マンションオーナーになるために必要な知識を徹底解説!

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マンションオーナーになることをお考えですか?

マンションオーナーとは、マンション(一棟マンションおよび区分マンション)を所有し、それを他人に賃貸することで家賃収入を得ている人のことをいいます。さほど手間暇がかかりませんので、サラリーマンなどの本業をしながらマンションオーナーをしている人も多いようです。
今の本業の収入に加えて安定した家賃収入が得られれば、生活費の足しにできたり好きなことにお金が使えたり、良いことがたくさんあります。興味を持ったらぜひマンションオーナーになることを検討してみてください。

ただし、マンションオーナーになるためには、事前に知っておくべき知識もあります。知識なしで始めてしまうと、思わぬ失敗をしてしまう危険がありますので注意が必要です。

そこでこの記事では、マンションオーナーになるために押さえておくべき知識について、徹底的に解説してみました。マンション経営には聞きなれない言葉も多く登場するかと思いますが、一つ一つ丁寧に解説していますので安心してください。

0.知っておきたい基礎知識

まずは、マンションオーナーになるにあたって知っておきたい基礎知識を整理しておきましょう。

0-1.マンション経営の仕組み

0-1-1.インカムゲインとキャピタルゲイン

マンション経営で収益を得る方法として、①インカムゲイン方式と②キャピタルゲイン方式の2種類があります。それぞれの説明は次のようになります。

①インカムゲイン方式
不動産を購入し、それを第三者に賃貸することで、毎月家賃収入を得ていく方法

②キャピタルゲイン方式
不動産を低価格の時に購入し、景気などの影響で価格が上昇した時に購入価格より高い価格で売却することで、差額の利益を得る方法

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まず、初心者にオススメするのは、①インカムゲイン方式です。②キャピタルゲイン方式は、細かく景気の動向を読み取ったり、リフォームを施したりと手間ひまがかかりますので、初心者にはオススメできません。

0-1-2.インカムゲインの仕組みについて

ここからはインカムゲイン方式で利益を出す仕組みの詳細について解説します。
インカムゲイン方式では、物件を購入し、それを第三者に賃貸することで、毎月安定した家賃収入を得ます。多くの場合、物件は銀行からのローンで購入し、家賃収入の中からローンを返済していきます。毎月の家賃収入の中からローン返済やその他支出を引いたものが利益になるのです。また、入居者の募集や物件の管理は、管理会社などに依頼するケースが多く存在します。
関係を図に表すと、以下のようになります。

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0-2.マンションオーナーになるメリット

マンションオーナーになると、以下のようなメリットがあります。

0-2-1.長期的・安定的に収益をあげることができる

不動産投資では、長期的・安定的に収益をあげることができます
将来にわたって賃貸需要の減少しない地域の物件を選べば、急に不動産の価値が半分になってしまうといったことはありません。なので、安定的に収益をあげることができます。

0-2-2.税制上のメリット

不動産投資をすることで、税制上のメリットがあります。
まず、不動産投資によって所得税・住民税を節税することができます。
この仕組みについては、不動産投資による節税はどういう仕組み!?徹底解説します!の記事で詳しく説明していますので、関心のある方はあわせて参考にしてください。

また、不動産投資によって相続税を節税することができます。資産を現金として持っているよりも不動産として持っている方が相続税において有利なのです。この仕組みについての詳細は、【保存版】相続税対策として不動産を利用する全方法の記事で紹介しています。

0-2-3.生命保険の代わりになる

不動産購入時に加入を義務付けられる団体信用保険を、生命保険として活用することができます。

※ローンを組んで不動産を購入した際には、団体信用保険の加入が義務付けられていますが、ローンを組まずに購入した際には加入は義務付けられていません。

団体信用保険は、購入者に万が一のこと(死亡もしくは重度の傷害)が発生し、購入者がローンの支払いができなくなった場合でも、保険によってローンが支払われるというものです。
これにより、購入者に万が一のことがあった場合でも、その家族はローンが完済された状態で不動産を受け取ることができるのです。また、もし購入者が死亡してしまった場合、相続税が通常より優遇され、不動産を受け取った家族は、まるまる家賃収入を得ることができます(別途諸経費は必要です)。
もちろん、不動産を相続後、売却してお金に変えてしまうという方法もあるでしょう。このようにして、不動産を生命保険として活用できるのです。

さらに、不動産を生命保険代わりにすることで、毎月死亡保障にかけているお金を医療保障に回したり、節約したりするという活用も考えられます。

0-3.投資用マンション市場の動向

投資用マンション市場の動向というのは、どうなっているのでしょうか。例として、中古ワンルームマンション市場についてみてみましょう。

公益財団法人 東日本不動産流通機構「月間速報Market Watch 2016(平成28)年02月度」によれば、最近の成約件数(売買契約が成立した件数)とその前年同月比は、下記の表・グラフのようになっています。

  2015年6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2016年1月 2月
成約件数 3,114 2,808 2,415 2,772 2,877 2,971 2,543 2,655 3,539
前年同月比(%) 10.7 10.9 14.0 -5.7 8.4 5.0 1.8 8.8 7.5

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参考:月例マーケットウォッチ

成約件数の前年同月比は、おおむねプラスを記録していることがわかります。
中古ワンルームマンションの場合、居住のために購入されることはまれで、購入する側も売却する側も、ほとんどが不動産投資で利益を得ることを目的とした人々です。よって、このデータは、ワンルームマンションへの投資件数が年々増えてきているということを表します。

この背景には、まず、2012年の政権交代やアベノミクスへの期待、2013年の東京オリンピック開催決定のニュースなどにより、徐々に景気が刺激されたことが考えられます。

0-4.ズバリ、マンションオーナーの年収はどれくらい?

マンションオーナーになると、どれくらいの年収が得られるのでしょう。
残念ながら、これは経営するマンションの規模やそれぞれの経営規模に応じて変わってきますので、はっきりいくらという数字を出すことはできません。
それでも参考までに、マンション一棟を経営して年に数百万から数億円、区分マンションでも1室の経営で年に数十万円の家賃収入(手取り)を得ているマンションオーナーが多くいるようです。普段サラリーマンとして得ている年収の副収入と考えれば、数十万でもかなり大きいですよね。
しっかりとしたノウハウをみにつけて始めれば、だれでもこれだけの家賃収入を手にすることができるのです。

1.まずは物件を探してみよう

マンションオーナーへの第一歩は、経営する物件(マンション)を探してみることです。
ここからは、物件の探し方について解説していきます。

1-0.投資用マンションの種類をおさえよう

実際に探し始める前に、投資用マンションの種類にどんなものがあるかおさえておきましょう。
ポイントは、①一棟マンションか区分マンションか、②新築マンションか中古マンションかの2点です。
以下、それぞれについてみていきます。

1-0-1.一棟マンションと区分マンション

マンションオーナーになる場合、一棟マンションのオーナーになる場合と区分マンションのオーナーになる場合があります。
一棟マンションのオーナーになる場合は、マンションの建物1棟をまるまる購入し、全部屋を経営します。区分マンションのオーナーになる場合は、マンションを1室購入し、その部屋のみ経営します。もちろん、マンション数部屋を同時に経営することも可能です。

それぞれのメリット・デメリットを表にまとめると、以下のようになります。

  メリット デメリット
一棟マンション ・投資金額(購入金額)が大きいので、多額なリターンが期待できる
・資産として土地と建物を両方所有できる
・複数の部屋を同時に経営するので、部屋が空室になり家賃収入が0になってしまうリスクを防げる
・購入に大きな資金が必要なので、手軽には始められない
・経営管理に手間がかかる
区分マンション ・投資金額が安く、始めやすい
・経営管理に手間がかからない
・高利回りが期待できる
・投資金額が少ないため、リターンも少ない
・資産が建物のみしかない
・空室になった場合、家賃収入が0になってしまうリスクがある

1-0-2.新築マンションと中古マンション

経営するマンションが新築か中古かという点も、経営に影響を与える大きなポイントです。
それぞれのメリットとデメリットをまとめると、以下の表のようになります。

  メリット デメリット
新築 ・長期運用しやすい
・節税効果が得られる
・保証が効く場合、修繕費がさほどかからない
・デザイン・間取りのニーズが高い
・価格が高い
・万が一すぐに退去されてしまった場合、次の入居者募集をかける時は中古扱いのため、家賃が一気に落ち込む
・利回りが悪い
中古 ・安く購入することができる
・過去の入居率の実績を確かめることができる
・高利回りになりやすい
・老朽化対策が必要となる
・修繕費が多くかかる
・節税効果が受けられない

1-1.インターネットサイト

ここまでを踏まえた上で、実際に物件を探してみましょう。
一番手軽にできるのが、インターネットサイトで探すという方法です。以下によく用いられるおすすめのインターネットサイトをいくつかあげておきますので、参考にしてみてください。

○不動産投資専門サイト
国内最大の不動産投資サイト楽待
不動産投資と収益物件の情報サイト健美家
三井不動産リアルティ

○一般のポータルサイト
投資物件専門サイトではなく、一般のポータルサイトから探すのもオススメです。というのも、投資物件専門サイトは不動産投資のプロも利用している可能性があり、良い物件がすぐに取られてしまうことがあるからです。
SUUMO
at home
HOME’S
三井のリハウス

1-2.不動産会社

次に、不動産会社を利用して探すという方法があります。以下に全国の不動産会社を一覧でまとめたサイトがありますので、参考にしてみてください。

健美家
investor
HOME’S

信頼できる不動産会社かを見極めるポイントとして、以下2点があげられます。

①資本金が大きいこと
②従業員数が多いこと

①資本金が大きければ大きいほど、会社の規模が大きいことを表します。また、②従業員数が多ければ多いほど、多くの人を雇えるだけの利益が出ており、経営が健全であることを表します。

もちろんこれだけが良い不動産会社を見極めるポイントというわけではないですが、初心者の方であればこういった点をもとに不動産会社を選んでみることをおすすめします。

2.一番大切なのは物件の選び方

マンションを経営するにあたって最も大切なのが、どんなマンションを選ぶかという点です。マンション経営がうまくいくかどうかは物件選びで決まるといっても過言ではありません。
ここからは、絶対におさえておきたいマンションを選ぶ時のポイントについて解説していきます。

2-1.瑕疵のある物件を選ばないようにする

マンションを選ぶ際、瑕疵のある物件は絶対に選ばないようにしましょう。瑕疵とは、何らかの欠陥があることです。
瑕疵のある物件を買ってしまうと、その物件の価値が下がってしまったり、入居者が入らなくなってしまったりすることが考えられます。よって、瑕疵がないか購入前にしっかり確認することが必要です。
瑕疵の種類としては、物理的な瑕疵、環境的な瑕疵、心理的な瑕疵、の3つがあります。

物理的な瑕疵とは建物自体の不具合や欠損のことです。具体的には、建物が傾いている、雨漏りがするなどです。
環境的な瑕疵とは物件の周辺環境の状況のことです。具体的には、近隣から騒音、振動、悪臭がする、近くに暴力団が住んでいる、などです。
心理的な瑕疵とは心理的に「住みたくない」と思わせるような問題のことです。具体的には、以前に殺人事件や自殺があった物件などです。

こういった瑕疵のある物件を選ばないようにするための方法については、必ずチェックしておきたい!マンション経営のリスクと対処法に詳しい記載がありますので、参考にしてみてください。
簡単にポイントだけまとめると、以下のようになります。

マンションに瑕疵がないか確認する方法まとめ

① マンション購入時に契約書の「物件状況確認書」をみて、問題がないか確認する
② 購入前に自分で現地へ足を運び周辺環境の確認をする、以前入居者から物件の周辺環境についてクレームがなかったか物件の管理会社に問合せをする
③ 事故物件かどうか告知義務を利用して確認する(※万が一後から事故物件であったことが発覚した場合、早急に契約解除の対応をする)

修繕工事がなされているかも確認

築15年以上の中古マンションを選ぶ場合、物件情報確認書を見て過去に大規模修繕工事が行われたかも確認しましょう。
中古マンションは老朽化に備えて数年に1度大規模修繕工事をする必要があります。これがなされていないとなると、自分が大きな修繕費を負担することになってしまいますので、できれば購入前に済んでいるのが望ましいです。

2-2.利便性の良い物件を選ぶ

利便性の良い物件を選ぶようにしましょう。利便性の良い物件の方が、賃貸需要が高いです。

ただ、どういった立地が利便性の高い立地といえるかは、入居者によって異なります。
例えば、サラリーマンをターゲットにした場合、駅チカで通勤時間30分以内(都心まで30分でアクセス可)の立地が良いでしょう。学生をターゲットにした場合であれば、駅の近くよりもキャンパスの近くの立地が良いでしょう。また、家族層をターゲットにした場合は、駅から少し遠くても近くに大型のスーパーがある、子供の小学校が近い物件が利便性の高い立地が利便性の高い立地であるといえます。

このように、決定した入居者によって立地が良いといえる物件は異なります。よって、投資用物件を購入する際は、まずどのような入居者をターゲットにするかを決定する必要があります。それが決まったら、その入居者に合った立地の物件を購入するようにしましょう。

入居者層と、それにとって利便性の高い立地といえる条件を表にまとめると、以下のようになります。

入居者層 利便性の高い立地
単身サラリーマン ・駅から徒歩10分以内
・上記「駅」は、東京23区内、もしくは乗り換えなしで都心まで30分以内でアクセスでき、乗降者数が1日5万人以上の大きな駅
学生の一人暮らし ・キャンパスから近い(徒歩10分以内)
・近くにコンビニがある
家族層 ・近くに大型スーパーがある
・近くに学校(小学校、中学校など)がある
・近くに公園があり、緑が多い

2-3.エリアにおいて人気のある間取りの物件を選ぶ

これからマンションを選ぶ場合、その物件のあるエリアにおいて人気のある間取りの物件を選ぶようにします。
入居者層によってニーズのある間取りは異なります。そのため、購入を検討している物件の周辺地域がどういった層に人気のあるエリアで(家族、学生の一人暮らし、単身のサラリーマンなど)、それに対して物件の間取りはどうか、をあらかじめリサーチする必要があります。

加えて、競合物件との差別化ができているとなお良いでしょう。このポイントは、「需要はあるのにそれに対し数が少ない物件」を選ぶことです。
例えば、あなたが購入を検討する物件の周辺地域が一人暮らしのサラリーマンに人気のあるエリアで、そのエリアにはワンルームが多いとします。そこで1LDKの物件を見つけられれば、それは競合物件との差別化ができるということになります。

エリアにおけるある物件に対する需要>実際の供給

2-4.地方マンションは避ける

地方マンションは、なるべくなら避けた方がいいでしょう。

地方マンションは都心のマンションより価格が安いです。そのため、都心のマンションより地方都市のマンションの方が、一見利回りが良いように思えます。

ただ、地方マンションは都心のマンションより賃貸需要が低く、安定しません。つまり、空室が発生しやすいのです
マンション経営の利回りは、「1年間ずっと満室」であることを想定して計算されます。よって、空室が発生してしまうと、計算通りの利回りは得られません。計算上の利回りは都心のマンションより地方都市のマンションの方が良いように見えても、実際は地方都市のマンションはその利回りが得られないという危険があるのです。

また、地方マンションで危ないのは、特定の入居者の賃貸需要(近くに大学や工場などがある)に頼っている物件を選んでしまうことです。こういった物件を選んでしまうと、施設移転などで突然その物件の賃貸需要がなくなった時、経営が立ち行かなくなってしまう恐れがあります。

2-5.災害に備えて物件を選ぶ

日本は地震が多いですので、マンションを経営している間にその地域で地震が起きる可能性というのは否定できません。また、そのマンションで火災が起きてしまう可能性もあります。
こうした問題には地震保険・火災保険に入るということである程度対処できますが、被害を最小限に抑えるべく物件選びの時点で気を付けられることも多くあります。

2-5-1.地震対策

地震に備えて、以下のような点に気をつけましょう。

・鉄筋コンクリート(RC)造の重厚なマンション
・新耐震法の施行(1981年)以降に建てられたマンション

2-5-2.火災対策

火災に備えて、以下のような点に気をつけましょう。

・緊急車両が入りにくい、狭い道路が入り組んでいるような地域の物件は避ける
・他の物件からの飛び火を避けるために、木造家屋が密集しているような地域は避ける

3.絶対におさえておきたいローンについて

マンション経営を始める時に融資を受けたいと思ったら、「不動産投資ローン」を利用します。不動産投資ローンを利用すれば、投資用物件の購入価格が全額用意できなくても、マンション経営を始めることができるのです。
ただ、「住宅ローン」なら聞いたことがあっても「不動産投資ローン」という言葉はあまり聞きなれない方も多いと思います。そこでここからは、マンションオーナーになるなら絶対におさえておきたい不動産投資ローンについて解説していきます。

3-1.不動産投資ローンとは?

不動産投資ローンとは、不動産投資を始める際、投資用不動産の購入資金について金融機関から受けるローンのことです。
マンションオーナーになりたい場合は、経営するマンションの購入資金について融資を受けることができます。
融資額上限の目安としては、だいたい利用者の年収の5倍、もしくは物件価格の70~95%です。ただ、利用のためにはローン審査を通過する必要があります。

3-2.不動産投資ローンを利用するメリット

不動産投資ローンを利用すれば、自己資金がたまらなくても投資が始められるというメリットがあります。

投資用不動産の購入価格については、都内の物件だとワンルームマンションでも1,000万円を超えるケースが多いです。不動産投資を始めようと思っても、なかなか1,000万円を用意することは難しいですよね。

そこで、不動産投資ローンを利用するのです。不動産投資ローンを利用すれば、購入価格の一部について金融機関からの融資が受けられますので、購入価格の全部が用意できなくても不動産投資を始めることができるのです。

3-3.不動産投資ローンを利用するデメリット

不動産投資ローンを利用することには、デメリット、リスクも存在します。それが以下の2つです。

①返済が厳しくなるリスクがある
②投資用不動産売却時に債務が残ってしまうリスクがある

以下、それぞれについてみていきましょう。

3-3-1.返済が厳しくなるリスクがある

ローンの返済は、ほとんどの場合毎月の家賃収入の中からしていきます。
不動産投資が順調に進めば良いですが、物件に入居者がいない状態(空室)になってしまった場合や、入居者が家賃滞納をした場合、家賃収入が得られなくなってしまいます。
上記のような状態が長く続いてしまうと、ローン返済を自分の財布からしなくてはいけなくなってしまうのです。

不動産投資ローンを借りすぎてしまうと場合、以上のようなことからローンの返済が厳しくなるリスクがあるのです。

物件が空室になってしまうことへの対策については、【保存版】入居率をUPさせる空室対策の方法まとめの記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

3-3-2.投資用不動産売却時にローンが残ってしまうリスクがある

次に、投資用不動産売却時に債務が残ってしまうリスクがあります。

不動産投資が計画的に進めば良いのですが、場合によっては突然物件を手放さなくてはいけなくなることがあります。この時、売却のタイミングによっては物件の売却利益がローンの残額を下回ってしまうことがあるのです。
ローンの残額を手元の資金で補うことができれば良いですが、補えない場合、金融機関の抵当権が外せないことから、買い手がいるのに売れないということになってしまいます。

不動産投資ローンを利用すると、以上のようなことが発生するリスクがあるのです。

対策としては、不動産投資ローン利用前に返済シミュレーションをしっかり行うこと万が一の時のために手元に資金を用意しておくことが重要です。

3-4.不動産投資ローン利用の流れ

不動産投資利用の流れは、以下のようになります。

①不動産投資ローンの申し出を行う
金融機関の融資担当者にアポを取り、不動産投資ローンの申し出を行います。

②必要書類を揃え、不動産投資ローンの申し込みを行う
不動産投資ローンの申し込みに必要な書類をまとめると、下の表のようになります。

項目 具体例
身分証明書類 ⅰ)運転免許証の写し
ⅱ)保険証の写し
ⅲ)パスポートの写し
のいずれか
収入証明書類 源泉徴収票(過去3年分)
確定申告(過去3年分)
自己資金や資産を証明する書類 預金通帳の写し
登記簿謄本の写し
固定資産評価証明書の写し
固定資産税(都市計画税)納税通知書の写し
賃貸契約書の写し
など
ローン返済表 (※借入のある場合)
購入する物件に関する費用の書類 その不動産の土地建物の登記簿謄本や実測図・公図
建築確認通知書の写し
建物平面図
売買(請負)契約書の写し
重要事項説明書の写し
など

以上の書類を準備して、不動産投資ローンの申込手続きを行います。

③金融機関側の審査開始
②で提出した書類に不備がなければ、ローンの審査が開始されます。審査期間は、書類を提出してからだいたい2週間~4週間が目安となります(メガバンクだともっと長くなることも)。

④金融機関から、融資決定の通知を受ける
無事審査を通過すると、金融機関から融資決定の通知が届きます。

⑤融資の手続きをする
金融機関で融資の手続きを行います。融資の手続きでは、以下のような契約の締結が必要です。

・抵当権設定契約・根抵当権設定契約
・金銭消費貸借契約
・団体信用生命保険
など

⑥融資が実行される
融資の手続きが無事に完了すると、融資を受けて物件購入することになります。

ローン審査でみられるポイントや金利についてなど、不動産投資ローンについては不動産投資ローンを利用して融資を受けるための全知識で詳しく解説していますので、そちらもあわせて参考にしてください。

4.収支の動きはどうなっているか

4-1.利回りの計算について

マンション経営について調べてみると、「利回り」という言葉を目にすることがあると思います。
利回りとは、投資した金額(投資額)に対して収益額(リターン)がどれくらいあるかを測る指標のことです。
マンション経営における利回りには①表面利回りと②実質利回りの2種類があります。

4-1-1.表面利回り

表面利回りは、下記の計算式で計算されます。

表面利回り=[年間の家賃収入の総額÷投資用不動産の購入価格]×100

「年間の家賃収入の総額」は、年間で一度も空室が出なかった場合に得られる家賃収入の総額のことです。
「投資用不動産の購入価格」は、物件価格と物件購入時にかかる諸経費(不動産仲介手数料、登録免許税など)をあわせた金額です。

例えば、1000万円で購入した物件を月8万で貸した場合、表面利回りは
[96万円(8万×12ヶ月)÷1000万円]×100=9.6%
となります。

一般的に投資用不動産のサイトで紹介されている「利回り」は表面利回りの計算が多いようです。

ただし、実際には不動産経営をする上で管理費、固定資産税などの諸経費がかかります(※物件購入時にかかる諸経費とは別)。
表面利回りは、不動産経営でかかる諸経費を考慮することなく計算された利回りです。

そこで、不動産経営でかかる諸経費まで考慮して計算する利回りが、実質利回りです。

4-1-2.実質利回り

実質利回りは、以下の計算式で求められます。

実質利回り=[年間の家賃収入-不動産経営の中でかかる諸経費]÷[購入価格+不動産経営を始める際にかかる諸経費(不動産取得税、不動産仲介手数料など)]×100

「不動産経営の中でかかる諸経費」は、不動産経営にかかる経費の合計のことです。具体的には、建物の維持管理費(管理費、修繕積立金、修繕費、資本的支出など)、租税公課(固定資産税・都市計画税)、火災・地震保険料があります。

不動産投資の必要経費について詳しく知りたい方は、絶対に知っておきたい!不動産所得の必要経費を完全網羅の記事にまとめてありますので、あわせて参考にしてください。

さきほどの物件で、年間の諸経費が50万円かかっていた場合、実質利回りを計算すると以下のようになります。
[(96万円-50万円)÷1000万円]×100=4.6%
このように、表面利回りと実質利回りには差が出てしまいます(9.6%→4.6%)。

投資用不動産に書かれた利回りを信じて物件を購入してしまうと、実際に不動産の経営を始めたら思っていたほど利益が出ない、ということになってしまいます。
そのため、物件購入時は自分できちんと実質利回りまで計算する必要があるのです。

利回りの計算については、不動産投資の利回りとは?計算方法から注意点まで徹底解説します!でより詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。

4-2.かかる費用について

利回り計算をおさえたところで、マンション経営にかかる諸費用についてみておきましょう。

4-2-1.マンション購入時にかかる経費

項目 内容
税金 売買契約書に貼る印紙税
登録免許税
固定資産税・都市計画税精算金
不動産取得税(購入の翌年にかかる)
司法書士にはらうお金
(登記を司法書士に依頼した場合)
登記依頼の費用
保険料(保険に入った場合) 火災保険料
地震保険料
賃貸住宅費用補償保険料
銀行に払うお金
(銀行から融資を受ける場合)
金銭消費貸借契約書に貼る印紙税
融資事務手数料
ローンの保証料
不動産仲介会社にはらうお金
(不動産仲介会社を利用した場合)
不動産仲介手数料

これらが、合計してだいたい物件購入価格の1割ほどかかるといわれています。

4-2-2.マンション経営時にかかる経費

項目 内容
税金 固定資産税・都市計画税
賃貸による利益に課される事業税
(賃貸業が「事業規模」にあたる場合)
など
物件の運営費 管理費・修繕積立金
修繕費
など
賃貸管理会社にはらうお金
(賃貸管理会社に物件の管理を委託する場合)
賃貸管理委託費用
保険料(保険に入った場合) 火災保険
地震保険
賃貸住宅費用補償保険料
ローンの返済(融資を受けた場合) ローン返済
ローン利息

中でも、予算を確認する際に重要なのが修繕費です。他の費用はだいたい月や年ごとに一定の方法で計算する金額を払うため予測がつきますが、修繕費は予測がつかないのです。あらかじめ修繕費を見込んでいないと、急に設備が故障して修繕費がかかるということになった場合対応できないということになってしまいます。
予算を考える際は、修繕費がかかることを見込んでおきましょう。

不動産投資をする上でかかる必要経費については、絶対に知っておきたい!不動産所得の必要経費を完全網羅の記事で詳しく解説しています。

5.絶対にしたくない失敗例をご紹介

マンション経営で失敗しないようにするためには、様々な失敗例を知り、それと同じ失敗をしないようにするということが大切です。
ここでは、いくつかのマンション経営の失敗例をご紹介します。

5-1.「自己資金0円」の文言に乗ってしまって失敗

マンション経営を始めるきっかけとして、不動産会社の営業マンに話をもちかけられて始めるということがあると思います。
ここで、営業マンの「自己資金0円から始められますよ」という文言には注意が必要です。
「自己資金0円」というと、購入金額全額についてローンが組め、全くお金が必要なく始められるかのようなイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際そうではありません。物件購入時には、購入価格の他に諸経費がかかるのです。そして、諸経費の部分についてはローンが組めませんので、自分で支払う必要があります。つまり、「自己資金0円」と宣伝されていても、実質的には自己資金が必要なのです。
これを知らずに「自己資金0円」につられて物件を購入してしまうと、いきなりお金を誰かに借りなければならないということになってしまいます。
さらに、「自己資金0円」ということは多額のローン返済を抱えるということであり、あまり望ましいことではありません。ローン返済が立ち行かなくなってしまい、マンション経営が失敗に終わってしまう危険性があります。

5-2.ローン返済計画を甘く立ててしまって失敗

ローンを利用して物件を購入した場合、借金の部分はなるべく早く返済して無くしたいと考えますよね。
ただ、あまり返済計画を短く立ててしまう(15年など)と、空室などが出た場合返済が苦しくなってしまう危険があります。返済期間が短いと、それだけ1年あたりの返済額も大きくなってしまうからです。

また、ローンを借りすぎてしまっても、返済に苦しむことになります。あまり多くのローンを抱えると、返済期間中に金利が上がってしまうと返済額が一気に膨らむ危険があります。

5-3.経営が不安定な管理会社を選んでしまって失敗

いざマンション経営をするにあたって、管理会社を選ぶ必要があります。
ここで経営が不安定な管理会社を選んでしまうと、その管理会社がマンション経営中に倒産してしまうリスクがあります。
管理会社が経営中に倒産してしまうと、突然管理業務を自分で行わなくてはならなくなり、対応に追われます。また、空室時の家賃保証をつけていた場合、急にそれが無くなってしまい資金繰りが厳しくなるという危険もあります。

管理会社は慎重に選ばないと、マンション経営に失敗してしまうのです。

こういった知っておいた方がいい失敗例が、他にも沢山あります。失敗例については、マンション経営で失敗しやすい5つのパターンと対策方法で詳しく解説していますので、そちらをお読みください。また、失敗リスクへの対処法については、必ずチェックしておきたい!マンション経営のリスクと対処法で徹底的に解説していますので、あわせて参考にしてください。

6.確定申告について

マンションオーナーとして家賃収入を得ている場合、不動産所得について確定申告を行う必要があります。
確定申告とは、毎年1月1日~12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額と、それにかかる所得税の金額を計算して、期限までに確定申告書を税務署に提出する手続きです。
マンションオーナーを本業にしている場合はもちろん、サラリーマンをしながら副業でマンションオーナーをしている場合でも、給与所得の確定申告(多くの場合会社がしてくれています)とは別に、不動産所得の確定申告を自分でする必要があるのです。

確定申告の詳しい方法については、初心者でも税理士不要!家賃収入がある人の確定申告の方法で詳しく解説していますので、そちらを参考にしてみて下さい。

7.まとめ

マンションオーナーになるために必要な知識についてまとめましたがいかがでしたか。
この記事が、マンションオーナーを目指す、すべての人の参考になれば幸いです。

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