サブリース(一括借り上げ)について絶対に知っておきたい9つのこと

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不動産投資をしようと思った時、一番気になるのが空室リスクではないでしょうか?
賃貸物件に投資すると、部屋が空室になって家賃収入が入らなくなるリスクが存在します。

これを解決してくれるのが、サブリース(「一括借り上げ」とも呼びます)です。サブリースとは、物件が空室になってしまった場合でも、家賃を保証してくれる制度のことです。不動産会社から「30年一括借り上げ」などという宣伝文句で勧誘を受け、サブリース契約を検討している方もいるかもしれませんね。

ところが、実はサブリースには多くのリスクがひそんでいます。何も知らないで利用すると、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうことも少なくありません。せっかく始めた投資でトラブルに巻き込まれる上に大損なんてことになったら大変です。

そのため、サブリースを利用するかどうかの判断軸を持つための知識をしっかりと身につけておく必要があります。
本記事では、サブリースの内容×2、サブリースのリスク×4、サブリースを利用する上での必須知識×3の、合計9つのポイントを紹介します。サブリースを利用している(しようとしている)全ての人が参考になる知識をまとめています。是非参考にしてくださいね。

1.サブリースとは?

まず、サブリースがどのようなものなのかご紹介します。

1-1.サブリースのしくみ

サブリースは、サブリース業者が賃貸不動産の所有者(オーナー)から物件を借り上げ、その物件を入居者へ転貸するシステムのことです。
法律関係としては、①オーナーとサブリース業者の間のサブリース契約と、②サブリース業者と入居者の間の賃貸借契約の2つの契約からなります。

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1-2.サブリースのメリット

サブリースを利用することには、次の3つのメリットがあります。

1-2-1.空室リスクが抑えられる

サブリースを利用すれば、空室リスクが抑えられます。
不動産経営においては、物件が空室になってしまうと家賃収入が入らなくなるというリスクがあります。この点、サブリースを利用すれば、契約期間中は不動産会社が物件を借り上げ家賃保証してくれるので、空室で家賃収入が入らなくなるということがなくなります。これがサブリースを利用することによる最大のメリットです。

1-2-2.物件管理の手間が省ける

サブリースを利用すれば、物件管理の手間が省けます。
サブリース業者の物件管理方式としては、総合管理(事業受託管理)契約のスタイルが一般的です。これは、サブリース業者がオーナーの代わりに、入居者の募集、賃貸契約、入退去の手続きといった賃貸手続きや、物件の清掃、備品交換、物件の定期メンテナンスといった物件管理を行ってくれるというものです。
これにより、オーナーは自分で物件や賃貸手続きを管理する手間が省けるのです。

※注意:物件管理費用は自己負担

サブリース業者が物件管理を代行してくれると書きましたが、多くの場合、物件管理にかかる費用はオーナーの自己負担になります。具体的には、物件の修繕費やリフォーム費用、防水工事費用などです。
また、契約書でオーナーが自ら行うように定められた管理業務についてサブリース業者に依頼すると別途費用がかかってしまう場合もあります。
管理業務とその費用についてどうなっているか、契約書をみて契約内容をきちんと確認する必要があります。

1-2-3.確定申告の手間が省ける

サブリースを利用すれば、確定申告の手間が省けます。
不動産経営をした場合、不動産所得を確定申告に記入して提出する必要があります。この時、複数の物件を管理している場合やアパート1棟を経営している場合、収入や必要経費の計算に手間がかかってしまいます。この点、サブリースを利用すれば、収入の計算は借り上げ先でまとめてでき、必要経費の計算は減価償却費、固定資産税、金利程度に限定されます。よって、確定申告の計算がかなり楽になります。

2.サブリースのリスク

サブリースには、上でみたようなメリットがある反面、いくつかのリスクもあります。それに関しては、国民生活センターでも、大きく取り上げられているほどです。
「特集 不動産サブリース問題の現状」
ここでは、サブリースを利用することで生じるリスクについて説明していきたいと思います。

2-1.家賃の値下げリスク

サブリースを利用すると、家賃が値下げされるというリスクがあります。

まず、サブリースを利用した場合、利用しなかった場合に比べて手元に入る家賃収入は2割ほど少なくなってしまいます。サブリース業者への手数料が引かれるからです。

また、最初の契約時で決めた家賃額が契約期間中ずっと保証されるわけではありません。不動産会社が最初に決めた家賃額では経営が厳しいと判断した場合、数年に1度家賃額の減額を迫られることがあります。たとえ契約書には「家賃は減額しません」といった記載があっても、一括借り上げ業者には借地借家法32条1項に基づく家賃の減額を請求する権利があるのです。

※注意:借地借家法32条1項

借地借家法32条1項には、家賃の増減額請求制度の規定があります。判例によると、この規定はサブリース契約においても適用されるものとされています。これにより、サブリース業者は家賃の減額を要求することができるのです。

2-2.一方的に解約されるリスク

サブリースを利用すると、一方的に解約されてしまうというリスクがあります。
さきほど、数年に1度家賃の減額を迫られることがあると書きましたが、これを断ると一方的にサブリース契約を解約されてしまうということがあります。
突然一方的な解約をされてしまうと、借り上げしてもらっていた物件が実は空室だった場合、突然家賃保証を受けられなくなってしまいます。また、入居者の家賃振込先を急いで変更しなければならないなどの手間もかかります。

2-4.悪徳業者であるリスク

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利用したサブリース業者が悪徳業者であったというリスクがあります。
悪徳業者の行為の例として、以下のようなものがあります。

・契約前に言っていた内容と契約内容が違う
・サブリース契約時に、「入居者からの賃料の入金が遅れた場合、サブリース業者からオーナーへの送金も遅れて良い」というオーナーに不利な条項を入れてくる
・現在の入居者の退去を機にサブリース契約の解約を申し入れたにも関わらず、勝手に新たな入居者を入れてしまう
・オーナーから借り上げ契約を解約しようとした場合、高額の解約料を請求してくる

サブリースを利用してみたら、こういった行為をする悪徳業者だったというリスクがあるのです。

2-3.不動産会社が倒産するリスク

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サブリースを利用している間に、サブリース業者が倒産してしまうというリスクがあります。
オーナーに代わって入居者からの賃料や敷金を預かったままサブリース業者が倒産してしまった場合、当月分の入居者が振り込んだ家賃や敷金を取り戻すことは、ほぼ不可能になってしまいます。

3.サブリースを利用する上で必ず知っておきたいこと

これまでにみたサブリースを利用するメリットとリスクを踏まえた上で、サブリースを利用する上でどのようなことに注意すれば良いのでしょうか?
ここでは、サブリースを利用する上で知っておきたいことについて、「サブリース利用前」、「サブリース利用中」、「サブリースに関するトラブルにあったとき」に分けてまとめました。

3-1.サブリース利用前

3-1-1.不動産投資は賃貸需要のある土地で行う

不動産投資は賃貸需要のある土地で行うことが重要です。これはサブリースの前に不動産投資の鉄則とも言えますが、ここで今一度確認しておきたいと思います。

賃貸需要のある土地で不動産投資を行えば、そもそもサブリースを利用する必要がない場合もあります(次に詳しく説明します)。また、サブリースを利用するにしても、賃貸需要が十分ある土地であれば経営が厳しくなることもなく、先ほど紹介した家賃値下がりのリスクも低くなります。

3-1-2.自分の物件にサブリースが必要なのかを判断する

自分の物件にサブリースが必要なのかを判断することが大切です。

サブリース最大のメリットは、空室リスクが保証されることです。この点、賃貸重要が高くて空室になりにくいような立地にあるような物件であれば、そもそもサブリースを利用しない方が得だといえます。家賃収入がまるまる入ってくる上に、サブリースを利用することによるリスクを背負う必要がないからです。

自身の物件からして、リスクを背負ってまで空室を保証してもらう必要があるかについて、一括借り上げを利用する前にきちんと確認しておきましょう。

3-1-3.勧誘に注意

「サブリース」の文言を良いように用いた勧誘には注意が必要です。
勧誘には、建築提携型と購入勧誘型があります。

建築提携型は、遊休地の所有者に対して、訪問販売やアポイントメントセールスで「宅地にしてアパートを建てませんか?」などというアパート建築の勧誘をするタイプです。
購入販売型は、給与所得者に対して、収益マンションの1室の購入の勧誘をするタイプです。

いずれのパターンにおいても、「サブリースですので、空室の場合でもうちが家賃収入を保証しますよ」などと言って高い家賃収入での甘い見通し計画を提示します。ところが、後々になって家賃の大幅な減額を迫ったり、高い修繕費を請求したりするのです。
こうした甘い勧誘をされた場合、安易にその話に乗ってはいけません

なお、こうした勧誘をするサブリース業者の中には、恫喝(どうかつ)まがいのことをする、交渉のための長時間拘束を強いる、しつこく電話勧誘をする、といった強引な手段で契約を結ばせようとする悪徳業者もいます。こうした被害にあった場合、早めに弁護士や警察に相談するようにしましょう。
サブリース被害対策弁護団

万が一このような勧誘に乗ってしまった場合の対処法については、後ほど説明します。

3-1-4.契約作成時の注意点

一括借り上げ利用前に知っておきたいことの最後に、契約作成時の注意点について確認しておきましょう。ざっとあげると、下のようになります

①免責期間の確認
②サブリース契約の解約条件の確認
③物件管理費用の負担の確認
④更新手数料や敷金の取り扱い
⑤居住用不動産か非居住用不動産かの記載

それぞれについて詳しく説明します。

①免責期間の確認
免責期間とは、サブリース契約後数日間、家賃収入がオーナーではなくサブリース業者に入ってしまう期間のことです。

サブリース契約後、すぐに部屋が埋まらなかった場合を見越して、サブリース業者はその間の収入を少しでも確保しようとこの様な期間を設ける場合があります。オーナーからしてみれば、これは好ましい期間ではありません。よって、契約書にこの免責期間の規定が盛り込まれているか、盛り込まれていた場合期間はどれくらいか(一般的には30~90日)をしっかり確かめる必要があります。場合によっては、入居者の退去・入れ替わりのたびに免責期間が発生するよう定められている場合がありますので、注意が必要です。

②サブリース契約の解約条件
契約書において、契約の解約条件がどのようになっているかを確認する必要があります。
具体的には、下のような点を確認します。

・サブリース契約を途中で解約する場合の手続きがどうなっているか
・解約のどれくらい前に通知を必要とするか
・サブリース業者側からの一方的な解約ができるような規定になっていないか

※記載例

(契約の解除)
第14 条甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、甲が相当の期間を定めて
当該義務の履行を催告したにもかかわらず、その期間内に当該義務が履行されないとき
は、本契約を解除することができる。
一第5条第1項に規定する賃料支払義務
二第12 条第3項に規定する乙の費用負担義務
2 甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、甲が相当の期間を定めて当該義
務の履行を催告したにもかかわらず、その期間内に当該義務が履行されずに当該義務違
反により本契約を継続することが困難であると認められるに至ったときは、本契約を解
除することができる。
一第4条に規定する本物件の使用目的遵守義務
二第11 条各項に規定する義務
三その他本契約書に規定する乙の義務
3 甲又は乙の一方について、次のいずれかに該当した場合には、その相手方は、何らの
催告も要せずして、本契約を解除することができる。
一第10 条各号の確約に反する事実が判明した場合
二契約締結後に自ら又は役員が反社会的勢力に該当した場合
(期間内の解約)
第15 条乙は、甲に対して少なくとも6月前に解約の申入れを行うことにより、本契約
を解約することができる。

出典:国土交通省 『サブリース住宅原賃貸借標準契約書』

③物件の管理費用の負担の確認
物件の管理費用とは、具体的には退去後のリフォーム工事や、物件の定期メンテナンスの費用のことです。一般的には、これらはオーナー側の負担となっています。

※記載例

(乙の建物維持管理)
第9条乙は、本物件を善良なる管理者としての注意をもって賃借する。
2 別表第1に掲げる部分の建物維持管理は乙の負担で行うものとする。
(修繕)
第12 条甲は、次に掲げる修繕を除き、乙が本物件を使用するために必要な修繕を行わ
なければならない。
一別表第2に掲げる修繕
二乙が転貸するために必要として行う修繕
三乙又は転借人の故意又は過失によって必要となった修繕
2 前項の規定に基づき甲が修繕を行う場合は、甲は、あらかじめ乙を通じて、その旨を
転借人に通知しなければならない。この場合において、甲は、転借人が拒否する正当な
理由がある場合を除き、当該修繕を行うことができるものとする。また、緊急を要する
場合には、甲は、乙又は転借人において修繕できることを容認するものとし、この場合、
乙は、速やかに甲にその旨を報告しなければならない。
3 乙は、第1項各号に掲げる修繕を行うに際しては、その内容及び方法についてあらか
じめ甲と協議し、乙の費用負担において行わなければならない。

出典:国土交通省 『サブリース住宅原賃貸借標準契約書』

④敷金・礼金などの取り扱い
敷金や保証金といった入居一時金がオーナーとサブリース業者どちらに入るのか、また、礼金や共益費がオーナーとサブリース業者のどちらに入るのか、こうした点を契約書作成時に確認する必要があります。

※記載例

(敷金)
第7条乙は、本契約から生じる債務の担保として頭書(4)に記載する敷金を甲に預け入
れるものとする。
2 乙は本物件を返還するまでの間、敷金をもって賃料、その他の債務と相殺することが
できない。
3 甲は、本物件の返還があったときは、遅滞なく、敷金の全額を無利息で乙に返還しな
ければならない。ただし、甲は、本物件の返還時に、賃料の滞納その他の本契約から生
じる乙の債務の不履行が存在する場合には、当該債務の額を敷金から差し引くことがで
きる。
4 前項ただし書の場合には、甲は、敷金から差し引く債務の内訳を乙に明示しなければ
ならない。

出典:国土交通省 『サブリース住宅原賃貸借標準契約書』

⑤居住用不動産か非居住用不動産かの記載
契約書に、サブリース業者が居住のみを目的として物件を転貸するという旨の記載があるかを確認する必要があります。
家賃に対する消費税は、居住用の不動産に対しては非課税、非居住用の不動産に対しては課税となります。きちんと非課税になるためには、契約書に不動産の利用目的が居住であると記載する必要があるのです。

なお、契約書の作成例は国土交通省のHPにありますので、そちらも併せて参考にしてください。
国土交通省 『サブリース住宅原賃貸借標準契約書』

3-2.サブリース利用中

3-2-1.周辺物件の賃料相場

周辺物件の賃料相場を知っておく必要があります。サブリース業者の提示する賃料が相場に比べて高すぎたり低すぎたりしないかを確認するためです。

全国の物件の賃料相場については、下のサイトで調べることができます。
HOME’S 家賃相場

3-2-2.サブリース契約を解約する方法

サブリースをやめたい、サブリース会社を変えたいという時のために、サブリース契約を解約する方法を知っておく必要があります。サブリース契約を解約する手順をフローチャートで表すと、下の図のようになります。

①解約条件を確認
サブリース契約書には、解約の手続きや解約条件が記載されています。解約する際には、まずこれを確認しましょう。内容は管理会社によってことなりますので、きちんと自分が結んだ契約書を確認することが必要です。

※記載例

(契約の解除)
第14 条甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、甲が相当の期間を定めて
当該義務の履行を催告したにもかかわらず、その期間内に当該義務が履行されないとき
は、本契約を解除することができる。
一第5条第1項に規定する賃料支払義務
二第12 条第3項に規定する乙の費用負担義務
2 甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、甲が相当の期間を定めて当該義
務の履行を催告したにもかかわらず、その期間内に当該義務が履行されずに当該義務違
反により本契約を継続することが困難であると認められるに至ったときは、本契約を解
除することができる。
一第4条に規定する本物件の使用目的遵守義務
二第11 条各項に規定する義務
三その他本契約書に規定する乙の義務
3 甲又は乙の一方について、次のいずれかに該当した場合には、その相手方は、何らの
催告も要せずして、本契約を解除することができる。
一第10 条各号の確約に反する事実が判明した場合
二契約締結後に自ら又は役員が反社会的勢力に該当した場合

出典:国土交通省 『サブリース住宅原賃貸借標準契約書』

②書面で解約の通知
解約の通知が必要な場合は、書面で解約の通知を行います。契約内容によっては口頭で解約できる場合もありますが、トラブルを未然に防ぐために書面で通知をするようにしましょう。

※記載例

(期間内の解約)
第15 条乙は、甲に対して少なくとも6月前に解約の申入れを行うことにより、本契約
を解約することができる。

出典:国土交通省 『サブリース住宅原賃貸借標準契約書』

③管理の引き継ぎ
サブリースを解約した場合、家賃や敷金の受取り、入居者との賃貸契約書、部屋の鍵を管理会社から引き継ぐ必要があります。これらをどのように引き継ぐのか、契約書や管理会社への問い合わせで確認しましょう。

④入居者への連絡
サブリースを解約すると、入居者の家賃の振込先が変わりますので、入居者に連絡するようにしましょう。

⑤新管理会社に管理を移行
解約した後、新しい管理会社に変更した場合は、部屋の鍵と入居者との賃貸契約書の写しを新管理会社に引き渡す必要があります。

3-3.サブリースに関するトラブルにあったとき

3-3-1.建築提携型の勧誘をされて建築請負契約を結んでしまった場合の対応方法

「サブリース」の文言を巧みに使った建築提携型の勧誘(遊休地の所有者に対して、訪問販売やアポイントメントセールスでアパート建築の勧誘をするタイプ)をされ、実際に建築請負契約を結んでしまった場合を考えます。
この場合、特定商取引法、消費者契約法、民法による対応が考えられます。

①特定商取引法による対応
特定商取引法による対応ができるのは、建築しようとするアパート・マンションがオーナーにとって1棟目である場合です。この場合、オーナーの属性や勧誘状況等によっては、特定商取引法を適用しクーリング・オフ、不実告知による取消権などの民事ルール、行政上の禁止規定が利用できる余地があります。

②消費者契約法による対応
消費者契約法による対応ができるのは、オーナーにとって初めての賃貸業を始める場合です。この場合、オーナーの属性や勧誘状況等によっては、消費者契約法を適用し、取消し等を主張できる余地があります。

③民法による対応
民法による対応ができるのは、勧誘内容と実際の契約内容が違った場合です。この場合、民法上の詐欺、錯誤、暴利行為を適用し、契約の無効や取消を主張できる余地があります。

以上のように対策をとることができますので、このようなトラブルに合った場合も泣き寝入りせず弁護士に相談するようにしましょう。

3-3-2.購入販売型の勧誘をされて物件を購入してしまった場合の対応方法

購入販売型の勧誘(給与所得者に対して、収益マンションの1室の購入の勧誘をするタイプ)をされ、実際に物件を購入してしまった場合を考えます。
この場合、宅地建物取引業法、消費者契約法、民法による対応が考えられます。

①宅地建物取引業法による対応
宅地建物取引業法による対応ができるのは、以下のような場合です。
宅地建物取引業法
宅地建物取引業法施行規則

・業者が、契約前に、「書面」を交付しなかった場合(37条違反)
・業者が、”絶対に儲かる”などの「断定的判断」を提供した場合(47条の2第1項違反)
・業者が、長時間にわたる電話勧誘など、「私生活または業務の平穏を害するような方法」で勧誘、契約交渉をした場合(47条の2第3項、施行規則16条の12違反)
・業者が、オーナーは契約をしないと伝えたにも関わらず、しつこく勧誘した場合(施行規則違反)
・業者が、一般的に迷惑を覚えるような時間に電話や訪問で勧誘をした場合(施行規則違反)
・事務所等以外の場所で契約をした場合(37条の2でクーリング・オフが可能)

②消費者契約法による対応
消費者契約法による対応ができるのは、オーナーにとって初めての賃貸業を始める場合です。この場合、オーナーの属性や勧誘状況等によっては、消費者契約法を適用し、取消し等を主張できる余地があります。

③民法による対応
民法による対応ができるのは、勧誘内容と実際の契約内容が違った場合です。この場合、民法上の詐欺、錯誤、暴利行為を主張できる余地があります。

以上のように対策をとることができますので、このようなトラブルに合った場合も泣き寝入りせず弁護士に相談するようにしましょう。

3-3-3.サブリース利用中、強引な賃料減額を要求された場合の対応方法

サブリースの利用中に、「賃料相場が下落しており、今の賃料は周辺の相場と単純に比較して高い」という理由で強引な家賃の減額を要求された場合を考えます。
この場合、業者の勧誘により物件を建築および購入し、業者が示した事業計画に基づいてローンを組んだという場合、周辺相場より家賃が高いというだけで減額に応じる必要はありません

確かに、判例では借地借家法32条がサブリースの場合も適用され、サブリース業者には家賃の増減請求権があるとされています。ただ、これは契約上の賃料を常に周辺の賃料相場に合わせなければならないと要求するものではないのです。

以上のように対策をとることができますので、このようなトラブルに合った場合も泣き寝入りせず弁護士に相談するようにしましょう。

4.まとめ

サブリースについて書きましたが、いかがでしたか?
サブリースの利用を検討されている方は、ここに書いたポイントをもとにサブリースを利用するべきか、もう一度考えてみてください。
既にサブリースを利用している方は、ここに書いたポイントをもとに自分の利用するサブリースの現状を把握し、このまま利用し続けるべきか、考えてみてください。
そして、サブリースのトラブルに巻き込まれてしまっている人は、ここに書いたポイントをもとに早急に弁護士に相談に行きましょう。
この記事がサブリースを利用する(しようとする)すべての方の参考になれば幸いです。

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