不動産投資の表面利回りと実質利回りの違いをシュミレーション付きで紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

不動産投資を行ううえで絶対に覚えておきたい知識が利回りについてです。特に、表面利回りと実質利回りの概念は必ず把握しておかなくてはなりません。

この記事では、表面利回りと実質利回りの違いと、計算のシュミレーションを行います。実際に自分でやってみてあっているかどうか試してみましょう!

1.利回りって??

利回りは、年間の収益額を投資額で割ったものに100をかけることによって算出できます。
意味としては、投資した金額に対してのリターンを測る指標のことをいいます。

●公式
利回り(%)=[年間収益額÷投資額]×100

この公式に当てはめてみると、投資額が5,000万円で1年の収益が500万円の場合、500万円÷5,000万円×100=10%となります。

一般的に不動産投資では、「投資額」を物件の購入価格、「収益額」を家賃収入としています。

2.2種類の利回り

不動産投資における利回りには、2種類の計算方法があります。表面利回りと実質利回りです。
以下、それぞれについて説明します。

2-1.表面利回り

表面利回りは、以下の計算式で求められます。

表面利回り=[年間の家賃収入の総額÷投資用不動産の購入価格]×100
※投資用不動産の購入価格には諸経費も含めます。

例えば、5000万円で物件を購入し、家賃収入の合計が月40万で貸した場合、表面利回りは下記となります。
40万×12ヶ月=480万円÷5000万円]×100=9.6%

一般的に投資用不動産のサイトで紹介されているのは表面利回りです。

2-2.実質利回り

一方、実質利回りでは、管理費や固定資産税などの諸経費まで含めます。(※物件購入時にかかる諸経費とは別です)。
実質利回りは、以下の計算式で求められます。

実質利回り=[年間の家賃収入-不動産経営の中でかかる諸経費]÷[購入価格+不動産経営を始める際にかかる諸経費(不動産取得税、不動産仲介手数料など)]×100

※不動産経営の中でかかる諸経費=建物の維持管理費(管理費、修繕積立金、修繕費、資本的支出など)、租税公課(固定資産税・都市計画税)、火災・地震保険料など。

不動産投資の必要経費について詳しく知りたい方は、絶対に知っておきたい!不動産所得の必要経費を完全網羅の記事にまとめてありますので、あわせて参考にしてください。

例えば、5000万円で物件を購入し、家賃収入の合計が月40万で貸した場合で、諸経費が200万円の場合、実質利回りは下記となります。
480万円-200万円÷5000万円]×100=5.6%

3.利回り計算のシミュレーション

ここからは、実際の物件情報の中から、どの情報から利回りを計算するべきか、シミュレーションで検討してみましょう。なお、シミュレーションに用いた数字は、実際の物件情報からもってきています。
前提として、実質利回りの計算式をおさらいしておきましょう。
実質利回り=[年間の家賃収入-不動産経営の中でかかる諸経費]÷[購入価格+不動産経営を始める際にかかる諸経費(不動産取得税、不動産仲介手数料など)]×100
・年間の家賃収入
→年間で一度も空室が出なかった場合に得られる家賃収入の総額のことです。
・購入価格+不動産経営を始める際にかかる諸経費
→物件価格と物件購入時にかかる諸経費(不動産取得税、不動産仲介手数料など)をあわせた金額です。
・「不動産経営の中でかかる諸経費」
→不動産経営にかかる経費の合計のことです。具体的には、建物の維持管理費(管理費、修繕積立金など)、租税公課(固定資産税・都市計画税)、火災・地震保険料など。

都内ワンルームマンションの例を検討してみましょう。物件情報は下記のようになっているとします。

価格 1,050万円 階建/階 11階建/3階
交通 ○○線/●●駅 徒歩3分
△△線/▲▲駅 徒歩5分
所在地 東京都☆☆区★★1丁目
築年数 1981年2月
(築35年3ヶ月)
専有面積 18.15㎡ 間取り ワンルーム
価格 1,050万円 平米単価 57.86万円
管理費用 5,400円 修繕積立金 4,080円
借地期間・地代
(月額)
権利金
敷金/保証金 ―/― 維持費等
その他一時金

物件情報を見れば、ざっとこれくらいのことが書いてあると思います。
この中から利回り計算のために注目するのは、「価格」、「管理費用」、「修繕積立金」です。

3-1.投資用不動産の購入価格を計算する

まず、投資用不動産の購入価格を計算しましょう。投資用不動産の購入価格は、物件の価格と物件購入時にかかる諸経費を足した金額になります。
物件の価格は、上記物件情報から1,050万円となります。物件購入時にかかる諸経費の相場は、物件価格の1割といわれています。よって、この今回の場合1,050万円の1割で105万円です。
以上から、投資用不動産の購入価格は1,050万円+105万円=1,155万円です。

3-2.周辺の家賃相場から年間の家賃収入を計算する

次に、周辺の家賃相場を参考に一ヶ月あたりの家賃を設定し、年間の家賃収入を計算します。
今回の物件の周辺のワンルームの家賃相場は一ヶ月12万円だとします。ただ、この物件は築年数が経っていることから、少し低く見積もって10万円に設定します。すると、年間の家賃収入は10万円×12ヶ月=120万円です。

3-3.諸経費を計算する

次に、諸経費を計算しましょう。計算する項目は、「管理費」「修繕積立金」「賃貸管理手数料」「損害保険料」「固定資産税・都市計画税」5つです。

①管理費
管理費は、上記物件情報から、5,400円/月だとわかります。よって、1年では5,400円×12ヶ月=64,800円です。

②修繕積立金
修繕積立金は、上記物件情報から、4,080万円/月だとわかります。よって、1年では4,080円×12ヶ月=48,960円です。

③賃貸管理手数料
賃貸管理手数料は賃貸管理業者によってことなりますが、利回り計算の段階なので相場で計算します。一ヶ月あたりの賃貸管理手数料の相場は、家賃の5~10%です。今回は家賃の5%で計算します。
先ほど家賃を1ヶ月10万円に設定しましたので、1ヶ月の賃貸管理手数料は10万円×0.05=5,000円です。よって、1年では5,000円×12ヶ月=60,000円です。

④損害保険料
損害保険料も保険会社や物件の状況によって異なりますが、これも利回り計算の段階なので相場で計算します。今回は火災保険と地震保険に加入したと想定します。
火災保険料の相場は10,000円~15,000円/年(マンションの場合)、地震保険料の相場は5,000円~17,000円/年です。今回は、火災保険が10,000円/年、地震保険が5,000円/年として計算します。
以上から、1年間での損害保険料は10,000円+5,000円=15,000円です。

⑤固定資産税・都市計画税
固定資産税・都市計画税は、それぞれ以下の計算式で求められます。

固定資産税=固定資産税評価額×1.4%
都市計画税=固定資産税評価額×0.3%

※国土交通省のHPに特例措置についての記載があります。下記サイトもあわせて参考してください。
国土交通省 住宅:各税制の概要

固定資産税評価額は、国土交通省が定める、固定資産税や都市計画税を課すための基準となる土地・建物の評価額です。固定資産税評価額は以下のサイトから調べることができます。
全国地価マップ
ちなみに、新築家屋の場合、固定資産税評価額の目安はだいたい建築費の50~70%となるようです。

今回の物件の固定資産税評価額が1,000万円だったとします。すると、それぞれの金額は以下のようになります。

固定資産税=1,000万円×1.4%=14万円
都市計画税=1,000万円×0.3%=3万円

よって、固定資産税・都市計画税の合計は14万円+3万円=17万円です。

ちなみに、アパート1棟や一戸建てを購入する場合、所有する土地と建物両方について固定資産税・都市計画税を計算する必要があります。

以上より、諸経費の合計は
64,800円(管理費)+48,960円(修繕積立金)+60,000円(賃貸管理手数料)+15,000円(損害保険料)+170,000円(固定資産税・都市計画税)=358,760円です。

3-4.実質利回りを計算する

以上の情報から、実質利回りを計算します。

実質利回りの計算式は下記の通りです。
実質利回り=[(年間の家賃収入-諸経費)÷投資用不動産の購入価格]×100

上記式に、これまで算出した数字(投資用不動産の購入金額=1,155万円、年間の家賃収入=120万円、諸経費=35万8,760円)を代入します。

実質利回り=[(120万円-35万8,760円)÷1,155万円]×100
=7.0%(小数点4位以下四捨五入)

よって、この物件の実質利回りは約7.28%とわかります。

ちなみに、表面利回りを計算してみると、[120万円÷1,155万円]×100=約10.4%となります。表面利回りと実質利回りでは約3%も差が出ることになります。

4.まとめ

不動産投資の利回りについて解説してきましたが、いかがでしたか?
これから不動産投資を検討されている方は、この記事に書いたポイントを踏まえてご自身で利回りを計算してみてください。既に不動産投資をされている方は、この記事で紹介したものの中から、自分にも実行できそうな利回りを上げる方法を見つけてみてください。
この記事が、不動産投資を検討されている方・既に不動産投資をされている方の参考になれば幸いです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

不動産投資に関する最新情報をメールで受け取る

不動産投資に関する最新情報を届けるメールマガジンです。
クローズドのセミナーの案内や、メルマガだけで聞ける情報も盛りだくさん!
是非無料で登録してみてくださいね。

購読はこちらから