アイ・ホールディングス主導)、イオン銀行(イオングループ主導)に続くトップクラスの位置にいます。
ここでは、ローソン銀行を利用するメリットについて詳しく解説をしていきましょう。
2-1.24時間365日・全国のATMで利用可能
ローソン銀行の最大のセールスポイントは、24時間365日・全国のローソン銀行ATMで利用可能なことです。
遠く離れた銀行に行くより近くのコンビニに行くほうが楽なので、非常に使いやすいといえます。
設置台数もセブンイレブンに次いで多いので、急に現金を用意する必要があるときに便利でしょう。
7~19時の間は全国ローソン店舗内にあるローソン銀行ATMの預入れ・引出し手数料が無料となっています。
ローソン銀行に口座を作った。
家の前がローソンだから、ローソン銀行が一番コスパがいいことが判明した。— あき (@agkhr128310) 2021年3月13日
2-2.口座開設が簡単
口座開設も運転免許証などを撮影して送るだけで簡単に開設できます。
手持ちのスマートフォンから口座開設アプリをダウンロードし、アプリで申し込みを選択したらアプリ上で必要事項を入力するだけで完了。
パソコンから申し込みを選択した場合は、ローソン銀行サイトに入力したEメールアドレスに申し込み用URLが届くので、そちらから必要事項を入力します。
入力する内容は氏名・性別・住所・電話番号・取引目的・職業・勤務先などです。運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなどの本人確認書類は撮影後アップロードして提出します。
なお、本人確認書類は郵送で送っても問題ありません。申し込み後、2週間程度で本人限定郵便によってキャッシュカードが届きます。
ネット銀行なので通帳の発行はないことに注意してください。
2-3.PC・スマホからも利用可能
ローソン銀行ダイレクトを利用すれば、パソコン・スマホ・タブレットから、原則24時間365日、取引きができます。(システムメンテナンスの時間帯を除く)
いつでもどこでもネットで振込みや残高確認ができるので、わざわざATMまで確認しに行く必要はありません。
2-4.口座決済サービスが利用可能
ローソン銀行口座から決済アプリや電子マネーなどへチャージができます。
所有している金融機関口座を、アプリなどを提供する事業者(以下、提携事業者)のサービス内で登録することで、銀行に行かなくても即時に口座からお金を移動して支払いができるサービスです。
ローソン銀行は提携事業者と提携金融機関のシステムをつなぐサービスを提供しています。
利用可能時間は原則、利用する金融機関がローソン銀行ATMで利用可能な時間です。即時口座決済サービスを利用する提携事業者が提供するアプリなどの中で利用が可能です。
2-5.口座開設でPontaポイントが貯まる
ローソン銀行の口座を開設するだけで100Pontaポイントがもらえます。
この特典は終了時期を特に定めていない常設の特典です。
その他にもキャンペーン時にはAmazonギフト券などがもらえることもあります。
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— ローソン銀行 (@lawsonbank_jp) 2021年3月15日
2-6.証券会社の口座としても利用可能
ローソン銀行口座から証券会社・FX会社などの取引口座への入金が簡単に行えます。
利用している証券会社・FX会社などのページから、ローソン銀行の口座のページに、入金に必要な情報が自動反映されるので、即時に証券会社・FX会社などの管理口座へ入金ができるのです。
方法も簡単で、証券会社・FX会社などのページから利用口座先としてローソン銀行を指定して①ローソン銀行ダイレクトにログイン②振込内容確認③認証で取引が完了します。
なお、このサービスでは振込手数料はかかりません。
銀行の中には、指定できないところもあるのでメリットといえます。
2-7.セキュリティ対策が強力
ローソン銀行では、不正対応に様々なセキュリティを導入しているので安全性が非常に高いです。
ウィルス・フィッシング詐欺・通信内容の盗聴対策について確認もできます。
セキュリティ対策としては以下のものが用意されています。
- 128bitSSL以上の暗号化通信
- 24時間365日のアクセス監視
- EV SSLサーバ証明書の採用
- ソフトウェアキーボード
- ファイアウォール
- セキュリティソフトの無償提供
- サーバ側での不正等の検知
暗号化、アクセス監視、ファイアウォールなど、セキュリティ面の対策が強力なので安心して利用が出来ます。
取引内容はEメールで通知が来るのですぐにわかるのもメリットです。
2-8.支店名がかわいい
ローソン銀行の支店名は巷では「可愛すぎる!」と評判です。
誕生月で支店名が決まり、おもち、チョコ、おすし、カフェなどローソン商品名にちなんだネーミングとなっています。
ちなみに月ごとの支店名は下記の通りです。
1月 | おもち支店 |
2月 | チョコ支店 |
3月 | おすし支店 |
4月 | カフェ支店 |
5月 | おにぎり支店 |
6月 | サラダ支店 |
7月 | アイス支店 |
8月 | フルーツ支店 |
9月 | パスタ支店 |
10月 | おべんとう支店 |
11月 | スープ支店 |
12月 | デザート支店 |
例えば、7月生まれの人なら「ローソン銀行 アイス支店」となります。
ネット銀行は支店名がかわいいものが多いですが、ローソン銀行はコンビニエンスストアらしい「メニュー名」という新しいネーミング方法が評判を呼んでいます。
自分の誕生月の支店名が気に入った人はローソン銀行で口座開設してはいかがでしょうか。
3.ローソン銀行を利用するデメリットとは?
メリットも多々あるローソン銀行ですが、デメリットもいくつかあります。
ここでは、ローソン銀行に関するデメリットについて詳しく解説をしていきまましょう。
3-1.預金金利は高くない
残念ながら、ローソン銀行の預金金利は決して高いとは言えません。
普通預金の預金残高が300万円以下の場合は、年0.001%の利息しか付かないのです。300万円以上の場合は0.030%なので高いとも言えます。
しかし、スーパー定期にした場合は1か月未満でも0.030%の利息が付くのでお得です。ちなみに300万円以上の場合でも同じ利率となります。
3-2.振込手数料が高い
ローソン銀行の振込手数料は安いとは言えません。
振込はローソン銀行ATM、インターネットバンキングサービス(個人向けはローソン銀行ダイレクト)から利用ができます。
振込手数料は下記の通りです。
個人客の振込手数料(消費税含む) | |
ローソン銀行の口座あて | 55円 |
他の金融機関の口座あて | 220円 |
同行宛の送金でも手数料が必要です。振込手数料もメガバンクとほぼ変わりません。
関連記事はこちら!
口座開設におすすめな銀行TOP3を紹介!メガバンクとネット銀行を比較
3-3.口座振替の取り扱いは無い
ローソン銀行では口座振替の取扱いはしていません。
そのため、公共料金や税金の引き落としに使いたい人には不便といえます。
ただし、ローソン銀行クレジットカード「ローソンPontaプラス」の支払口座にローソン銀行口座を指定して、各種使用料金をクレジットカードでの支払いとした場合、クレジットカードの利用代金として引き落としが可能です。
また、ローソン銀行ダイレクトから「クレジットカード入会申込」をする場合、入会申込時点よりローソン銀行クレジットカードの引落口座に指定することもできます。
3-4.デビット機能・預金通帳はない
ローソン銀行ではデビット機能や預金通帳には対応していません。
ローソン銀行口座と連携して即時に引き落としをしたい方や、紙の預金通帳を使いたい人には不便でしょう。
預金残高や振り込みはローソン銀行ATMやネットで確認することになるため、スマートフォンやパソコンを利用している人にオススメします。
3-5.未使用口座管理手数料が発生する
ローソン銀行の普通預金は、最後の預入れまたは払戻し(該当普通預金のお利息の元本への組入れおよび未使用口座管理手数料の引き落としを除く)から2年以上、一度も預入れまたは払戻しをしていない場合、未使用口座として取扱いがされます。
また、未使用口座となった場合は、Eメールまたは文書で「ご案内」の通知が届き、その後、3ヵ月経過後も取引き(ローソン銀行ダイレクトへのログインを含む)がなく、また連絡もない場合は、3ヵ月経過後の月末日に毎年1,320円(消費税込)の未使用口座管理手数料を負担することになっているのです。
残高不足等により、未使用口座管理手数料の引落しが不能となった口座については、残高を未使用口座管理手数料の一部として充当し、改めて通知することなく所定の方法により、自動的に解約することも規定されています。
未使用口座管理手数料の対象となる口座は、残高1万円未満の普通預金口座とし、以下の場合は対象外となります。
- 同一支店に定期預金口座を保有しており、かつ同定期預金口座に1円以上残高がある場合
- ローソン銀行ダイレクトに、直近2年以内にログインされている場合
- ローソン銀行クレジットカード「ローソン Ponta プラス」の引落口座となっている場合
3-6.取引状況に応じた優遇制度がない
ローソン銀行は取引実績や預金残高に応じたATM手数料・振込手数料が一定回数無料になるなどの優遇制度はありません。
楽天銀行にはハッピープログラム、住信SBIネット銀行はスマートプログラム、ソニー銀行のClub Sなど、他のネット銀行は条件をクリアすると一定回数までは無料で取引できるというサービス特典があります。
したがって、早朝や夜間のATM利用や振り込みすることが多い方には、他のネット銀行の方が向いているといえます。
4.ローソン銀行のオススメの使い方
ローソン銀行は全国のローソンで気軽にお金の出し入れができるとても便利な銀行です。
ここでは、ローソン銀行のオススメの使い方についてご紹介をしていきます。
4-1.日常使いの銀行として使う
ローソン銀行は貯蓄用にしては金利が低いのですが利便性は優れているため、日常使いの銀行として使うのがオススメです。
特に家や職場の近くにローソンがある人にはぴったりと言えます。
預け入れや引きだしは朝の7時から夜の7時までは手数料が無料なので、お財布代わりに気軽に何回利用しても懐が痛みません。
振り込みもローソン銀行ATMやインターネットバンキングサービス(個人向けはローソン銀行ダイレクト)から利用できるので、急に振り込みが必要なとき安心です。
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5.「ローソン銀行 メリット」のまとめ
今回はローソン銀行を利用する際のメリットについて詳しく解説をしていきました。
近年ではセブンイレブンやローソンを始めとするコンビニ銀行が、新たに銀行業界に参入してサービスを始めています。
理由としては「地域金融機関との連携」と「キャッシュレス」が挙げられており、地銀などは今、厳しい経営環境を生き抜くために効率よく経営をしていかなければなりません。
ローソン銀行はそれらの時流に乗り、地銀などが利用者の利便性を損なわない形でサービスを提供しているといえます。
また、将来を見据えてキャッシュレスの分野でも収益が稼げるようにしていくという狙いもあるようです。
消費者側も全国どこにでもあるローソンで365日24時間利用できるという利便性があり、事業者と消費者の双方がメリットを共有していくことでしょう。