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不動産小口化商品とは?メリット・REITとの違い・取扱業者を紹介!

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「不動産投資=部屋を丸々一件購入しなければならない」というわけではありません。
1つの物件に複数人が出資して収入を得る方法もあります。不動産小口化商品も、そのなかの一つです。

この記事では、不動産小口化商品の概要やメリットなどを紹介します。

1.不動産小口化商品って何?

不動産小口化商品とは、1つの不動産を小口化し販売している投資商品のことです。たとえば1棟5000万円の物件であれば、販売業者が50口に分けて1口100万円で提供するイメージです。保有している口数が多い投資家ほど、多額の家賃収入を得ることができます

不動産小口化商品には、主に2パターンあります。

1-1.匿名組合型

匿名組合型は、不動産を保有している組合と契約を結んで出資するパターンです。契約~収益が分配されるまでの流れは下記の通りです。

  1. ステップ1:不動産を保有している組合と匿名組合契約を結ぶ(出資者間同士では契約を結ばない)
  2. ステップ2:出資者は購入する口数に応じて、組合に出資する
  3. ステップ3:収益が発生したら、各出資者の保有口数に応じて分配する

ちなみに出資をしても不動産の所有権は発生せず、受け取った分配金は雑所得扱いです。しかし出資者の氏名や出資金額は組合以外には分からない状態になっているため、匿名性を重視したい人におすすめのパターンといえます。

1-2.任意組合型

任意組合型は、不動産を保有している事業者と任意組合契約を結んで出資するパターンです。契約~収益が分配されるまでの流れは下記の通りです。

  1. ステップ1:不動産を保有している事業者と任意組合契約を結ぶ
  2. ステップ2:出資金額に応じて事業者から共有持分(※)を購入
  3. ステップ3:事業者から購入した共有持分を組合に現物出資(ここでいう組合とは事業者や投資家をまとめる団体)
  4. ステップ4:収益が発生したら、各出資者の保有口数に応じて分配

出資後は不動産の所有権が発生するため分配金は不動産所得扱いです。相続対策として保有する人もいます。しかし、登記時の諸費用が発生するためご注意ください。

なお、不動産小口化商品の販売は不動産特定共同事業法で認められた事業者にのみ許されています。

※.共有持分とは複数人で不動産を運営する時の、保有割合を指します。不動産価格3000万円の物件に対してAさんが1500万円、BさんとCさんが750万円分の共有持分を購入した場合であれば、Aさんは50%、BさんとCさんは25%ずつの共有持分を持っていることになります(あくまでイメージです)。

2.REITとの違い

不動産小口化商品への投資と似ている投資手段として挙げられやすいのがREIT(不動産投資信託)。REITも、複数の出資者から資金を集めて収益を分配する投資方法であるものの仕組みは異なります。違いについては下記の表をご覧ください。

不動産小口化商品 REIT
所得区分 雑所得or不動産所得 配当所得
売買の流れ 不動産小口化商品の業者だから遅い(リアルタイムで売るのは難しい) 証券取引所での売買だから早い(リアルタイムで売りやすい)
扱っている物件の種類 マンションがメイン マンションの他にホテル、物流施設、ビルなどもある
投資スタイル (1案件につき)1つの不動産に投資 複数の不動産に投資
売買の自由度 組合の許可が必要 証券取引所で自由に売買できる

▼不動産小口化商品▼

▼REIT▼

不動産小口化商品の運用は不動産投資に近いですが、REITの運用は株式投資に近いといえます。所得区分や投資スタイルも異なるためご注意ください。

3.不動産小口化商品を買うメリット

ここからは、不動産小口化商品を買うメリットについて見てみましょう。

3-1.少額投資をしやすい

不動産小口化商品は、1つの不動産を複数の口数に分けて販売する商品となっているため少額投資に向いています一口100万円で購入できる商品もあるため1人で不動産を丸々購入する場合と比べて、出資する時の経済的負担は抑えやすいです。資金額に応じて購入口数を調整したり、保有している口数の一部を売却したりできるのも不動産小口化商品の特徴です。

3-2.高級物件のオーナーに気軽になれる

手軽な資金で高級物件のオーナーになれるチャンスがあるのも特徴です。例を挙げて見てみましょう。

~例.不動産価格1億円の物件~

パターン1.丸々1件購入しなければならない場合
→1億円を支払えば(orローンを組めば)オーナーになれる

パターン2.不動産小口化商品として、100口に分けて販売している場合
→最低100万円出資すれば、オーナーになれる

不動産小口化商品であれば、手ごろな出資額で高級物件のオーナーになれるチャンスがあるということです。自己資金が少ない投資家の中には、複数の高級物件のオーナーになっている人もいます。

3-3.リスクが小さい

投資した不動産に欠陥が見つかり修繕費の支払いが発生したとしても、複数人が出資しているため負担金は少なくて済みます。不動産による損失を抑えたい人にも、おすすめの商品といえます。

3-4.利益を不動産所得扱いにできる

任意組合型タイプの不動産小口化商品を購入すれば不動産を所有している状態とみなされるため、発生した利益は不動産所得扱いです。不動産所得が発生した場合、条件を満たせば確定申告時に青色申告特別控除の適用が認められます。

青色申告特別控除とは所得額から決められた額を控除できる特典のことで、最大65万円の控除が可能です。仮に所得額が200万円だった人は青色申告特別控除の利用をすると、最大で135万円まで減額されるということです。つまり、青色申告を活用して所得税や住民税を抑えたい人にも任意組合型タイプの不動産小口化商品が役立つといえます。

3-5.管理がラク

不動産の管理は、業者に委託できるためラクです。投資物件内を自身で清掃をしたり、リノベーションをしたりする必要がありません。不動産の管理をしながら投資に取り組むのが苦手な人に最適です。

4.不動産小口化商品を買うデメリット

不動産小口化商品にはメリットだけではなく、デメリットもあるので見てみましょう。

4-1.物件によっては応募者が殺到する

物件によっては応募者が殺到し数週間で定員が埋まるケースもあるため要注意。お得な不動産小口化商品を購入するために、日頃からインターネットや雑誌などで情報をチェックすることをおすすめします。

4-2.大きな収入を得ることは難しい

物件に対する出資額が少なければ、収入額も小さいため大きな収入を得ることは難しいです。しかも、不動産を管理・運用している業者へのマージンも不動産収入から引かれるため、入居状態が悪い物件だと予想以上に収益が低くなる場合もあります。

少しでも多くの収入を得たい場合は、マージンが少ない業者から不動産小口化商品を買ったり口数を増やしたりするだけではなく、入居者が集まりやすい物件に投資することも覚えておきましょう。

4-3.担保にできない可能性が高い

1人で購入した不動産であれば担保にして借入できる可能性は高いですが、不動産小口化商品の場合は共同出資者で購入している商品になっているため担保にするのは難しいでしょう。投資期間中に融資を受ける可能性がある人は、自身のみが名義になっている不動産を購入して投資に励んだ方がよいでしょう。

4-4.購入時の融資が難しい

不動産小口化商品を購入するための資金をローンで賄うことは、不動産特定共同事業法によって禁じられています。購入する時は現金が必要になるためご注意ください。

4-5.運用者が倒産する危険性がある

不動産を運用している業者が倒産すると、投資が打ち切りになる場合があります。他の事業者に不動産を引き継いで投資を続行する場合もありますが、投資会社が代わった後に運用実績が上がるとは限りません元本保証もないため、不動産のみで投資先を選ぶのは危険です。

同じ不動産でも投資する業者によって収益額は変わるので、慎重に投資先を選びましょう。

5.不動産小口化商品を扱っている会社を紹介!

不動産小口化商品は全ての不動産で取り扱っている商品ではないため、最寄りで不動産小口化商品を扱っている会社を見つけるのは難しいです。

そこで最後の章では、不動産小口化商品を3つ紹介します。

5-1.グランファンディング


出典:グランファンディング
株式会社フェイスネットワークでは「グランファンディング」の名称で、不動産小口化商品を扱っています。世田谷区・目黒区・渋谷区の物件を中心に運用しており、自社で施工設計した物件も存在します。

不動産小口化商品に関するセミナーを主催していて、不動産関連に詳しい税理士による相談会を行っているのも特徴です。

5-2.みらいアセット


出典:みらいアセット
株式会社みらいアセットでは社名と同じ名称で不動産小口化商品を扱っており、愛知県の物件を中心に運用しています。不動産のコンサルティングや売買、査定のサービスも行っている専門業者なので、初心者の人も相談しやすいでしょう。

5-3.アセットシェアリング

出典:アセットシェアリング
株式会社インテリックスでは「アセットシェアリング」と呼ばれる不動産小口化商品を販売しています。東京や京都、福岡などいろいろな地域の物件を運用しており、物件の多くは1口100万円で購入できる商品です。公式サイトには、購入者の声やセミナーレポートなどの情報が載っています。

6.1万円から投資できる不動産投資クラウドファンディング

不動産小口化商品に似たものに「不動産クラウドファンディング」があります。

1万円から投資できる手軽さがあり、人気が高まっています。不動産クラウドファンディングには以下のようなサービスがあります。

6-1.CREAL(クリアル)

CREAL(クリアル)」は、2019年6月期時点で、累計調達額15億円を突破し、配当金総額も2,000万円を超え、いま最も注目されている不動産クラウドファンディングサービスの一つです。

※CREAL(クリアル)についてより詳しく知りたい方は「CREAL(クリアル)の評判は?注目の不動産投資クラウドファンディングを紹介」の記事もご覧ください。

6-2.OwnersBook(オーナーズブック)

OwnersBook(オーナーズブック)は、マザーズ上場企業であるロードスターキャピタル株式会社により運営されている不動産投資型クラウドファンディングです。

2014年9月にサービス開始され、投資実行済案件総額は、約122億円を超えています。(※2019年7月23日時点)

※OwnersBook(オーナーズブック)についてより詳しく知りたい方は「OwnersBook(オーナーズブック)の評判は?上場企業が運営」の記事もご覧ください。

6-3.FANTAS funding

FANTAS fundingは、ファンタステクノロジー株式会社により運営されている不動産投資型クラウドファンディングです。

運用期間は、100日から1年の短い期間になっており、運用期間終了後、元金と一緒に配当金が受け取とることができます。

※運営会社であるファンタステクノロジー株式会社についてより詳しく知りたい方は「ファンタステクノロジーの評判・口コミ|1万円から始める不動産投資」もご覧ください。

7.まとめ

不動産小口化商品の価格は比較的安いため、少額投資をしたい人におすすめです。

1案件の収益額は小さくても不動産小口化商品を買い増やせば、収益額を大きくすることもできます。

ぜひ、自身の資産額に合わせて運用してみてはいかがでしょう。

※今回、紹介した不動産小口化商品に似たものに「不動産クラウドファンディング」があります。詳しく知りたい方は「不動産クラウドファンディングの概要、仕組みを紹介!」も御覧ください。

  • この記事を書いた人
松崎サブロー

松崎サブロー

イエベストの編集長です。宅地建物取引士。不動産会社では不動産投資、不動産売却、不動産賃貸、不動産管理など幅広く担当。 不動産に関わる難しい知識を初心者にもわかりやすい正しい情報として提供することを心がけています。

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