REIT(リート)とは?不動産投資信託について徹底解説しました!

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リートとは、複数の投資家からお金を集めてさまざまな不動産(賃貸マンション、オフィスビル、商業施設など)を購入し、そこから回収した賃貸収入や売却益を投資家に利益として分配する投資商品です。つまり、一言でいうと不動産投資信託(不動産投資ファンド)です。

最初は難しく感じる人も多いかもしれません。しかし、リートは、仕組みとやり方さえ分かれば特別なスキルやノウハウがなくても誰でも利益をあげることができる投資の1つです。今の収入に加えて少しお小遣いが欲しい、将来のことを考えて少しずつ資産運用を始めたいという方にはピッタリといえます。

そこでこの記事では、リートとは何か、リートの仕組み、リートの始め方などについて、1からわかりやすく解説していきます。この記事を読めば、リートが何かしっかり理解し、どのように始めれば良いかまでしっかり身につけることができます。

ぜひ参考にしてくださいね。

1.リートの基本情報

まず、リートについて基本的なことを解説していきます。

1-1.リートとは?

リートとは、複数の投資家からお金を集めてさまざまな不動産(賃貸マンション、オフィスビル、商業施設など)を購入し、そこから回収した賃貸収入や売却益を投資家に利益として分配する投資商品です。

1-2.リートの仕組み

リートの仕組みを図にすると以下のようになります。

reitinfo

流れは以下の通りです。

①まず、「不動産投資法人」と呼ばれる株式会社が、自社株式を「投資証券」として発行します。
②投資家は投資証券を購入することで、その不動産投資法人に投資します。
③不動産投資法人は、投資家から集めたお金で賃貸マンション、オフィスビル、商業施設などを購入します。
④不動産投資法人は、③で購入した不動産から発生する賃料収入や売却益を、投資家に配分します。

不動産投資法人ちなみに、不動産投資法人は

・不動産運用業務を行う運用会社
・不動産管理業務を行う資産保管会社
・不動産投資法人の事務を行う事務受託会社

の3社で構成されています。

1-3.不動産投資とは何が違う?

ここまでリートについて書いてきましたが、ここまでを読んで「不動産投資とは何が違うんだろう?」と思われた方もいるかもしれません。

一言でいうと、リートは「間接的な不動産投資」と言えるでしょう。株式投資でいうところの、投資信託がイメージとして近い思います。自分で不動産を購入して自分で経営する不動産投資に対して、リートは不動産投資法人を介して間接的に不動産投資を行う形になるのです。

<不動産投資>
incomcapital

<リート>
reitinfo

一般的な不動産投資にも関心のある方は、不動産投資とは? 基礎知識からメリットやリスクまで解説します。でも詳しく解説していますので、そちらもあわせて参考にしてください。

1-4.リートのメリット

では、リートと不動産投資を比較した時、リートにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、リートのメリットについてご紹介していきます。

不動産投資と比較した場合のリートのメリットは、以下の4つです。

・少額からはじめることができる
・投資を分散させることができる
・不動産選びの手間が省ける
・お金に換えやすい

1-4-1.少額からはじめることができる

リートの場合、少額(商品によっては1万円~)から始めることができます

不動産投資の場合、始めるのに少なくとも100万円はかかります。一方で、リートなら数十万円、投資信託を活用すれば1万円ほどから始めることができるのです。

1-4-2.投資を分散させることができる

リートの場合、投資を分散させることができます

投資において、投資先を分散させることでリスクを抑えることができます。これを分散投資と言います。(詳しくはおすすめの分散投資とは!?リスクを抑えて効果的な投資をする方法をご参照ください)。例えば、資金をすべて株式に投資するのではなく、「株式・投資信託・外貨預金」といったように、同じ資金額を複数の商品に投資するのです。

不動産投資の場合、上で書いたように初期費用が高額であることから、分散先として選びにくいです。一方、リートは少額から始めることができますので、分散先として適切であるといえます。リートには分散先となりうるというメリットがあるのです。

ちなみに、代表的な分散方法としては、「株式・預金・リート」という分散方法があります。

1-4-3.不動産選びの手間が省ける

リートの場合、不動産選びの手間が省けます

不動産投資においては、投資先となる不動産選びが非常に重要になります。きちんと利益を出していけるかは、最初の不動産選びにかかっていると言っても過言ではありません。そのため、不動産選びに関する確かな知識・ノウハウが必要となります。

リートの場合、不動産を直接自分でする必要がありません。あなたに代わって不動産のプロが行ってくれます。よって、不動産投資でかかるような不動産選びの手間が省けるのです。

1-4-4.すぐに現金に戻すことができる

リートの場合、すぐに現金に戻すことができます

不動産投資では、手持ちの不動産をお金に換えるには不動産を売却する必要がありますので、売却手続き分の期間がかかります。短くても数週間、長ければ半年以上かかってしまうことも珍しくありません。

一方リートの場合、東京証券取引所に上場されていますので、いつでも投資証券を売却すれば現金に戻したいときに戻すことができます。

1-5.デメリット

一方で、リートと不動産投資を比較した時、リートにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。

不動産投資と比較した場合のリートのデメリットは、以下の4つです。

・不動産投資法人が倒産してしまう危険がある
・金利上昇のリスクがある
・不動産を現物所有できない
・不動産投資法人が上場を廃止するリスクがある
・一般的に利回りは不動産投資より小さい傾向がある

1-5-1.不動産投資法人が倒産してしまうリスクがある

リートの場合、不動産投資法人が倒産してしまうリスクがあります。

不動産投資法人が倒産してしまうと、投資した資金が回収できなくなってしまいます。

不動産投資の場合、不動産の管理会社が倒産してしまうリスクはあります。ただ、またすぐに新しい管理会社を見つければよく、あまり利益に影響はないでしょう。

1-5-2.金利上昇に分配金が圧迫されるリスクがある

リートの場合、金利上昇に分配金が圧迫されるリスクがあります。

不動産投資法人は、投資家から集めたお金だけではなく、銀行からの融資も利用して投資を行っています。よって、金利が上昇した場合、銀行への返済額が増え、その分投資家への分配金が減ってしまう可能性があるのです。

金利上昇に関しては、不動産投資の場合も、ローンを利用した場合は返済額の上昇にともない家賃収入が減ることはありえます。ただ、ローンを利用しなかった場合や、ローンを返済し終わった後はこういった心配はなくなります。

1-5-3.不動産を現物所有できない

リートの場合、不動産を現物所有できません

不動産投資は、不動産を現物所有できます。よって、場合によってはそこに自分が住んだり、他の活用法を考えたり、節税を受けたりすることができます(不動産投資による節税については、「不動産投資による節税はどういう仕組み!?徹底解説します!」をご参照ください)。

一方、リートは金融資産です。よって、不動産を現物所有することができる上記メリットを受けることができません。

1-5-4.不動産投資法人が上場を廃止するリスクがある

リートの場合、不動産投資法人が上場を廃止するリスクがあります。

リートは、証券取引所で取引する必要があります。万が一自分の投資したリートが、証券取引所が定める上場基準に抵触してしまい上場廃止となった場合、取引ができなくなる危険があります。この場合、投資した資金はすべて無駄になってしまいます。

不動産投資の場合、こういった心配はありません。

1-5-5.一般的に利回りは不動産投資より小さい傾向がある

リートの場合、一般的に利回りは不動産投資より小さい傾向があります

都内中古ワンルームに不動産投資を行った場合、平均利回りは4~6%です。
一方リートの場合、平均利回りは3%台です。
参考:JAPAN REIT 利回り一覧

このように、利回りという点でみると不動産投資よりリートの方が小さくなってしまう傾向にあるといえるでしょう。

2.リートの種類

ここまで、リートの基本的な知識について紹介してきました。

では、具体的に、リートにはどのような種類があるのでしょうか。
ここからは、リートの種類をご紹介していきます。

リートの投資先としては、住宅(マンション、一戸建て)、オフィスビル、ホテル・旅館、商業施設、物流施設などがあります。これら投資先に応じて、リートは以下のようなタイプに分かれます。

①特化型リート
②複合型リート
③総合型リート

2-1.特化型リート

特化型リートは、上であげたような投資先の中から1つに特化して投資を行うリートです。
投資先とそれぞれのメリット・デメリットをまとめると、以下のようになります。

投資先 メリット デメリット
オフィスビル特化 高い投資効率が期待できる 景気の悪化に左右されやすい
住宅特化 景気動向に左右されにくく、安定している 投資効率は低め
物流施設特化 景気動向に左右されにくい上に投資効率も高い 特になし
地域特化型投資先に特化する以外に、特定地域に的を絞って投資する地域特化型のリートもあります。
その地域の経済に大きく影響されますので、「ここは成長するだろう」と思った地域があれば地域特化型リートに投資してみるのも良いでしょう。

特化型リートとしては、以下のような会社があります。

オフィスビル特化 日本ビルファンド投資法人
ジャパンリアルエステイト投資法人
大和証券オフィス投資法人
住宅特化 積水ハウス・SIレジデンシャル投資法人
日本賃貸住宅投資法人
日本アコモデーションファンド投資法人
物流施設特化 GLP投資法人
ラサールロジポート投資法人
日本ロジスティクスファンド投資法人
地域特化 福岡リート投資法人
阪急リート投資法人

2-2.複合型リート

複合型リートは、投資先を2つ選んで(住宅とオフィスビル、ホテルと商業施設など)投資を行うリートです。

複合型リートとしては、以下のような会社があります。
日本プライムリアルティ投資法人
プレミア投資法人
東急リアル・エステート投資法人

2-3.総合型リート

総合型リートは、投資先を限定せずさまざまな物件に投資を行うリートです。様々なタイプの物件を運営することでリスクを分散させ、安定した収益をあげられるようになります。

総合型リートとしては、以下のような会社があります。
オリックス不動産投資法人
野村不動産マスターファンド投資法人
ユナイテッド・アーバン投資法人

3.リートを始める

ここまでリートの基本知識、種類についてご紹介しました。だいぶリートというものがご理解いただけたのではないでしょうか。

では、実際にリートを始めようと思った時、何をすればいいのでしょうか。

ここからは、リートの始め方や流れについてご紹介していきます。

3-0.リートの流れ

まず、リートの全体的な流れを確認しましょう。

①証券口座を開く
②リートを選ぶ
③リートを購入する
④分配金を受け取る
⑤リートを売却する

以下、それぞれについて解説します。

3-1.証券口座を開く

まず、リートを購入するために証券口座を開く必要があります。どの証券会社で口座を開いても国内で上場しているリートを購入することは可能です(※売買時の手数料には差があります)。代表的な証券会社は以下の通りです。

楽天証券
SBI証券
カブドットコム証券

3-2.リートを選ぶ

証券口座を開いたら、購入するリート銘柄を選びます。
参考:JAPAN REIT 銘柄リンク集

リート銘柄を選ぶとき、以下のようなことが参考となります。

1.倍率や利回りを計算する
2.目論見書を確認する
3.資産運用報告

3-2-1.倍率や利回りを計算する

さまざまなリートを選ぶ上で参考になるさまざまな倍率や利回りがありますので、それらを計算したり調べてみたりしましょう。
ここでご紹介するのは以下の3つです。

①NAV倍率
②分配金利回り
③NOI利回り

①NAV倍率
1つめに、NAV倍率というものがあります。
NAV倍率は、購入しようとするリート銘柄が割高か割安かを判断する指標になります。
NAV倍率の計算は以下の通りです。

NAV倍率の計算方法NAV=(不動産の時価評価額-負債)
NAV倍率=NAV÷発行済投資口数÷発行済投資口数

不動産の時価評価額については、「【保存版】土地評価額(土地価格)を調べる全ての方法」を参考にしてください。

②分配金利回り
2つめに、分配金利回りというものがあります。
分配金利回りは、投資金額に対してどのくらいのリターンが得られるかの指標になります。

分配金利回りの計算方法分配金利回り=年間予想配当金÷投資額

③NOI利回り
3つめに、NOI利回りというものがあります。
NOI利回りは、不動産運用によってどれだけのリターンが得られるかの指標になります。

NOI利回りの計算方法NOI=(利益-諸経費)+減価償却費
NOI利回り=NOI÷物件価格

減価償却費については、「不動産投資の必須知識!マンション減価償却費の計算方法と利用方法」を参考にしてください。

3-2-2.目論見書を確認する

リートを選ぶ上で、目論見書を確認するようにしましょう。
目論見書とは、リートが証券取引所に新規に上場したり公募増資したりする時に作成される書類のことです。投資法人に関する仕組み、運用方針、運用体制、手数料、申込方法、投資リスク、換金方法などが記載されます。

REITが証券取引所に新規に上場したり、公募増資をするときは、投資法人の仕組みや運用方針、運用体制、投資リスク、手数料や申込み方法、換金方法などを記載した「目論見書」が作成されます。

出典:目論見書/資産運用報告-投資信託協会

中でもよく確認しておくべき事項は、スポンサー企業の規模です。
リートは、スポンサー企業と結ぶパイプライン契約によって、良い投資物件を適正価格で購入して高い利回りを実現することができます。つまり、良いスポンサー企業がついたリートは今後成長できる可能性が高いというわけです。
そこで、目論見書でスポンサー企業を確認し、パソコンのHPなどでその企業について調べるようにしましょう。規模の大きな企業であったり名の知れた企業であったりすれば、信頼できると判断して良いでしょう。

目論見書は以下の方法で確認することができます。
・ 購入を検討しているリートの引受証券会社で閲覧する
・ 目論見書とほぼ同じ内容の「有価証券報告書」を財務局や金融庁HPに掲載の「EDINET」、証券取引所で閲覧する

3-2-3.資産運用報告

リートを選ぶ上で、資産運用報告を確認するようにしましょう。
資産運用報告とは、リートを保有する投資家に対して運用状況などを報告するために作成・交付される書類のことです。具体的には、運用状況等の推移、分配金などの実績、主要な保有資産などが記載されます。

J-REITを保有している投資家に対して、運用の状況などを知らせるために作成・交付される書類が「資産運用報告」です。投資信託で言えば、運用報告書にあたる書類です。

出典:目論見書/資産運用報告-投資信託協会

リートを選ぶ際は、資産運用報告でリートの実績を確認してから選ぶようにしましょう。

上記の通り、資産運用報告はすでにリートを保有する投資家に送付される書類ですが、証券取引所に上場されたリートであれば証券取引所にて誰でも閲覧することができます。また、不動産投資法人によっては会社のHPで公開している場合もありますので、調べてみましょう。

3-3.リートを購入する

続いて、選んだリートを購入します。
具体的には、口座を開設した証券会社を通じて証券取引所で購入します。

この時、購入費用とは別に証券会社に対して株式売買手数料を支払う必要がありますので注意しましょう。手数料の額や支払い方法などは証券会社によって異なりますので、事前にHPで確認しておきましょう。

支払い方法株式売買手数料の支払い方法につき、証券会社によって取引ごとに支払う場合もあれば、一定期間で定額料金が決められている場合もあります。

3-4.分配金を受け取る

購入したリートで収益があると、投資家は分配金を受け取ることができます。
ここで注意が必要なのが、リートで得た分配金にも税金がかかるという点です。

リートにかかる税金リートによって得た利益に対しては20.315%の税金がかかります。
税金の内訳は以下のようになります。

所得税 15%
住民税 5%
復興特別税 0.315%

ちなみに、リート用に「特別口座」を開設した場合、証券会社が利益の算出・源泉徴収を行ってくれますので、改めて自分で確定申告をする必要はありません。

3-5.リートを売却する

リートの売却も、購入と同じく証券会社を通じて行います。
このときも株式売買手数料がかかりますので注意しましょう。

4.まとめ

リートについて書いてきましたがいかがでしたか。
この記事が、リートを始めようかと考えている全ての方の参考になれば幸いです。

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