不動産投資の物件探しとエリア情報
※このページには「不動産投資の物件探しとエリア情報」の記事があります。
不動産投資を始めたくても、「物件の探し方が分からない」という人は多いかもしれません。
結論から言えば、収益物件を探す方法自体はそれほど難しくありません。
しっかりと目利きすれば、インターネットや地方のタウン誌などの一般的な情報源からでも、良い物件を探し出すことは十分に可能です。
今回は不動産投資での物件探しの方法やコツ、注意点を解説します。物件探しに利用できるサイト名も具体的に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.不動産投資の物件探しの方法
冒頭でもお伝えしたとおり、一般的な情報源からでも良い収益物件は探し出せます。
具体的にどういった方法で探せば良いのか、詳しく紹介しましょう。
1-1.ポータルサイトで自分で探す
もっとも基本的な物件探しの方法は、インターネット上のポータルサイト(物件検索サイト)から自分で探すことです。
単純な方法にも思えますが、手軽に数多くの物件を見ることができるため効率的です。実際に成功している不動産投資家の中にも、ポータルサイトを利用して物件を探しているという人は多くいます。
どんなポータルサイトで収益物件が探せるのかについては、後ほど具体的なサイト名を紹介します。
1-2.紙媒体を見る
特定エリアの情報を載せたタウン誌や新聞広告などには、まれに良い収益物件が掲載されています。
これらの紙媒体には、その地域の不動産屋が付き合いなどで物件情報を掲載することがあります。また、インターネットを使えない老舗の不動産会社が宣伝代わりに載せていることもあるのです。
これらの物件のほとんどは一般的な不動産物件として値付けされているため、収益物件として見れば非常に割安な場合もあります。
ポータルサイトより物件数は少ないですが、定期的に目を通しておくと思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれません。
1-3.競売物件を見る
競売物件とは、税金やローンの滞納などが原因で裁判所に差し押さえられ、売りに出された物件のことです。
競売にかけられた物件はオークション形式で販売され、一番高値を付けた人が落札できます。
競売物件は一般の市場に流通しないため、チェックしていればサイトや情報誌に載らない掘り出し物を発見できる可能性があります。また、一般的相場よりも割安な価格で買える場合が多いこともメリットです。
ただし権利関係の見極めなどができないと損をしてしまうケースもあるので、初心者には難易度が高いかもしれません。ある程度勉強してから手を出したほうが無難でしょう。
※競売物件の探し方や落札方法、メリット・デメリットについては、「競売物件とは何?落札までの5ステップと3つの注意点を紹介!」で詳しく解説しています。
1-4.知人に紹介してもらう
家族や親戚、友人などから直接、物件を紹介してもらう方法です。
世間には、売り主のプライベートな事情で情報を公開していない売り物件や、使われずに放置されている物件があります。そういった物件の条件が自分の希望と合えば、金の卵とも言える物件と出会えるかもしれません。
ただし、親しい関係であっても権利関係などをしっかり確認しておかないと、後からトラブルになる可能性もあります。
不動産会社が仲介しない場合はトラブルが起きた場合の解決も自分で行う必要があるため、慎重に進めましょう。
2.不動産投資の物件探しサイト
ここからは、不動産投資の物件探しに利用できるサイトを具体的に紹介します。
物件探しができるサイトは多数ありますが、収益物件の掲載数が豊富なサイトは限られています。
次に紹介するようなサイトを利用すれば、十分な数の収益物件をチェックすることが可能でしょう。
2-1.楽待
「楽待」は、不動産投資家ならば知らない人はいないほど有名な収益不動産専門サイトです。
全国の収益不動産会社が物件情報を登録しており、掲載されている物件数は日本最大級の7万件以上。楽待にしか掲載されていない物件もあります。
物件を探すときは、エリアや物件種、利回り、価格など細かな条件を指定して検索可能です。
会員登録(無料)を行うと不動産会社から希望条件に合った物件の提案が受けられるサービスもあるので、利用してみても良いでしょう。
2-2.健美屋
「健美屋」もまた有名な収益不動産専門サイトです。
物件を登録している不動産会社の数も多く、常に数万件以上の収益物件が掲載されています。
希望条件を指定すれば簡単に検索可能で、検索画面もすっきりとしていて見やすいことも特徴です。
なお、会員登録(無料)を行うと会員限定の物件が閲覧できるほか、希望条件を設定すれば自動的に物件情報が送られてくるサービスもあります。
収益不動産専門のサイトに関しては、まずは先ほど紹介した「楽待」と「健美屋」を確認しておけば十分でしょう。
2つとも確認するようにすれば、かなりの物件数を閲覧できるので価格の動向や相場も把握しやすくなります。
2-3.SUUMO(スーモ)
「SUUMO」は日本最大級の物件検索サイトです。マンション・戸建て、新築・中古問わず幅広い物件を掲載しています。
知名度が高いので知っている人が多いかもしれませんが、SUUMOは一般の人が住む物件を探すサイトとして有名です。しかし、実は収益物件も探せます。
「収益物件」などの条件でヒットしない物件でも、視点を変えて収益物件として見れば掘り出し物とも言える中古物件が載っていることもあります。
収益不動産専門サイトのように、利回りなどの投資に必要な情報が載っていないことも多いため、最初は探しにくいかもしれません。ただし、そのぶんライバルは少ないでしょう。
物件数も圧倒的に多いので、見ておいて損はありません。
2-4.LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)
「LIFULL HOME’S」もまた、大手の物件検索サイトです。
こちらも一般向けの物件がメインですが、「収益物件」のカテゴリにも数万件が登録されています。利回りなども表示されるので、SUUMOよりは見やすいかもしれません。
もちろん一般向けの物件を収益物件の視点で見て、魅力的な物件を探してみても面白いでしょう。
物件の種類やエリアも幅広くカバーしているので、検索でヒットする物件数も豊富です。知名度が高くて掲載している不動産会社も多いので、見ておきたいサイトの一つです。
物件情報ページにリンクされている、地域の家賃相場データなども参考になります。
2-5.at home(アットホーム)
「at home」もまた一般向け物件検索サイトとして有名です。
トップページのメニューから「投資・収益物件」をクリックすれば、収益物件も探せます。
物件の掲載数はSUUMOやLIFULL HOME’Sに劣るものの、地場の不動産会社が掲載していることが多いため意外な掘り出し物が出ることもあります。
ただし首都圏や都市部では、掲載している収益不動産の会社が少ない傾向にあります。都市部で物件を探している場合は、他のサイトを見たついでにチェックしておくくらいで良いでしょう。
3.不動産投資で物件探しをするコツ
インターネットで気軽に収益物件を探せるとはいえ、ただ適当に見ているだけでは良い物件は見つかりません。
不動産投資で物件を探すコツは、最初に条件を絞っておくことです。どういうことなのか解説します。
3-1.予算を決める
投資用の収益物件を探すときは、ある程度の予算を決めてから探しましょう。
高額な物件は世の中にいくらでもあります。たとえ儲かる物件でも、上限を決めなければいくらでも高くできてしまうものです。
しかし高い物件だからと言って、必ずしも優れているとは限りません。収益物件探しで大切なのは、「本当に収益が出るのかどうか」という点です。
不動産投資では、物件の取得費用の他にランニングコストなども用意しておく必要があります。
予算が少ないのに無理をして高額な物件を買えば、ローン返済の負担が増して収益性が悪化する可能性もあるので注意しましょう。
3-2.エリアを決める
不動産物件は多数あるため、全国の物件をしらみ潰しに見ていくのは現実的ではありません。初めからエリアを絞り込んだうえで物件を探していきましょう。
エリアを絞り込んで探していくと、その地域の相場観も分かり、良い物件を見分けやすくなります。
エリアを絞るときは次のようなポイントに気をつけて、ターゲットとなる借り手の目線で考えることが大切です。
- どんな人に人気のエリアなのか?(ファミリー層か、単身層か)
- 利便性はどうか?(交通や商業施設、役所など)
もしどんなエリアを選べば良いのか分からない場合は、まずは利便性が高くて人口減少の影響を受けにくい都市部で探してみることをおすすめします。
※東京都心でおすすめの不動産投資会社については、「東京おすすめ不動産投資会社ランキング【2020年最新版】」で詳しく解説しています。
3-3.利回りを見極める
利回りとは、不動産投資で得られる利益を計算した数値のことです。この「利回り」には複数の種類があります。
物件サイトなどに記載されている利回りは、ランニングコストを含まずに計算した「表面利回り」であることが多いので注意しましょう。
実際の収益を見極めるためには、運用中にかかる諸々の費用や税金、管理費などを反映した「実質利回り」でシミュレーションすることが大切です。
物件検索サイトに表示されている利回りは、満室になった場合の収入によって計算されていることも多いので、現実的な入居率なども考えて判断しましょう。
※不動産投資の利回りについては、「不動産投資の利回りとは?計算方法・種類・目安・最低ラインを解説」で詳しく解説しています。
3-4.管理状況を見る
不動産物件を購入するうえでは、「誰がどのように物件を管理しているのか」をきちんと見極める必要があります。
なぜなら、物件の管理状況によって入居者の定着率や建物の傷み具合などが変わってくるからです。
その物件の入居率はもちろん、清掃が行き届いているかどうか、修繕がきちんと行われているかどうかなど、管理会社に確認しておきたいところです。
管理会社に聞くのが難しければ、仲介してくれる不動産会社に聞いたり、現地に行って自分の目で確かめたりすると良いでしょう。
※不動産管理会社がどのように物件を管理しているのかは、「「不動産管理会社」って何?業務範囲と良い会社の選び方」で詳しく解説しています。
3-5.自分の目で数多く実際に見る
インターネットなどで探していて良いと思った物件は、自分の目で見ることをおすすめします。
不動産物件には、現地で確認しなければ分からない要素があります。たとえば周りの生活環境や治安、雰囲気などは現地に行かなければ掴みづらいポイントです。
とくに初心者のうちは数多くの物件を見に行きましょう。インターネットや書面の情報では良いと思えた物件が、実際は悪い。またはその逆もありえます。
実際に現地で物件を見ることを繰り返していると注意すべき点などが分かり、優良物件を見極める目を養うことにもつながります。
4.不動産投資の物件探しをする時の注意点
物件探しのコツを聞いて、少し面倒だと思った人もいるかもしれません。
しかし、その面倒さを乗り越えて自力で良い物件を探せるようにならなければ、誰かのカモにされてしまう可能性もあります。
そうならないためにも、次のような注意点に気をつけていきましょう。
4-1.コンサルタントは不要
「コンサルタントに頼めば良い物件を紹介しくれる」と信じている人は多いものです。
しかし物件紹介に関してコンサルタントは当てになりません。
収益を生む優良物件は、皆が喉から手が出るほどに欲しがっています。そんな物件を、資金や経験も少ない不動産投資家に紹介する者はいないでしょう。
彼らはコンサル料で儲けられますが、投資のリスクを負うのは自分です。客商売なので良い言葉でおだててくれますが、鵜呑みにしないように注意が必要です。
4-2.コミュニティを過信しない
世の中には「会費を払えば良い案件を紹介する」と宣言する投資コミュニティがあります。
しかし月額で数万円を払ったくらいでは、そんなに良い情報は回ってこないのが現実です。冷静に考えれば、数百~数千万円もの利益が出る物件の情報を数万円で提供することはありえません。
人間の心理的に、お金を払っているのだから良い情報に違いない、と錯覚してしまいがちなので注意が必要です。
4-3.営業マンの言いなりにならない
不動産会社の営業マンは「信用しすぎないくらい」がちょうど良いでしょう。
不動産営業マンの仕事は、売買契約を成立させることです。つまり物件を売ることに必死で、投資として儲かるかどうかは真剣に考えていない営業マンもいます。
もちろん良い営業マンもいることは事実ですが、皆が全て信用できるとは限りません。
営業マンの言いなりになるのではなく、自分で判断することを意識しましょう。本当に良い情報を提供してくれる営業マンに出会ったときは、ぜひ大切にしてお付き合いを続けてください。
※信頼できる営業マンを見つけたいなら、信頼できる不動産会社選びが大切です。信頼できる会社は、「不動産投資おすすめ会社ランキング【2020年最新版】」で紹介しています。
4-4.分からないまま買わない
不動産投資は動く金額が大きいのにも関わらず、あまり何も考えずに買ってしまう人が多いものです。
しかし不動産投資では、価値ある物件を安く買わなければ収益は上がりません。負債を抱えながらたいして収益の上がらない物件を持ち続けるのは危険なうえ、次の物件を買う夢さえ叶わなくなるでしょう。
そうならないためには、物件の良し悪しを自分で見極められるようになるまで安易に買わないことです。
本当に良い物件を見つけるために、知識はもちろん相場観を身につけることが大切です。最初は眺めるだけでも構わないので、物件探しを習慣化しておくと相場観が身についていきます。
並行して疑問に思ったことを調べて勉強していくことで、不動産投資で利益を上げられる可能性は上がっていくでしょう。
5.「不動産投資 物件探し」のまとめ
不動産投資での物件探しは、自分の目で探すことが基本です。
日頃から物件情報をチェックしていると、相場観が養われて目利きができるようになっていきます。目利きができるとすぐに売れてしまうような優良物件を見分けられ、ライバル投資家との競争に打ち勝てます。
最初は面倒に思えるかもしれませんが、宝探しのつもりで楽しみながら物件探しを続けていってください。
やがて物件を買って不動産会社との付き合いができると、向こうからも良い情報が入ってくるようになるでしょう。