「不動産管理会社」と聞いてピンときますか?
これから不動産投資・不動産経営を始めようと思ったとき、また、これから自分の持っていう不動産を売ろうと思ったとき、絶対にお世話になるのが不動産管理会社です。不動産管理会社は、不動産取引初心者にとって非常に心強い味方になってくれます。
ところが、実際不動産管理会社がどんなことをしてくれるのかということに関しては、よく分からない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、不動産管理会社とはどういった会社なのか、どんな業務を行ってくれるのかという点について、基礎から徹底的に解説します。これを読めば、何となく曖昧だった「不動産管理会社」について、きっと深く理解できます。
また、不動産管理会社選びで失敗しないように、「良い不動産会社を見分ける方法」についても紹介しています。ぜひ実践してみてください。
目次
1.不動産管理会社とは?
まず、不動産管理会社とは何かという点から確認していきましょう。
不動産管理会社とは、不動産を他人に貸して家賃手入を得る「不動産経営」において、不動産のオーナーに代わって様々な業務を行ってくれる会社のことをいいます。
不動産管理会社の仕事内容は、大きく管理業務と仲介業務の2つがあります。
「不動産管理会社」というと、あくまで主体は管理業務となることが一般的です。ただし、管理業務だけでなく、仲介業務を行うことによって管理業務自体の収入が上がることになることもあるため、両方一緒に行っている管理会社も多く存在します。
以下、管理業務と仲介業務がそれぞれどのようなものか解説していきます。
1-2.管理業務
管理業務は、物件建物自体の管理や、賃貸の管理を行う業務です。
■管理業務の具体的仕事内容
建物管理(ハード面) | 定期清掃 共用部分(電気設備、給排水設備、エレベーターなど)の保守点検 不具合箇所の小修繕 など |
賃貸管理(ソフト面) | 家賃集金の代行、滞納時の対応 入居者クレームの対応 など |
オーナーと不動産管理会社との間で、上記の中からオーナーが委託したい業務について「管理委託契約」を結びます。その契約に定められた業務内容によって、管理委託料は異なってきます。
ここで重要なのが、管理業務の一般的な収入は、入居者管理による賃料からの手数料収入です。
例えば、管理手数料が5%の場合、8万円の家賃を入居者から回収し、5%の4千円を手数料とします。そのうえで、7.6万円の賃料をオーナーに振り込むのです。
※それ以外にも、建物自体の管理収入があるケースもあります。
つまり、入居者がいればいるほど管理収入が増えます。そのため、管理会社は次に紹介する仲介業務を行うことにより空室を埋めたいと考えるのです。
1-2.仲介業務
仲介業務は、物件の入居者や購入希望者を広く募集するところから、最終的に物件のオーナーに代わって入居希望者と賃貸借契約を結んだり、購入希望者と売買契約を結んだりするところまでを行う業務のことです。
■仲介業務の具体的仕事内容
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・物件を査定し、家賃や売買価格を提案
・物件の広告宣伝資料を作成
・実際に物件を広告宣伝
・入居希望者や買取希望者に物件の下見・現地案内
・売買契約書、賃貸契約書などの書類作成
・決済の対応
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仲介業務について詳しく知りたい方は、不動産仲介の役割とは!?きっと役立つ仲介業者の選び方の記事でご紹介しています。「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類の違いについて知りたい方は是非見ておいてください。
2.良い不動産管理会社を選ぶ方法
不動産管理会社に業務を依頼するのであれば、絶対に質の良い不動産管理会社に依頼するべきです。そこで最後に、不動産会社の探し方や良い不動産会社を選ぶ方法についてご紹介します。
2-1.不動産管理会社の探し方
まず、管理会社の探し方についてご説明します。
管理会社の探し方は、以下の3通りあります。
①インターネット検索
②投資用物件購入時の不動産会社から紹介してもらう
③口コミ
2-1-1.インターネット検索
1つ目は、インターネット検索で探す方法です。
以下のサイトで全国の不動産管理会社を調べることができます。
不動産会社検索サービス
また、賃貸物件の有名なポータルサイトから調べる方法もあります。
まず、有名なポータルサイト(アットホーム、スーモ、ホームズなど)で、自分の投資用物件のエリアにある他の物件を調べます。
▼参考ポータルサイト
アットホーム:at home
スーモ:suumo
ホームズ:HOME’S
すると、その物件のページからどの管理会社が掲載している情報か調べることができますので、その管理会社のHPを見ます。
管理会社のHPを見たら、WEBサイトの見やすさ、物件の写真の見やすさ、インターネット上での広告量を確認します。それらの情報から、広告に力を入れている管理会社を絞り込みます。
2-1-2.投資用物件購入時の不動産会社から紹介してもらう
2つ目は、投資用物件購入時の不動産会社から紹介してもらう方法です。
不動産会社であれば不動産業界の情報を多く持っているはずですから、信頼できるところを紹介してくれるでしょう。
この時、「賃貸仲介に強いところはどこですか?」と聞くようにします。
2-1-3.口コミ
知り合いに不動産経営をしている人がいる場合、そこからの口コミを得るというのも1つの方法です。
2-2.選ぶときのポイント
不動産管理会社を選ぶ時のポイントは、以下の通りです。
②積極的に広告を出していること
③その管理会社が現に管理している他の物件の空室率が低いこと
④建物管理をきちんと行っていること
⑤顧客にチラシのコピーを渡すだけでなく、きちんと物件の案内をしていること
⑥募集間取図面が見やすいこと(古い、汚い、そもそも無い、などはNG)
⑦物件のあるエリアについて詳しいこと
⑧土日祝日に休んでいないこと
⑨財務面において信用できること
詳しくはマンションを売りたいと思ったときに覚えておくべき全知識に記載がありますので、そちらもあわせて参考にしてください。
2-2-1.会社・営業所の雰囲気が良いこと
会社・営業所の雰囲気が良い会社を選びましょう。基本的ですが、大切なことです。実際に管理会社に足を運び、自分の目で確かめるようにしましょう。
具体的には、あいさつがしっかりしているか、対応が丁寧か、社員の身だしなみに問題はないか、活気があるか、などを見ます。
2-2-2.積極的に広告を出していること
積極的に広告を出している会社を選びましょう。
確認する方法としては、有名なポータルサイト(アットホーム、スーモ、ホームズなど)をいくつか検索してみて、検討している管理会社がどれだけ多くのサイトに広告を掲載しているかを見ます。
2-2-3.その管理会社が現に管理している他の物件の空室率が低いこと
空室対策で結果を出している会社を選びましょう。
確認する方法として、その管理会社が現に管理している物件の情報を上記のポータルサイトを用いて調べ、その物件の空室率が低いかどうかを見ます。
2-2-4.建物管理をきちんと行っていること
建物管理をきちんと行っている会社を選びましょう。これは特に管理業務まで委託したい場合はよく見ておく必要があります。
これを確認する方法として、検討している管理会社が実際に管理を行っている物件に自分で足を運び、自分の目で管理状況を確認するのが良いです。
その際、確認するポイントは下記の通りです。
・自転車置き場はきちんと整備されているか?
・雑草が伸びてしまっていないか?
・階段部分に放置荷物があったり、クモの巣が張ってしまっていたりしないか?
・共同部分は清潔にされているか?
・鉄部分が錆びていたり、塗装が剥げてしまっていたりしないか?
2-2-5.顧客にチラシのコピーを渡すだけでなく、きちんと物件の案内をしていること
顧客にチラシのコピーを渡すだけでなく、きちんと物件の案内までしている会社を選びましょう。
物件を案内する際に重要なのは、顧客とコミュニケーションを取ることです。よって、顧客にチラシのコピーを渡すだけでなく、きちんと物件の案内までして顧客とコミュニケーションを取っている会社を選びましょう。
2-2-6.募集間取図面が見やすいこと(古い、汚い、そもそも無い、などはNG)
募集間取図面が見やすい会社を選びましょう。
顧客がその物件を見に行ってみようと思う最大の決定打になるのが、募集間取り図面です。よって、募集間取り図面を見やすく作っている会社を選ぶようにしましょう。
インターネットの広告や、実際に管理会社の窓などに貼ってある間取り図面を見て判断します。
2-2-7.物件のあるエリアについて詳しいこと
物件のあるエリアについて詳しい会社を選びましょう。
具体的には、実際に管理会社で話を聞いてみて判断するのが良いです。
また、社員が安定しているかという点からも確認できます。社員がコロコロ変わってしまうと、会社全体としてエリアの情報に詳しくなれません。よって、社員が安定している管理会社が良いでしょう。
2-2-8.土日祝日に休んでいないこと
土日祝日に休んでいない会社を選びましょう。
部屋を探している人の80%近くが、土日祝日に動いています。この大事な日に休んでいるような会社では、営業に積極的とはいえません。
2-2-9.財務面において信用できること
財務面において信用できる会社を選びましょう。
これは、実際に管理会社に話をしにいって何かの見積もりを出してもらった時、細かく算出してくれているかどうかで見極めます。
2-3.管理会社にすべき質問
ここまでのポイントで管理会社をいくつかに絞ったら、直接管理会社に足を運んで話をきいてみましょう。
管理会社に足を運んだら、必ずしておくべき質問がいくつかあります。それらをまとめたものが以下になります。
・空室対策のプランはあるか?
・自分の物件でターゲットになる入居者層はどこか?
・自分の物件で客付けしやすい家賃設定・売買価格設定はいくらか?
・家賃滞納が発生した場合の対応はどのように行うか?
・リフォーム・リノベーション費用はどれくらいか?
・入居者トラブルにはどのような対応を行うか?
上記の質問をして、それに対し最も明確で丁寧で具体的で納得できる回答をくれた管理会社が、あなたが選ぶべき管理会社です。
2-4.不動産管理会社ランキング
「マンション管理会社受託戸数ランキング」というのが毎年発表されているようです。
これはあくまで「受託戸数」をもとにつけたランキングですので、必ずしも「ランキング上位=良い管理会社」というわけではありません。ただ、不動産管理会社を選ぶにあたっての参考にはなると思います。
ぜひご一読ください。
リプレイスサポート「2016年マンション管理会社ランキング」
4.まとめ
不動産管理会社について書きましたがいかがでしたか。
この記事が、不動産管理会社をお探しのすべての方の参考になれば幸いです。